まちづくりはFeel-Do Work!考えるより感じよう、みずから動き、汗をかこう!(旧“まちづくり”便利帳)

まちづくりの支援者から当事者へ。立ち位置の変化に応じて、実践で培った学びの記録。もう一人の自分へのメッセージ。

貧困脱出3点セット

2007-09-25 01:51:53 | Personal Views
週間東洋経済のコーナー「グローバルアイ(世界の視点)」には、ジェフリー・サックス氏(コロンビア大学地球研究所所長)による世界の貧困問題に関する連載記事が載っている。
2007年9月1日版の記事では、国連環境プログラム(UNEP)のスーダンに関するレポート「対立後の環境評価」を紹介しつつ、同国ダルフール地方の悲劇に代表される「極端な貧困による紛争」の現実的な解決策について、「貧困と環境の悪化、水の欠乏、慢性的な飢えといった問題」に取り組まないと平和の達成は困難と述べている。同氏が現実的な「解決の近道」として挙げたものは次の3つ。

「食糧と水、医療の提供」「学校の開設」「所得を生み出す生活の確保」

上記3点は、程度こそ違えど、前回取り上げた「若者流出3点セット」と共通していることに気が付く。若者流出3点セットとは、「医療」「教育」「仕事」であった。「医療」を大きく解釈して「健康」と読み替えてもいい。

過去の経緯や現在の境遇は、地域によって異なれど、人々が人間らしい生活をし、平和に暮らすためには、人間の基本的ニーズを満たし、個人と地域がそれぞれ自立できるように取り組む以外、解決の道はないということだろう。
人口減少社会、集落の消滅、ワーキングプアの増加、経済の縮小に向かう日本においては、如何にして最低限の生活環境基準(シビルミニマム)を確保していくかが大きな課題となっている。これまで国際協力の現場で「開発」として取り組まれてきた数々の知見やノウハウは、過去の反省から参加型開発へと大きくシフトしており、別の道を歩んできた国内のまちづくり活動に大いに役立つものとしてもっと注目されていいと思う。

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