まちづくりはFeel-Do Work!考えるより感じよう、みずから動き、汗をかこう!(旧“まちづくり”便利帳)

まちづくりの支援者から当事者へ。立ち位置の変化に応じて、実践で培った学びの記録。もう一人の自分へのメッセージ。

新年の抱負:2010年の年初方針を振り返って

2020-01-04 06:30:00 | Personal Views
新年あけましておめでとうございます。
本日から仕事始めです(埼玉県よろず支援拠点の仕事は6日から)。
PC内を整理していたら、2010年の年初に書き記したメモが出てきました。

ちょうど、今年の重点テーマを考えていたところ。
10年前の自分が、どのような問題意識で臨んでいたのかを振り返るのにピッタリの材料でした。
メモの前年2009年は、より現場に近いフィールドでの活動を切望し、4年半勤めた(財)日本総研を飛び出した年です。
転職活動など考える時間的な余裕もなく、また要領の悪さも手伝って、次の仕事を決める前に今の仕事を辞めてから再出発することにしました。
深呼吸と同様に、息を吐かないと新しい酸素を取り入れることができない性分なのだと思います。
退職後は、地元埼玉の活動や、長野県駒ケ根市の調査などに参加したり、青山学院大学で文科省認定の社会人プログラム「ワークショップデザイナー(WSD:地域教育育成員)」を習得するなど、実に収穫の多い一年となりました。
青臭さは今もまったく変わりませんが、組織に属さぬまま新年を迎えることに不安を覚えつつ、退路を断って新年の方針を決めていたことがわかります。
以下は備忘録として一部を抜粋します。

~~~~~~~~~以下抜粋~~~~~~~~~~

【今年の方針2010】
●自分自身において

(1)これまで10年余り蓄積してきたものを外に出すこと。そして、
(2)他者に対して自己を開示すること。
この2つの意味で「Inside-out」を目指したいと思います。
ワークショップデザイナーの修得でも、相手が心を開くには、自分が先に心を開くことが必要であることを学びました。
また、私の関心テーマでもあるコミュニティ・エンパワーメントにおいも大切な考え方なので、この言葉が浮かびました。

●人との関係性において
都合のいい部分だけ協力する「Win-Winな関係」ではなくて、お互いを高め合う「Better-Togetherな関係」が理想と感じます。
そのためには、『どれだけ他者と響き合えるか』。ここを追求したいと思います。
これに関係して、「響き合う」と「可能性」をつなげた「響き合う可能性」という言葉がとても気にいっています。
英語では、「resonance」と「ability」をつなげた造語「Resonability」という言葉が浮かびました。
「責任(Responsibility)」という言葉を押しつけるのが好きではないし、むしろ内から湧き出る「Resonability」でありたい(あって欲しい)と思います。
(ついでに言えば、「企業の社会的責任」を示すCSRの「R」は、「Resonability」の方がこれからの時代に合っているのではないか。「企業の社会的責任」よりも、「企業が社会と響き合う能力」がどれだけあるのかを問いたいです。)

(中略)

以上を基本とし、
①これまでの学びを還元すること、②人づくりを中心に経験を磨くこと、③地元埼玉県に足場を築くこと、この3点を重視していきたいと思います。

これまで、まちづくりの専門家と言われる人は、建築や環境、福祉など、ある特定の分野を軸に活動する人がほとんどでした。しかしながら、私が理想とするまちづくりには、ビジネスの知識も含めて様々な引き出しや人間としての総合力が必要と考え、役に立つものは手当たり次第、貪欲に吸収してきたつもりです。
これまでの約10年でやってきたことを振り返り、国内外のまちづくりを追い続けてきて、改めて、まちづくり・地域づくりに貢献したいと考えます。

まちづくりに貢献すると言っても、どんな地域社会を目指すのか?
自分なりにじっくりと考えた結果、出た答えは、『人が地域を育て、地域が人を育てる社会の実現』。
学んできたことの総てが、ここに集約されます。
イメージとしては、大都市だけでなく様々な地域で新しいプロジェクトが次々に生まれ、プロジェクトを通じて人が成長し、地域の魅力が増幅する社会。魅力を増した地域が、さらに人を育てる土壌となる。この好循環が回る社会。
従来は、地方から東京などの大都市で能力を磨き、地元に還って地域貢献するという形がキャリアアップの流れでした。しかしこれからは、大都市の人もどんどん地方に出て能力を磨き、その後、より大きなフィールドで活躍するというキャリアアップが新しい流れとして定着するはずです。
危機に窮する地方には、そのチャンスが沢山あり、能力形成・人格形成を図るには小さなフィールドから徐々にステップアップする方が理にかなっています。
また、大きなフィールドで善い活動をしても、数多くの他の活動に埋もれてしまい、コミュニティからの反応は少ないのに対し、小さなフィールドでは良くも悪くもリアクションがある。
感度のいい人は既にそのような動きを始めているし、逆にこのような流れができなければ、日本の再生は難しいでしょう。(後略)

~~~~~~~~抜粋ここまで~~~~~~~~~

文章が説明口調なのは、当時の友人宛に送ったものだからです。
長いですが、今読んでも頷ける内容でした。
この10年で当時掲げた①~③は牛歩ながらも前進し、今もブレずに継続できていると感じます。

これを踏まえ、2020年の新年を迎えるにあたり、次に思う新たな抱負を加えるならば、中長期的には利他の心で「Do for Others」を心掛けること。
そして、中小企業支援を通じた地域活性に取り組む今、今年の重点テーマは「Stand with」です。
「Stand by」ではなく「with」としたのは、そばに立つだけでなく、同じ目線で、同じ立場に立つ姿勢を明確にしたかったからです。
相談にいらした方を「来た時より元気にして帰す」という昨年掲げたテーマは継続しつつ、「Stand with」を意識していきたいと思います。

至らぬ点も多々ありますが、熱意をもって頑張りたいと思います。
本年もよろしくお願いします。
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