まちづくりはFeel-Do Work!考えるより感じよう、みずから動き、汗をかこう!(旧“まちづくり”便利帳)

まちづくりの支援者から当事者へ。立ち位置の変化に応じて、実践で培った学びの記録。もう一人の自分へのメッセージ。

”できる人”の定義は反転する?カインドフルネスの時代がやってくる

2022-12-10 13:16:00 | まちづくりのキーワード
ソーシャルキャピタル(社会関係資本)という言葉を日本で耳にするようになった頃、様々な資料を読み漁る中で、この本に出会って「今の日本に必要なのはこれだ」と痛く感心したことを思い出します。自分が読んだのは2005年くらいでした。
▼ウェイン・ベーカー著『ソーシャルキャピタル』

一億総活躍社会とか、一人何役とか、これまでだって相当頑張ってきたつもりなのに、まだ働けというのかと、違和感が拭えませんでした。

経済成長を前提にした社会の姿しか考えられないエコノミストや政治家だとそういう発想になってしまうのでしょうか。

でも実際に目の前で起きていることは、2008年をピークに、以降は人口が減り続け、経済が縮小していく中で、これからの日本社会のあり方を考えなくてはいけない。
その鍵を握るのは、一人の人間がシャカリキになってマルチタスクをこなすのではなく、関係の豊かさが基盤となる「量から質への転換」が不可欠です。自分自身が高齢になって、できないことが増えてきた時、互いに助け合って支えるのが自然な社会。
「24時間闘えますか?」の時代は、仕事を人に助けてもらうと「できない奴」のレッテルを貼られましたが、これからの社会は、人に助けを求められる人が「できる奴」に変わる。
評価の基準が、これまでとは真逆に反転することになるでしょう。

世界のどこよりも早く超高齢を迎えた日本では、独りではできないことが増え、誰もがハンディキャップを持つ。
困った時に助け合える社会、カインドフルネスな社会を如何に構築するかがこれから問われます。
いま再び、コロナ禍でソーシャルキャピタルが注目されるようになったのは、ある意味必然なのかもしれません。




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