まちづくりはFeel-Do Work!考えるより感じよう、みずから動き、汗をかこう!(旧“まちづくり”便利帳)

まちづくりの支援者から当事者へ。立ち位置の変化に応じて、実践で培った学びの記録。もう一人の自分へのメッセージ。

離島振興(トヨタ財団助成事業募集始まる)

2008-10-13 22:45:27 | Personal Views
離島振興は、宮本常一氏が最も力を注いだ活動の一つであり、無給で離島振興協議会の事務局長を務め、9学会連合(民族学、民俗学、人類学、社会学、考古学、言語学、地理学、宗教学、心理学の9つの学会により構成)により画期的な調査が各地で行われました。同氏が50回以上も訪問したという佐渡では、宮本の提案により、昭和30年代に「廃校活用」「住民参加型」の民俗資料館(小木市)がつくられたほか、地域の経済的自立の重要性から特産品づくりを奨励しており、羽茂町(はもちまち)で殖産を薦めた八珍柿は、現在では年商20億円の産業に成長したそうです。
特に、民俗資料館設立のプロセスにおいては、地域の資産をベースにその素晴しさを再評価すること、その地域資産の可視化によって住民の誇りを奮起することを行っており、日本における「Asset-Based Community Development(ABCD)」の代表事例と言うことができます。
宮本常一氏の著書や関連資料を読むと、現代のまちづくりに通用する示唆に富んでおり、実践に基づいたまちづくりのヒントが数多く詰まっていることに改めて驚かされます。

現在、トヨタ財団にて、離島振興を対象に含む地域社会づくりの助成事業の募集が行われています。興味のある方は是非。

トヨタ財団 2008(平成20)年度 地域社会プログラム(離島振興含む)
http://www.toyotafound.or.jp/03entry/gd_csp_katsudo.html
テーマ:地域に根ざした仕組みづくり―自立と共生の新たな地域社会をめざして

<助成概要>
募集期間:2008年10月8日(水)~11月17日(月)(消印有効)
助成額 :1件あたり1年につき100万円から300万円程度
助成期間:2009年4月1日より1年間または2年間
募集結果:2009年3月の理事会にて決定
助成の目的及び重点:
 トヨタ財団地域社会プログラムは、民間財団の助成プログラムとしての独自の立場から、日本国内の地域社会の再生・振興に向けて、単なる官主導の事業の補完にとどまらない、意義のある助成を行いたいと考えています。2004年の発足後、本プログラムは、地域に生きる人々を主体とする、さまざまな地域づくりの実践プロジェクトを支援してきました。本年度は、これまでの助成実績を踏まえ、基本テーマ「地域に根ざした仕組みづくり―自立と共生の新たな地域社会をめざして」の下、
 (A)「地域社会の活性化」、
 (B)「地域における共生」、
 (C)「地域を担う次世代の育成」
の3つの重点領域を設定し、広くプロジェクトを募ります。
昨年度まで特定課題として別の公募の枠組みを設定していた「離島助成」については、本年度より地域社会プログラム本体に組み込み、同じ募集要項、応募用紙にて公募を行います。

炉辺夜話
宮本 常一
河出書房新社

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学問と情熱 第15巻 宮本常一 民衆の知恵を訪ねて

紀伊國屋書店

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離島発生き残るための10の戦略 (生活人新書 222)
山内 道雄
日本放送出版協会

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