NYが堅調だから日経も戻ろうが17000円台後半がいいところだろう。一方、新興市場は相場が若く上値余地が相当大きそうだ。LDショック以降新興市場というだけで実体以上に売り叩かれた。まだ懐疑的な投資家が多いが、懐疑の中で新しい相場は始まるもの。マザーズでみれば底値から35%程度上昇し目先は過熱感も出ようが、まだ下げ幅の10%戻したに過ぎず長期では大幅な水準訂正が必至だ。鉄鋼に代表される年前半のリード役は脇役にかわる。
昨日の日経の下げは短期的な過熱感を冷ますに良い押し目となりそうだ。しかしいつもながら東京は主体性に乏しい市場だ。前日のNY動向でほぼ当日の予想がつくというなさけない市場だ。NY頼みがこの先も続くとすれば比較的影響の少ない新興市場へ軸足を移すのも一法か?新興市場は歴史的な大底を確認し、長期的な上昇(戻り)相場がいま始まったばかりだ。懐疑のなかで相場は始まり、歓喜のなかで相場は終わる。
ここ数日のマザーズ、ヘラクレスを見ていると、新興市場の戻りは本物だ。当面は日経よりも枯れた新興市場に分がある。ACCESS等の動きがそれを示唆している。この銘柄は大幅下方修正だがさすがに株価は大底をつけた。アプリックスあたりも大きく出直りそうだ。マザーズには節目らしいものがないからメドもたてにくいが、とりあえず1000ポイント回復はありそうだ。海外要因にはまだ懸念が残るが、その影響の少ない新興市場は意外高がありそうだ。
マザーズは20ヶ月かけて高値から78%下げた。これはITバブル時のNASDAQの下落率と同じだ。大底からの戻りは緩やかな戻りにはならず、急速かつ大きな戻り波動になるというのが経験則の教えるところだ。9月が本当の大底ならファンダメンタルズに関係なく必ず大きく戻る。値幅、日柄、東証売買代金の縮小等々からみれば、こういった見方は案外現実のものとなるだろう?もし新興市場が戻さないなら、日経は再度下値模索に入り低空飛行を続けることになろう。