花は桜木・山は富士

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「日の丸を振り続ける子供達」

2006-08-29 18:11:26 | 良い話(フィリピン)
マバラカットで神風特攻隊の慰霊祭が行なわれた同じ10月25日、
タルラック州バンバン村でも慰霊祭が挙行された。簡素な造りの民家が建つ集落には、
子供達が無邪気に素足で走り回る光景があり、どこか懐かしさを感じさせる。
もちろんこの村でも、地元住民は村を挙げて日本からの慰霊団を歓迎してくれた。

(略)

ここでも池口住職らによる仏式の慰霊式典が行なわれたが、なにより私を驚かせたのは、
授業中にもかかわらず多くの学生が参列していたことである。
私は式典に参加した地元サン・ロック高校の女子学生達に、
神風特攻隊をどう思うかと訊いてみた。すると彼女らは声を揃えた。

「Brave!」(勇敢)その中の一人がつづける。
「フィリピンにも英雄はたくさんいます。ですから私達も神風特攻隊という
日本の英雄をたいへん尊敬しています」さらに引率の男性教師は、
「こうした歴史教育を通して、子供たちに国を守ることの大切さを知ってほしいのです」
と語ってくれた。私は学生達にもう一度訊いた。

「君達は、カミカゼのパイロットを尊敬しているのですね」
屈託のない笑顔で皆は答えた。
「もちろんです!だってあの人達はヒーローですもの」
異民族の侵略を受けつづけたフィリピン人の痛覚は、ダイナミックな歴史観と
愛国心を産んだ。そしてそんな土壌に”英雄”を敬う気風が育まれた。

(略)

私は、フィリピンの学校教育が羨ましかった。いっそこの国の教師を日本に招いて、歴史教育を担当してもらってはいかがだろうか。

式典が終了し、慰霊団のバスが村を離れようと動き出したその時、
前方から濛々と立ちあがる砂埃と共に日の丸の小旗を振る子供達の一団が
押し寄せてきた。我が目を疑った・子供達が、日本とフィリピンの国旗を
ちぎれんばかりに打ち振って、我々を見送ってくれているのです。

手作りの日章旗をその小さな手に握り締めた子供達のはじけるような笑顔と歓声。
私は、この光景を現実そして認識するまでにしばらくの時間を要した。
子供達の日の丸行進はどこまでも途切れることはなかった。

小学生の一団につづいて、中学生や高校生の隊列が神風特攻隊の慰霊祭に
参加すべく続々とやって来る。私は、何度も後ろを振り返り、
また正面から押し寄せる子供達を目の当たりにして、もはやこみ上げる感動を
抑えきれず、ついに嗚咽を漏らしてしまった。とめどなく涙が頬を伝う。
数多の小さな手が打ち振る「日の丸」と歓声。私はこの子供達に心から感謝した。
子供達の素晴らしい笑顔と波立つ日の丸の光景は、いまも私の脳裏に焼き付いて
離れない。いや生涯忘れることはないだろう。

外国人の日本人観に多大な影響を与え、大東亜戦争における
日本の精神的象徴ともいえる神風特攻隊は、いまもフィリピンの人々に敬われ、
そして賞賛されている。

「親日アジア街道を行く」井上和彦 著
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真実はどこに(フラッシュ版)

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