さあ!ドアを開けよう♪ 女性軍師は今日もゆく。

企業研修講師&大学非常勤講師の日々徒然。
~ 貌言視聴思(ぼうげんしちょうし)~

主体性を育むには、素直な気持ちを認める。そこがスタート。

2019年03月27日 18時04分11秒 | 幼児教育・保育

こどもって、素直。って思いこんでいませんか。

 

本当は、こどもって素直なんですよね。

言いたいことを言い、感じたことを言い、泣きたいときに泣ける、

はず。そう、はずなんです。

 

でも、5歳を過ぎるあたりから、こどもにも「忖度」が芽生えてきます。

言わないほうがいい。

言っちゃいけない。

言えない。

 

最近の子どもたちは、集団生活に入るのが早いです。

親の働き方の影響をうけて、早くから保育園に入園する。

集団生活に慣れる、という意味では、早いほうがいいのかもしれませんが、

「忖度」も早く生まれてきます。

 

「大人が言うことには従うべき」

 「みんなと一緒に行動すべき」

なんていう「べき」に従い始めます。

 

そんな子どもが、良い子?

 

それって本当?

それって、いいこと? 

 

 

嫌なコトは嫌だと言いなさい。

やりたいか、やりたくないか、自分で決めよう。

楽しくなかったら、やめていいんだよ。やめるかどうかも自分で決めよう。

何をやりたいか、やることは自分で選ぶか、考えてつくりましょう。

 

幼稚園の先生だったころは、奈良女子大の故曽根先生に師事し、

絵画制作を通して、「自分がやりたいことを自分で決める」

「人生は自分が主人公、何がやりたいかを決めて、必要なものは自分で取ってきてやり遂げる」という教育をしていた。

何をしたいのか、何がしたくないのか、

完成するまでの見通しを立てて、必要なものと、段取りを考えて、ときには協力者を連れてきて

自分がイメージしたものを作り上げる。それを完成後に言語化して説明する。

そういう人生教育。

 

先生は大変だったけど、今から考えても、とっても良い教育だったと思うな。

 

故曽根先生には、

保育者に対して「今日は何して遊ぶの?」と子どもが先生に問う保育は失敗だと教えられた。

そんな毎日が受け身で考えない子を育てていると。

本当にその通りだと思う。

 

ウチの子たちは違った。

「先生おはよう。今日はこれをして遊びたいから、自由遊びの時間を長くしてほしい」と

こどもからリクエストされる。それに喜びを感じる日々だったな。

 

保育科の学生たちが、実習にきたときには、ちょっと気の毒なこともあった。

つたない保育実習。学生が一生懸命こどもたちに、遊びを説明しているけど、

楽しさよりも、「やらせ」感が出てしまう。仕方ないのだけど。

すると、しばらくはそれに付き合っていた子供たちが、遠慮がちに私のところにやってきた。

「面白くない。別のことをして遊びたい」

「なんか、わかるわ~。あの鬼ごっこ、どうしたら面白くなると思う?」

果たして、そのつまんない鬼ごっこは、面白くないと感じた子どもからの提案で

ゲーム性をアップしたおもしろい鬼ごっこに変わった。

 

自分の感情を肯定するから、そこから解決策が生まれる。

 

それを受け入れる、おもしろいと思う、度量の大きい大人が子どもを育ててほしい。

 

 

新学期。

こどもたちは、どんな大人に出会うだろう。

 

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