【テーマ】「生まれない権利」を考える
【日 時】1月11日(土)16:30〜18:30
【会 場】ペンとノート(福島市上町2-20 福島中央ビル2階 )
【申 込】基本的に申し込みは必要がありませんが、席数に限りがありますので、参加される場合はできるだけメッセージを下さい。
【参加費】会場費2,100円を参加者で割り勘にします。
飲み物は各自でご購入下さい。
【カフェマスター】渡部 純
【開催趣旨】
哲学カフェを開催します。
哲学カフェはテーマについて各人の考えを述べ合いながら、対話によって思考を深める活動です。
今回のテーマは「〈生まれない権利〉を考える」です。
〈生まれない権利〉とは何か?
この言葉にはじめて目にしたのは、2000年にフランスで起きたペリシュ事件についての新聞記事です。
ペリシュ事件とは、医師が妊産婦の風疹に気付かなかったため、深刻な脳損傷を抱えて生まれた17才の少年ペリシュに賠償を受ける権利を認めた医療裁判です。
出生前診断によって障害が見つかっていれば、母親は中絶を選択していたとするペリシュは自らの出生を否定する権利を訴え、それがフランス司法において認められたのです。
さらに、その後も同様の判決が破棄院(最高裁)で下されています。
もちろん、これに対しては障害者団体から強い反発が起きましたが、今日、これは障害者だけの問題に止まりません。
昨今の倫理学では、この世界に生まれ出ることそのものが反道徳的だと主張する「反出生主義」という潮流がありますが、実際にインドでは「同意なしに自分を生んだ」と両親を訴えた事例があるそうです。
〈生まれない権利〉はこの反出生主義と結びつくものですが、もし自分の子どもからこのような訴えを受けたとしたら、あなたはどのように応えるでしょうか?
この議論をめぐる資料は当日準備するつもりですが、まずはシンプルに〈生まれない権利〉の是非を身近な問題として考え合ってみましょう。