最前線の子育て論byはやし浩司(2)

子育て最前線で活躍する、お父さん、お母さんのためのBLOG

●アメリカ、韓国のひがみ節

2010-08-06 10:26:26 | 日記
【長寿国の崩壊?】(韓国、アメリカにみる「ひがみ節」)

●単純な数学もわからない韓国人

 韓国の新聞各社は、1面トップでこう報じた。
「長寿国、日本は崩壊した!」と。

現在、日本人の平均寿命は、世界一。
それを評して、「日本の平均寿命は、虚構だった」と。
今回の一連の、高齢者行方不明事件にからんでの報道だった。

で、中には、年金をそのまま受け取りつづけていた
遺族もいたという。
「詐取」というわけでもないだろう。
詐取する意図のないまま、結果的に詐取した人もいる。
だから「年金詐取事件」と位置づけるわけにはいかない。
しかしグレーはグレー。

中には親の消息を知らないまま、20年近く、親の年金を
受け取りつづけていた人もいたという。

つまりそれを受けて、「長寿国、日本は崩壊した」
(朝鮮N報、東亜N報、ほか)と。

 バカめ!
韓国の新聞のレベルの低さは、経済欄を読んだだけでも
わかるが、ここまでレベルが低いとは思っていなかった。
小学6年で学ぶ平均値の出しかたすら、わかっていない。

●平均寿命

 平均寿命の計算方法は、積分を使った複雑な公式で計算する。
が、単純には、その年に死亡届のあった人の年齢を合計し、
それを死亡者数で割って計算すればよい(注※)。

もう少し詳しく書くと、こうなる。

 過去の日本人の死亡年齢のデータ(人口動態調査)を元に、
X歳の人が、あと何年生きられるかを計算したものを「平均余命」という。
0歳の人があと何年生きられるかを示したのを、「平均寿命」という。

どうであるにせよ、基本は、「死亡年齢のデータ」である。

どこのバカが、現在生きている人の年齢を合計し、
生きている人の数で割るか!
あきれてものも言えないというか、反論するのも
バカバカしい!

 つまり死亡届の出ていない人の年齢は、もとから
平均寿命の算出のデータには、使われていない。
今回の一連の事件のように、死亡届が出ていない人は、
はじめから平均寿命の基礎データの中には、組み込まれていない。
つまりいくらそういう人がいても、平均寿命の計算には影響を与えない。

百歩譲って仮にそういう超高齢者が、100人単位で
いたとしても、平均寿命には、ほとんど影響を与えない。
誤差の範囲ということになる。
現在、全国で、こうした老人がつぎつぎと見つかっている。
が、全体でも、1000人を超えることはない(注※)。
仮に超えたとしても、その1000人の人たちもやはり、平均寿命
前後に死んでいるはず。

(仮に行方不明者たちが、平均寿命より極端に低い年齢で死んでいたとしたら、
平均寿命は低くなる可能性はある。
しかしそれでも誤差の範囲。)

つまりどこからどう考えても、平均寿命は平均寿命。
それがどうして「長寿国、日本は崩壊した」となるのか?

●韓国人のひがみ節

 今回の大騒ぎを見ていると、その向こうに、韓国人独特のあの
ひがみ節が見え隠れする。
あの国の人たちは、何かにつけて、ひがみやすい。
「日本海」を「東海」と呼ぶのもそうだ。
韓国にとっては、たしかに「東海」かもしれないが、何も韓国が
世界の中心に位置するわけではない。
よほど「日本」が憎いらしい。
韓国政府は、世界中に特使まで派遣し、「日本海」を「東海」に
置き換えさせようとしている。

で、その前に言っておきたいことがある。

 平均寿命などというものは、あくまでも結果。
医療技術、医療環境の充実の結果として、平均寿命は延びる。
平均寿命などというものは、ごまかしたところで、意味はない。
またそれをもって、その国の誇りとしても、意味はない。
日本は日本で、毎年平均寿命を公表するが、それでもって日本が
威張ったことは、一度もない。

●乳幼児の死亡率

 むしろ平均寿命は、乳幼児の死亡率によって大きく影響を受ける。
また本当の問題は、そこにある。
というのも、日本における乳幼児の死亡率はたしかに低い。
しかしその裏で、「流産」という形で、多くの奇形胎児が、
闇から闇へと葬られている。
親の身勝手な判断による、妊娠中絶の数を入れたら、もっと多い。

 無論、日本が韓国に対して、「日本の医療技術は、君たちのよりすぐれている」
などと言ったことは、一度もない。
そんなことは最初からわかりきったこと。
もとから韓国など、相手にしていない。
むしろ韓国人の平均寿命が年々延び、北朝鮮人のそれと、20年近くも
差ができたことに驚く。

 つまりこうした報道そのものが、韓国人独特の、あの「ひがみ節」の表れ
ということになる。

●希薄になる親子関係

 今回の「高齢者行方不明事件」で、むしろ日本人の私たちが驚くのは、
親子関係の希薄さである。
「親とは20年以上も前に生き別れになりました」「その後、生きているか
死んでいるか、わかりませんでした」と。
多くは年金だけを、そのまま受け取っていた。
これが平均的な事件のあらましである。

 で、自分の子どもが行方不明になれば、親は、必死になってその消息を
求める。
が、一方、子どものほうは、「20年以上も前に生き別れました」と。
こんなバカげた一方通行が、ほかにどこにある?
(あるいはそういうことにして、年金を受け取りつづけていた?)
あるいは親子というのは、もともとそういうものなのか。
またそう考えてよいのか。

 むしろ問題とすべきは、そちらのほうではないのか。
ついおとといも書いたが、この点、日本と韓国は、双子国と
揶揄(やゆ)されるほど、中身がよく似ている。
日本人の親子関係も希薄なら、韓国人の親子関係も希薄。
もう一度、日本の内閣府がした調査結果を、よく見比べてみてほしい。

+++++++++++++++

●第8回世界青年意識調査より

(将来、親のめんどうをみるか?)

年老いた親を養うことの意識は、欧米に比べ、日・韓で弱い。

★年老いた親を養うことについてどう思うか

『どんなことをしてでも親を養う』(1)

イギリス66.0%、
アメリカ63.5%、
フランス50.8%、
韓国35.2%、
日本28.3%

★将来、子どもにめんどうをみてもらいたいか?

自分の子どもに老後の面倒をみてもらいたい日本の青年は5割弱で、韓国に次いで低い。

★「自分の子どもに老後の面倒をみてもらいたい」と思うか
『そう思う』(2)

イギリス70.1%、
アメリカ67.5%、
フランス62.3%、
日本47.2%、
韓国41.2%

(以上、内閣府、平成21年調査より)

+++++++++++++++

●アメリカのばあい

 同じく「ひがみ節」だが、アメリカのひがみ節も、すごい!
あの一連のプリウス(TOYOTA車)の急加速問題は、マスコミに
よるでっちあげだったということが、このところ「急加速的に」
はっきりしてきた。

 が、この問題は、最初からおかしかった。
というのも、アメリカの公式な統計によっても、交通事故の95%は、
運転手の操作ミスということがわかっている。
残りの5%が、車の欠陥による。
GMもフォードもない。
もちろんTOYOTAもない。
が、TOYOTAだけは、100%、車の欠陥によるものという。
その基本的な発想そのものが、おかしい。
(実際には、100%とは言っていないが・・・。
しかしそういう前提で、あのTOYOTAバッシングが始まった。)

それについて今朝のForbs誌は、つぎのように書いている。
たいへん重要な内容を含んでいるので、日本経済新聞社の記事を
そのまま紹介させてもらう。

これを読んでアメリカの良識を疑わない人は、いないだろう。
何よりもおかしなことは、こうした急加速問題は、この
日本では1例も起きていないということ。
そのことを念頭に、つぎの記事を読んでみてほしい。

+++++++++以下、Forbs誌より+++++++++++

 米国で広がったトヨタ車欠陥騒ぎが、そろそろ幕引きとなりそうだ。トヨタ車が急加速した事故・事例が、フロアマットのずれか、運転者によるブレーキとアクセルの踏み間違いのいずれかで説明できることを示す証拠が続々と積み上がっている。つまり、米メディアはこの1年足らずのあいだ、実在しないものを追いかけ回し、米国の消費者と議会を混乱させてきたといえる。

 我々に今こそ必要なのはウッドワード氏やバーンスタイン氏(ウォーターゲート事件などを暴いたワシントンポスト紙の敏腕記者)のようなジャーナリストなのに、彼らはいったいどこに行ってしまったのか?不意の急加速が原因とされた死亡事故について、少しでも事実が検証されるべきではなかったか?

 読者諸氏は、サンディエゴ近くのフリーウエイで暴走した「プリウス」の話を覚えているだろうか。3月のForbes.comでその記事を読んだ私は、運転者がメディアに対して話したことの大半について、ばかげていると感じたものだ。彼の主張によると、シフトレバーをニュートラルに動かそうとしたが「怖くて」できなかった、それは両手をハンドルから離してはいけないと思ったからだ、という。だが運転中に彼が携帯電話を手にしていたことについては誰も尋ねなかった。

 同じようにメディアはそろいもそろって、不意の急加速が原因とされる事故の死亡者数に焦点を当てるあまり(現時点では75件の事故で93人とされる)、厳密な事故調査はおろか、事故の具体的な内容に注目することさえしていない。もしそうしていれば、記者たちも私が発見したことを伝えられたはずだ。つまり主張の多くは根拠のないこじつけであり、一部の事故は起きてさえいないということを。

 米高速道路交通安全局(NHTSA)は、不意の加速が原因とされる死者数のリストについて「(被害者側の)申し立てによる」という言葉を使用している。だがこのただし書きに見向きもしない記者が多過ぎる。例えばUSニューズ&ワールド・リポート誌電子版は堂々と、「トヨタ車の不意の加速により89人が死亡 NHTSA発表」と報じた。ロサンゼルス・タイムズ紙の見出しは、急加速が死に「つながった」と書いた。またニューヨーク・ポスト紙は早い段階で欠陥トヨタ車が52人を「殺した」という見出しを掲げ、同様にCBSニュースのウェブサイトはAP通信の伝えるところとして、アクセルの欠陥により89人が「殺された」と伝えた。
(USAトゥデーはこの根拠の薄弱な因果関係を強調することに他社より慎重な姿勢をとっていた。)

+++++++++以上、Forbs誌より+++++++++++

●プリウス効果?

 が、このときも韓国は、・・・つまりアメリカがプリウス問題で
騒いでいたころ、それを「プリウス効果」と呼んでいた。
「千載一遇のチャンス」と喜んでいた。
TOYOTAからH社(韓国製の車)に乗り換えたばあいは、1000
ドルの値引きをするというキャンペーンも始めた。

が、TOYOTAの社長がアメリカ議会で謝罪するころになると、
「プリウス効果はそれほど長くはつづかないのでは・・・」という、
実に韓国的な危惧へとつながっていった。

 さらに最近。
韓国は自前で気象衛星を打ち上げた。
が、それについても、「これからは日本の世話に、ならなくてすむ」と。

 今までさんざん世話になっておきながら、それはない。
またそんな礼の仕方はない。
一言、「日本のみなさん、今まで、ありがとうございました」くらいは
言ってもよいのでは?

●崩壊?

 「長寿国、日本」は、崩壊していない。
また崩壊するとかしなとかいう問題ではない。
「崩壊」という言葉そのものに、なじまない。
あえて言うなら、韓国人も北朝鮮人も、「崩壊」という言葉が
よほど好きと見える。

あのマンビョン号(北朝鮮の定期船)が、日本と北朝鮮の間を
行き来していたころのこと。
在日朝鮮人の大学生たちは船の中で、「♪(日本が)崩壊する、♪崩壊する」
と、うれしそうに歌っていた(テレビ報道)。
詳しくは知らないが、在日朝鮮人の間では、そういう歌が歌われているらしい。

・・・ということで、かなり反韓国感情をかきたてるような原稿を
書いたが、韓国という国はそういう国であるということを、忘れて
はいけない。


(以下、参考) 

(注1)人口統計では、定常な(対象となる年の各年齢の死亡率が今後も維持される仮想的な)個体群について平均寿命を求める。つまり、平均寿命とは0歳の平均余命のことをいう。

(注2)厚生労働省の発表によれば、2009年の日本人の平均寿命は、男性79.59歳、女性86.44歳。

(注3)過去の日本人の死亡年齢のデータ(人口動態調査)を元に、X歳の人が後何年生きられるかを計算したものを「平均余命」と言い,その内,0歳の人があと何年生きられるかを「平均寿命」という。

つまり生命表における平均寿命とは、現在における死亡状況が今後変化しないと仮定したときに、今後出生する人が何年生きられるかという期待値ということになる。

(注※)以下、JiJicomの記事より

●東京、静岡など計9人が不明=100歳以上の高齢者

 東京都で高齢者の所在が不明となっていることが相次いで明らかになった問題で、新たに東京都港区、荒川区、長野市、静岡県下田市、熱海市、名古屋市でも、住民登録している100歳以上の住民計9人の所在が確認できていないことが3日、各自治体への取材で分かった。

 港区では、105歳の男性と女性の2人。男性については、3日夕妻に電話で確認したところ、「数年前に家を出てどこにいるか分からない」と話したという。女性は外国籍で、2009年に記念品を選んでもらうため職員が訪ねると、住民登録のある建物が壊されていた。荒川区では、108歳と103歳のともに外国籍の男性2人。過去3年間、職員が接触した記録がない上、外国人登録には家族は記載されないため、連絡を取る手段がないという。

 長野市では、県内最高齢の110歳の男性。06年度に職員が記念品を届けに行ったが会えず、3日に子どもに電話で尋ねると「10年以上一緒に暮らしていない。(静岡の)伊豆にいる」と答えた。

 下田市では、06年に本人に会えなかった103歳の女性の自宅に、3日に職員が行き、娘に事情を聞いた。娘は「7年前から行方不明。姉夫婦のところだと思うが、仲が悪く20年来音信不通」と答えたという。熱海市では、102歳と100歳の女性の住民登録地がいずれもさら地になっていた。102歳の女性の長男を、職員が3日に訪問すると、「10年ほど前から行方不明。警察に相談すると、愛媛の叔父宅にいると教えてくれた」と回答。しかし、確認はしていないという。

 名古屋市でも、106歳の男性の住居がすでにさら地になり、所在が分からなくなっていた。(2010/08/04-00:19)
(以上、JiJicomより)

(追記)

全国で高齢者の所在不明が相次いでいる問題で、新たに埼玉県草加市、岡山市、神奈川県秦野市などで100歳以上の住民の所在が確認できていないことが4日、各自治体への取材で明らかになった。

 埼玉県草加市では、一連の所在不明報道を受けて、市内の高齢者を調査。その結果、医療保険や介護保険の利用実績がない101歳の男性がいることが判明した。男性の家族は、およそ20年前から行方が分からないと説明しているという。同鶴ケ島市では、102歳男性の所在確認が取れていない。家族によると、少なくとも4年前から行方不明だという。

 愛知県津島市では、3日実施した調査の結果、100歳男性の所在が不明であることが分かった。男性は昨年11月に兵庫県尼崎市から転入したことになっているが、住民登録地に当たる義妹の自宅には住んでおらず、義妹も所在は知らないとしているという。

 岡山市では、3人の所在が不明。市によると、敬老記念品の贈呈のため08年に所在確認を行ったが、住民登録地がさら地になっていたり、別の住民がいたりして、連絡が取れない状態だった。

 秦野市では、104歳の男性の所在が分かっていない。市が2005年に高齢者への記念品を贈ろうとしたところ、親族から辞退の申し出があり、「何年も家に帰ってきていない状態が続いている」との説明を受けたという。

 福岡市では、外国籍の101歳男性が不明で、民生委員が昨年9月に敬老祝い金を持って住所地を訪問したが、別人が住んでいた。

 大分県臼杵市では、102歳女性の所在が確認できていない。住民票上は女性と同居していることになっている妹は「40年以上前に仕事に行くと言って出て行った」と話しているという。

 このほか、東京都清瀬市で外国籍の104歳男性が、北海道岩見沢市で100歳の男女各1人が所在不明となっている。(2010/08/04-13:34)
(以上、JiJicomより)

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 BW はやし浩司 長寿国日本 米高速道路交通安全局(NHTSA) TOYOTA 急加速問題 ひがみ節 韓国のひがみ節)


Hiroshi Hayashi+++++++Aug. 2010++++++はやし浩司

●自分を責める人(1)

2010-08-06 08:19:51 | 日記
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 彡彡人ミミ      彡彡彡彡彡
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q 0―0 MMMMM ∩ ∩ MM m
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凸/Σ▽乃q ・ ・ p ̄Σ▽乃 ̄` /
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 子育て最前線の育児論byはやし浩司      8月   6日号
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【1】(子育てのこと)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

●内罰型(内責型)vs外罰型(外責型)

++++++++++++++++++

あなたは内罰型か、それとも外罰型か。

それによって、あなたの性格は、おおきく
ちがってくる。

++++++++++++++++++

●絶妙なバランス

 子育ては絶妙なバランスの上に成り立っている。
ほんの少しそのバランスがずれただけで、子どもはちがった性質を示す。
そのことは、双子の子どもをみると、わかる。

 両親の接し方は、ほぼ同じ。
育児姿勢も、ほぼ同じ。
環境は、もちろん同じ。

 が、それを受け止める子どもは、それぞれ。
もちろん子どもどうしの影響もある。
しかしときとして、正反対の性質をもつことがある。
ほんのわずかな(差)。
それを「絶妙なバランス」という。

●M君とHさん

 M君とHさん。
ともに小学5年生。
双子。
母親が私の教え子だったということで、この2人については、話しやすい。
母親は、天才的な頭脳の持ち主で、地元の進学校から国立大学の医学部へ推薦で、
入学している。

 中には遺伝的影響を否定する人もいる。
多分に「悪い要素は遺伝しない」という意味で、そう言う。
しかし頭のよい親の子どもは、頭がよい。
そうでない親の子どもは、そうでない。
M君とHさんは、学校でも、めったに100点以外は取らない。
勉強癖がしっかりしていることはある。
かと言って、ガリ勉タイプではない。

●内罰型vs外罰型

 が、M君とHさんは、性格が正反対。
どう性格をみるかにもよるが、M君は内罰型。
内責型ともいう。
一方、Hさんは外罰型。
外責型ともいう。

 簡単なテストをしてみよう。

 あなたが子どもだったころを、思い出してみてほしい。
そのあなたが、不注意でテーブルの上のお茶をこぼしたとする。
そのとき母親の鋭い視線が飛び込んできた。
そういうとき、すかさず「ごめんなさい。私が不注意だった」と、自分に責任を
求めるだろうか。
そういうタイプを、内罰型(内責型)という。
反対にすかさず、「こんなところにお茶を置いておいた、お母さんが悪い!」と、
責任を他人に転嫁するだろうか。
そういうタイプを、外罰型(外責型)という。

 内罰型であるか、外罰型であるか。
この両者は、おもしろいほど2つのタイプに、明確に分かれる。
中間型の人というのは、ほとんどいない。
一度あなた自身のこことして、確かめてみるとよい。
(ちなみに、私はこうして評論ばかりしているが、内罰型。
どうでもよいことだが……。)

●微妙な差

 もし環境や親の育児姿勢が、子どもの性格を決定するというのなら、M君と
Hさんは、同じような性格になったはず。
あるいはたがいの微妙な(差)が、それ以後の成長過程で、極端化したのかも
しれない。
能でいう、ワキとツレ?
どちらか一方が凸になり、どちらか一方が凹になる?
たがいに役割分担をし、補完し合うようになる?

 ただ興味深いのは、見た目にはM君は行動的で積極的。
とても内罰型には見えない。
一方Hさんはもの静かで、沈思黙考型。
とても外罰型には見えない。
わかりやすく言えば、M君は、「やんちゃ坊主風」。
Hさんは、「姉さん女房型」。
見た目と正反対。

 2人は心底信頼しあっている夫婦のように、仲がよい。
たがいにたがいを、よく助け合う。
たとえばM君が、おもちゃのバットを見つけたとする。
そのM君が喜ぶように、Hさんは、ボールを投げてみせたりする。

●母親

 母親については、私の教え子だったこともある。
まれに見る聡明な女性だったこともある。
印象も強く残っている。

 行動的でもちろん、頭のキレもよい。
ただ内罰型だったのか、外罰型だったのかは、わからない。
当時の私には、そういう知識はなかった。
私が推理するところ、Hさんと同じ、外罰型ではなかったか。
こういうケースのばあい、女性である母親は、男である息子の教育にとまどう。
その(とまどい)が、支配的になることが多い。

 半面、女である娘は、女性である母親の理解を得て、力を得やすい。
より自由な雰囲気で、成長する。
母親の気楽さが、娘によいほうに作用する。

●子どもの性質

 話がまとまらなくなってきた。

 つまり私が書きたいことは、内罰型であれ外罰型であれ、それは微妙な(差)で決まる
ということ。
最初は、ほんの小さな分かれ道だったかもしれない。
その分かれ道が、時間の経緯とともに、どんどんと広がり、固定化する。
その(差)が、子どもの性質に大きな影響を与える。

 ここに書いた内罰型の人は、あらゆる面で内罰型になり、生活面においても、大きな
影響を与える。
外罰型の人にしても、そうだ。
 
 ただし一言。
この問題は、どちらがよいかということには、つながらない。
ただ一般的に言われていることは、外罰型の人は、うつ病にはなりにくいということ。
反対に内罰型の人は、うつ病になりやすいということ。
何か問題が起こるたびに、自分を責める。
それが心の中にうっ積して、うつ病を引き起こす(?)。

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 
BW はやし浩司 内罰 外罰 内責 外責 内罰型 内罰型人間 外責型 外責型人間)

++++++++++++++

2007年11月に書いた
原稿を添付します。
この中に出てくる双子の兄弟というのは、
先に書いた双子の兄弟と同じ兄弟です。

++++++++++++++

●他責型人間vs自責型人間

+++++++++++++++++

何か問題が起きると、すぐ「あいつが
悪い」「こいつが悪い」と訴える人がいる。

このタイプの人を、他責型人間という。

一方、何か問題が起きると、すかさず、
「ごめんなさい」「すみません」と、
謝る人がいる。

このタイプの人を、自責型人間という。

「他責型人間」「自責型人間」というのは、
私がつけた名前である。

+++++++++++++++++

 先日、「PーFスタディと呼ばれるテスト法」について、原稿を書いた。投影法の一種で、
心の中の欲求不満がどこにあるかを調べるための、テスト法である。

 私の教室でも、30~40人の子どもについて、それを調べてみた。結果、おもしろい
ことがわかった。

●自分を責める人(2)

2010-08-06 08:19:08 | 日記


【テスト法】

 「昨日はキミが遊びに来たから、今日のテストはできなかった」と友だちが言ったこと
に対して、あなたなら何と答えるかを質問。回答を、口頭で言わせたり、作文させたりす
る。

 このテストで、

(1)他責型人間は、どこまでも相手が悪いと主張し、自分への責任を回避する。
(2)自責型人間は、自分の非をすなおに認めて、自分に責任があるとして謝罪する。

 その間にあって、だれの責任でもないとあいまいにしてすませてしまうタイプを、無責
任型人間というが、ここでは考えない。

 このテストは、別名「絵画欲求不満テスト」(「臨床心理学」・稲富正治著)とも呼ばれて
いる。
つまり心の奥底に潜む、欲求不満の原因が、どこにあるかを、このテストを通して、知る
ことができる。

 たとえば悶々と、いつ晴れるともわからない気分でいたとする。何かわからないが、モ
ヤモヤしている。不平、不満も多い。すっきりしない。そういうとき、このテストをして
みるとよい。その原因がどこにあるかを知ることができる。

 欲求不満の原因が他人にあるときは、他人に向かって責任を求める。たとえばこのテス
トでは、こう書く。

 「あなたが遊びに来いと言ったから、来た。それをどうして私のせいにするの。そんな
のはあなたの勝手よ」と。

 一方、欲求不満の原因が自分にあるときは、自分に向かって責任を求める。たとえばこ
のテストでは、こう書く。

 「ごめんなさい。テストがあるって、私は知らなかった。言ってくれれば、じゃましな
かった。気がつかなくて、ごめん」と。

 このテストをしてみて、とくに私の注意をひいたのは、双子の兄弟(男児と女児、小3)
である。見た感じででは、性格は対照的なほど、大きくちがう。

 男児をA君とする。女児をBさんとする。

 A君は活発で、行動派。わんぱく盛りといった子どもである。自己主張もはげしく、ど
こかわがまま。いつもどこか、ガサガサしているといったふう。

 それに対してBさんは、慎重派。理知的で、繊細な感覚をもっている。人格の完成度も
高い。聡明。いつも静かに落ち着いている。

 A君は、このテストでは、あきらかに自責型人間と出た。一方、Bさんは、そのB君と
は対照的に、あきらかに他責型人間と出た。私は当初、この結果にとまどった。しかしや
がてすぐ、その背景が理解できた。

 当然のことながら、A君とBさんは、いつも行動をともにしている。通っている学校も
同じ。クラスも同じ。きわめて接近した関係にある。

 そういう関係の中で、何かにつけて、A君はBさんに、やりこめられている。勉強とい
う面では、いつも負けている。

 一方、Bさんは、A君という兄弟をもちながら、いつも手を焼いている。内心では、「あ
まり自慢できない弟(兄)」と思っているのかもしれない。A君を、やんちゃな弟とするな
ら、Bさんは、できのよい姉ということになる。(実際には、双子だが……。)

 こういう関係の中で、A君は、自分に対する評価(=自己評価)をさげていった。一方、
Bさんは、自分に対する評価をあげていった。結果、A君は、自責型人間になり、Bさん
は、他責型人間になった。

 わかりやすく言えば、2人の間で何か問題が起きるたびに、A君は、「どうせ、ぼくが悪
い」「ぼくの責任」と思うようになった。一方Bさんは、「何でも、あなたが悪い」「あなた
の責任」と思うようになった。そのちがいが、このテストで、顕著に現れた。

 が、問題がないわけではない。

 他責型人間は、欲求不満の原因を、いつも他人のせいにする。それゆえに、自分の非を
認めない。タイプとしては、姉御(あねご)タイプ。あるいは親分タイプということにな
る。

 一方自責型人間は、欲求不満の原因を、いつも自分のせいにする。それゆえに、ときと
して自分を必要以上に、過小評価してしまう。子分タイプ。あるいは隷属タイプというこ
とになる。

 どちらがよいとか、悪いとかいうことではない。このテストは、あくまでも、心の奥底
をのぞくためのもの。だからといって、A君に、こうしなさいとか、Bさんに、こうしな
さいとかいう類(たぐい)のものではない。

 しかしこのテストを通して、私は、たいへん興味深いことを発見した。見かけでは、A
君は他責型人間、Bさんは、自責型人間に思っていたからである。つまり心の奥底という
のは、その見かけでは、わからないということ。

 あなたも一度、このテストをして、自分の心の奥底をのぞいてみたらよい。

 ところで、私は自責型人間。私のワイフは他責型人間である。先のA君とBさんの関係
と、たいへんよく似ている。


Hiroshi Hayashi+++++++++++はやし浩司

●外責型人間VS内責型人間

+++++++++++++++++

何かのことで、責任を問われたりすると、
「お母さんが悪い」「友だちが悪い」と、
その責任を、他人に転嫁するタイプの子どもがいる。
このタイプの子どもを、(おとなもそうだが~)、
外責型人間という。

心理学の世界には、「帰属理論」という言葉も
ある。責任をだれに帰属させるかという点で、
同じように、外的帰属型、内的帰属型に分けて
考える。

用語はちがうが、中身は、同じ。

外責型人間=外的帰属型、内責型人間=
内的帰属型ということになる。

このほかに、その中間にあって、責任を
問われても、へらへらと茶化してしまう、
無罰型というのもある。

たとえば子どもがお茶をこぼしたばあいを
考えてみよう。

子どもが部屋を走っていて、たまたまそこに
客に来ていた人の、お茶をこぼしてしまった
とする。

そのとき、「お母さんが、そんなところに
お茶を置くから悪いのよ」と、即座に、
他人のせいにするのを、外責型人間(外的
帰属型)という。

一方、すかさず、「ごめん。私が走っていたから
悪かった」とあやまるのを、内責型人間(内的
帰属型)という。

その中間にあって、ヘラヘラと笑いながら、
「お茶がこぼれちゃった。ぞうきん、ぞうきん!」と、
その場をやりすごしてしまうタイプを、無罰型と
いう。

外責型人間は、それだけ無責任で、責任を
いつも他人に向けるので、ストレスを内に
ためない。

内責型人間は、それだけ責任感が強く、ストレス
を内にためやすい。「まじめ」という評価を受けるが、
社会生活がその分だけ、ぎくしゃくしやすい。

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