写真歳時記≪まさとしの一日一首≫――写真と短歌で綴るコラボ作品

きょうも生きた、泳いだ、自転車漕いだ。
その一日を、フォト短歌に仕立てる。
写真歳時記≪まさとしの一日一首≫。

さあ、巡礼事務所で証明書(compostela)をもらおう!

2015-09-21 06:38:00 | 日記
杖ついて背にはヒョウタン帆立貝 さあ巡礼の証明書得ん
(in Santiago de Compostela, Spain)     まさとし

彼女の向かう左手に、巡礼事務所がある。

ここで巡礼手帳を見せて、たしかに直前100km以上を
歩いてきたことを、各所で捺してもらってきたスタンプに
よって、証明することができる。

午前中に巡礼証明書(compostela)を受け取った人は、
午後、大聖堂でひとりずつ、名前が読み上げられる。

その人にとっては、すごい感激でしょうね。
(ああ、ここまで歩いてきてよかった。途中でやめないで
よかったなあ……)と。

なお"compostela"とは、「星降る野」という意味。

かつて夜空の天の川に導かれながら野を歩いてきた
羊飼いが、聖サンチャゴの墓を発見したことから、
"Santiago de Compostela"(星降る野の聖サンチャゴ)
と、この地が名付けられた。

そして、カトリック信者にとっての”聖地”となった。
ローマを中心に、西にサンチャゴ、東にエルサレム。

ただ、いま歩いている人たちは、必ずしもカトリック
信者ばかりでなく、もっと軽い気持ちで、ハイキングの
延長で100kmを歩き通してしまう人もいるようです。

神は、そういう人たちをも受け容れてくれています。
これは神に対する冒瀆ではなく、人の営みの一つとして、
「巡礼」という行為を広く解釈すべきなのでしょう。