写真歳時記≪まさとしの一日一首≫――写真と短歌で綴るコラボ作品

きょうも生きた、泳いだ、自転車漕いだ。
その一日を、フォト短歌に仕立てる。
写真歳時記≪まさとしの一日一首≫。

はるばると来つるものかな

2015-09-03 06:54:37 | 日記
ピレネーゆ炎天の道歩き来ぬ 靴をも脱いでしばし憩えり
(in Leon, Spain)              まさとし

ここはレオン――サン・マルコス救護院の前。
いま、この救護院は”教会・博物館付き”の超豪華な
パラドール(国営ホテル)になっている。

それにしても、この巡礼者像はよくできている。
長途、歩き疲れた果ての表情が、じつに切実だ。

脇に脱ぎ置かれた靴が、リアルそのもの。
西洋人は、こういう細部までとことん追求する。

そこにいくと、日本の俳人にはデリカシーがある。
こういう状況で詠まれた、次のような句がありますね。

草臥れて宿かる比や藤の花
             はせを
(くたびれて やどかるころや ふじのはな)
笈の小文