ピレネーゆ炎天の道歩き来ぬ 靴をも脱いでしばし憩えり
(in Leon, Spain) まさとし
ここはレオン――サン・マルコス救護院の前。
いま、この救護院は”教会・博物館付き”の超豪華な
パラドール(国営ホテル)になっている。
それにしても、この巡礼者像はよくできている。
長途、歩き疲れた果ての表情が、じつに切実だ。
脇に脱ぎ置かれた靴が、リアルそのもの。
西洋人は、こういう細部までとことん追求する。
そこにいくと、日本の俳人にはデリカシーがある。
こういう状況で詠まれた、次のような句がありますね。
草臥れて宿かる比や藤の花
はせを
(くたびれて やどかるころや ふじのはな)
笈の小文
(in Leon, Spain) まさとし
ここはレオン――サン・マルコス救護院の前。
いま、この救護院は”教会・博物館付き”の超豪華な
パラドール(国営ホテル)になっている。
それにしても、この巡礼者像はよくできている。
長途、歩き疲れた果ての表情が、じつに切実だ。
脇に脱ぎ置かれた靴が、リアルそのもの。
西洋人は、こういう細部までとことん追求する。
そこにいくと、日本の俳人にはデリカシーがある。
こういう状況で詠まれた、次のような句がありますね。
草臥れて宿かる比や藤の花
はせを
(くたびれて やどかるころや ふじのはな)
笈の小文