ミラノの中心部には、滔々と水を湛えたナビリオ運河があります。
水源はスイスアルプス(マッジョーレ湖)ですから一年中水が涸れることはなく、ある程度の速さで流れますから淀みなくスッキリしています。
水運や灌漑用水にも使われ、あのドゥオーモに使用されている大きな大理石もこの運河を利用して山間部からミラノに送られました。
今では、ナビリオ地区でその優美な流れを直接見ることができますが、街の真ん中は地下水路になっていますので、その全容を見ることはできません。
元々は、都市を敵の攻撃から守るために大水路として建設されましたが、後に水運や灌漑用水として利用されるようになり、水路を運河に変えたのがレオナルド・ダ・ビンチです。
この運河には、彼の新発明や改良された多くのアイデアが詰まっています。
これらのデザインや模型はMuseo Nazionale della Scienza e della Tecnica" Leonardo da Vinci”/レオナルド・ダ ・ヴィンチ記念国立科学技術博物館に展示されていまして、「最期の晩餐」のあるSanta Maria delle Grazie教会に近く、徒歩で行けますので、お時間がある方は、是非ご覧ください。
余談ですが、レオナルド・ダ・ビンチは、ビンチ村出身のレオナルドという意味で、日本ではよくダビンチと表現されますが、イタリアではこのように呼ぶことがありません。
Ulisse da Sendai 仙台出身のウリちゃん・・・
ダセンダイと言ってもだれのことだか分かりませんね(笑)
さてと、今日の画像は、ミラノの釣り人 (La Repubblia.it milano から)
ミラノで魚釣りってどうもイメージが湧いてきませんが、このお爺さんは、日がな一日愛犬と共に釣糸を垂れています。
曰く、ナマズは、リゾットに、鯉はグリーンピースと煮込むと美味しんだ
運河はミラノの中心であり、ミラノのスピリットを保持したいなら、運河の復旧と保存を見直すべきなんだろうな・・・とも
親水空間が広がると、都市には潤いがもたらされますし、新たな都市の魅力も生まれます。
実は、レオナルドが考えた都市河川(運河)というのは、機能だけではなく、都市に住む人や訪れる人のやすらぎのようなことまで織り込まれていたのかも知れませんね。
水面に移るドゥオーモなんてのがあったら、それはそれは素敵なんでしょうねぇ。
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