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朝鮮学校無償化=民主党支離滅裂

2010-12-12 | Weblog
この問題について産経ニュースで、社会部編集委員の安藤慶太氏が、非常に良くまとめてあったので転載しておきます。

いかに民主党がいい加減な政党かということが理解できるでしょう。


朝鮮学校無償化民主党政権呆れた朝令暮改 拉致だって平和を脅かす行為じゃないんですか?

どうして今まで分からなかったのだろう。民主党の掲げる高校無償化の焦点、朝鮮学校への適用問題で、文部科学省は北朝鮮による韓国・延坪(ヨンピョン)島砲撃を理由に、朝鮮学校への高校授業料無償化適用手続きを当面停止する方針を固めたのである。

鈴木寛文部科学副大臣は25日、朝鮮学校への高校無償化適用の手続き停止が菅直人首相の指示だったとした上で「(無償化適用の)申請があった場合はただちに審査を進めるのではなく、事態の推移を見守る」と述べた。

人の話を聞いているのか

これまで朝鮮学校への無償化適用については散々、この欄で問題提起してきた。

「教育上の観点から客観的に判断すべきだ」

「拉致問題や核問題など外交問題を絡めるべきではない」

「学校への補助ではなく、子供たちに教育の機会を保証するための措置である」

いろいろな説明をこれまで聞かされた。教育内容を問わぬまま公金支出する問題点については裁量行政の枠内で改善を促す、などといい出していた。

ただ、これはあくまで朝鮮学校の「自主的判断」任せなのである。政府が公金支出に責任を持って対応するという態度では全然ない。はじめに結論ありきで人の話をまじめに聞く態度では断じてなかった。過去の政府方針、教育基本法の規定との間にもさまざまな齟齬が生じている。

鈴木氏は無償化の適否について「教育上の観点から客観的に判断すべきだという基本的な考え方は変わっていない」とこの会見で述べている。「審査をいったん停止し、関係省庁とも連携して対応を考えていく」とも語った。そして審査開始の時期は明言しなかった。


「子供に罪はない」のではなかったか

文部科学省から発せられた過去の言動に照らせば、砲撃は北朝鮮軍がやったことで子供に罪はないというのが筋なのではないのだろうか、と言いたくなる。国際社会を敵に回してでも、国際社会で日本が相手にされなくても、拉致家族を見捨ててでも断固支出するつもりではなかったのか。なんで砲撃で手続きが止まるのか。初めから北朝鮮という国はそういう国だったじゃないか。外交は絡めるべきではないとあれだけ言っていたのは何だったのか。

朝鮮学校は北朝鮮の国民を養成する学校であり、朝鮮総連の不当な支配を受けた学校だろう。教育の観点からも、法律の観点からも、国家の判断としても、税金の使い方としてもあらゆる意味でおかしい。そう言ってきたではないか。

そもそも朝鮮学校を各種学校として認可すること自体がおかしいとも私は述べた。まして地方自治体の補助金がその後、つぎ込まれる(それも教育内容は問われることなく)ことは、もっとおかしいとも指摘してきた。


外交の配慮も要らないんじゃなかったの?

そういう問題提起にも、彼らは真摯(しんし)に耳を傾けることはなかった。ならば、それなりの覚悟があって然るべきである。

高木義明文科相は国会でこう述べている。

「外交上の配慮は判断すべきではなく、教育上の観点から判断すべきだという基本的な考え方は変わっていない。ただ朝鮮半島の緊張状態の中で首相の指示でストップした」

支離滅裂である。恐るべき明白な前言撤回ではないか。自分で自分の言っていることが何を意味しているのか理解できているとは思えない。自民党の山本一太参院議員は「まったく理屈になっていない。政策に一貫性がない。なんの定見もなく、何となく世論から批判されると思ったらそっちにいく。本当にひどい」。

私もそう思う。中止なら中止とはっきりといえばいい。それもやらずに手続きの中止。それも当面中止。ではいつ再開するのか。それはまた明言せず「事態の推移を見守る」というのである。場当たり的な答弁でその場は乗り切れても、人の話をまじめに聞いていない点では何ら変わりはない。高木文科相はついこの間まで「私の責任で決める」と言っていたではないか。


拉致だって平和を脅かす行為ではないか

高木文科相は北朝鮮の砲撃を「世界の平和を脅かす行為」と強く非難していた。拉致事件だって国民が安心して暮らせる、平和な暮らしを脅かす行為である。そのことをしっかり認識していたのだろうか。拉致問題をまじめに考えていたとは到底思えない。

韓国の政治犯で日本人拉致にかかわった北朝鮮のスパイ、辛光洙元死刑囚の釈放嘆願に菅首相が署名していたことは有名な話である。拉致被害者の叫びには、おざなりにしか聞かない。でも砲撃ひとつで朝令暮改では「菅首相はやっぱり拉致問題に甘いのね」と思われても仕方ないだろう。

北は今回の砲撃でも韓国の挑発が原因といっていた。朝鮮戦争のさいも韓国の攻撃で始まった、と朝鮮学校の教科書には載っている。全く似た話だ。拉致問題でも矛盾に満ちた説明が繰り返され、偽の遺骨が家族に渡されたこともあった。それでも、彼らは日本当局が拉致問題を極大化しているといってはばからない。

拉致問題の解決に向けて正当な主張をすることも、彼らの教科書では「反朝鮮人騒動」と片づけられている。これなど重大な人権侵害であろう。日本だけでなく、国際社会を愚弄(ぐろう)する教育ではないか。

北朝鮮がそういう国であることを初めて認識したのであれば、しっかりと肝に銘じて、疑念が完全に払拭(ふっしょく)できるまでは朝鮮学校の審査などを再開すべきではない。多くの民主党政治家の言葉の軽さは今に始まった話でもなければ、高校無償化に限った話でもないのだが、安易に再開するようでは、いずれ誰からも信頼されなくなるだろう。


これで終わりではない無償化問題

この問題は、これで終わりではない。朝鮮学校の幹部は文部科学大臣談話を重く受け止めると言ったそうだが、教育内容を見直す、教科書記述を変えるとの明言はしなかったそうだ。検討をにおわせてはいるが、「適用後に理解を得られるようにしたい」「約10年周期で変えている。日本の状況で変わるはず」といい、記述を積極的に変えるとはいっていない。

それはそうだろう。北朝鮮本国の決裁で編纂(へんさん)された教科書を彼らに簡単に変えられるとは到底思えない。無条件に無償化の支出対象となるのが筋であって、教育内容の改善などに応じてはならない、条件付き無償化ならば、申請はするべきではない、という指令が本国から出されているからである。


朝鮮学校は不当な支配下にある

朝鮮学校の校長にしても朝鮮総連の幹部だったりする。教員人事も北の影響下にある。朝鮮総連の財政上の事情から、学校施設や敷地が差し押さえられているところだってある。公安調査庁は朝鮮学校は朝鮮総連の人事、教育内容、財政の強い影響下にあると言っている。

前回も述べたことだが、こうした実態こそ朝鮮学校を運営する「学校法人○○朝鮮学園」という学校法人が学校法人とは別の組織である工作機関、朝鮮総連の不当な支配を受けているということを意味する。

教育基本法の16条は、学校以外の外部勢力がドグマやイズム、外部勢力の利害などを持ち込み、教育活動を牛耳ることを禁じた規定だ。教育の目標として2条には「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできたわが国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと」とある。これが朝鮮学校の目指す所とは全く相いれないことはいうまでもない。


■地方自治体は認可や補助金を再検証するべき

教育基本法はこの前、改正されたばかりである。朝鮮学校を日本の教育法令にある各種学校として認可してしまった地方自治体、補助金を出している自治体はこうした規定に照らしてしっかりと再検証するべきである。

高木文科相は「都道府県から教育基本法違反という話は聞いたことがない」から不当な支配ではない、教育基本法に違反しないと国会で簡単に片づけていたが、どう見ても法律に照らして問題ありだろう。控えめに言っても一点の曇りのない話などではない。

それにしても、この法律を所管しているのは一義的に国だろう。何という答弁だろうか。国は地方が認可したから法的に問題はないといい、地方は国が何も言わないから、分からないというのでは無責任きわまりないではないか。


政治教育はダメなのでは

もうひとつ。この問題を追っかけていて不可解なことがあったので述べておく。私は日本の学校というのはたとえ、各種学校であっても、政治教育は許されないと思っていた。

例えば日本共産党が学校経営に乗り出すなんて許されないだろう。共産党のテキストをカリキュラムに基づき教えている党員養成の学校なんて公教育では考えられない。

そりゃそうだ。入学してみたら共産党のドグマに基づく教育や階級闘争史観に基づく歴史教育などが公然と行われていました、卒業したら迷わず党員となる学校でした、ではしゃれにならない。今の教育基本法で政治教育を禁じるのは教育全体にかかる話だと思っていた。

今の学校教育にも階級闘争史観に基づく歴史解釈やいびつなドグマをすり込む教師や教師集団が存在するのは事実だが、こうした規定に基づき教育現場の政治的中立が担保されているのだろうと信じていた。

いわずもがなだが、朝鮮学校というのは朝鮮労働党の党方針があって、これに基づく学校運営がされている。革命賛美も主体思想も金日成、金正日父子をたたえ、日本のやることは日帝、米国は米帝呼ばわりされることもあるだろう。

朝鮮学校の学生が総連の利害に沿うように利用され、世論作りなどの工作活動に駆り出されるのも、立派な政治活動である。国会議員への陳情、集会での発言、署名活動やデモ参加…「子供たちに罪はない」という世論をつくり、無償化を獲得するという工作活動の一貫である。子供には罪がないのかもしれないが、罪のない子供をだしに使うことには罪があると私は考えているし、もう少しメディアもそういう彼らの工作活動について自覚したほうがいいと思うのだが、そのことはここでは深入りしない。


文部官僚の説明

いずれにしろ、朝鮮学校における政治教育は教育基本法に文句なく違反している話だと思ったら、文部官僚いわく、教育基本法に抵触する話ではないのだそうである。

第14条は「法律に定める学校は、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育その他政治的活動をしてはならない」とあるが、この場合の「法律に定める学校」というのはいわゆる「一条学校」、つまり学校教育法1条で正規に認定された学校だけを指し、各種学校には適用されないというのが、その理屈だった。

教育基本法の欠陥

へえ。そうなのか。じゃあ仮にオウム真理教が既存の各種学校を乗っ取ったとしよう。大げさな話ではない。学校の運営権を実質握ってしまえばいいのだからそう難しい話ではないだろう。そこでオウムのドグマに基づく政治教育をやったとする。しかし、文部官僚の説明に照らせば、少なくともこの14条違反には問われないということになる。

実際、朝鮮労働党は日本の教育法令の枠でそれができていて、それを文科省は基本法に照らして容認している。やろうと思えば日本共産党でも自民党でも民主党でも中国共産党でも可能なのだろう。

国会で高木文科相は「この条項は各種学校には適用されない」と平然と言っていた。私にはそれが信じられない。現行の改正教育基本法の法解釈で各種学校に政治教育の禁止規定が及ばないのであれば、それは教育基本法の重大欠陥ととらまえるべき話だろう。

そういう官僚解釈をうのみにしたまま、答弁を済ませている高木文科相の見識を疑ってしまう。改正作業に向けた作業を立ち上げる。それが、政治家の責任だろう、と思う。この条項が朝鮮学校の政治教育に適用されないことこそが問題なのである。
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