大江健三郎
『なぜ詩ではなく小説を書くか、というプロローグと四つの詩のごときもの』
『大江健三郎全小説4』収録
初出
『われらの狂気を生き延びる道を教えよ』(1969年4月)巻頭に「第一部」として掲載
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詩には、読みおえるということがない。いったん人間が詩に遭遇すると、その出会いはつねに進行中である。
ぼくの内部における燃えるトゲには二週類があると分類しなければならない。その第一は、ブレイクや、とくに深瀬基寛博士のみちびきによるオーデンの詩である。
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*二つの中編をむすぶ作家のノート
初出
『みずから我が涙をぬぐいたまう日まで』および『月の男(ムーン・マン)』
巻頭に掲載(1972年10月)
この上記二編のヒーローたちをむすぶ 結ぶ
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考えてみれば、この二夏のあいだ僕は、これらふたりのヒーローと、作者自身との三人で、車座をくみ、あのいつまでもやって来ないゴトーを待ちながら、語りあう者らのように、純粋天皇について繰りかえしまきかえし噂話をしながら、待ちつづけていたような気がする、いつまでもあわられぬ純粋天皇を‥‥‥
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正気であるか狂気であるか
その当時の大江さんの小説はどれほどの影響力を持っていたのか?知的刺激
沖縄「集団自決」裁判
「戦争とは負けるための戦いである」