ぶうりんの希望の種まき新聞

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被害者に冷たいって・・・本当だったんだ

2011年10月06日 | コラムDEぶうりん 転載
2011年6月20日記載記事

極めて個人的なことです。長文になるかも・・・

実は、6月12日(日)のお昼過ぎに、片側一斜線の道を車で走っていて、後ろから追突されるという事故にあいました。

右折車があるので、3~4台の車が停車していて、私が最後尾にいたところを後ろから、ズドーンッとぶつけられた。
何が起こったのかしばらくわからなかったんだけど、追突されたときの衝撃がものすごかったので、大砲で撃たれたのかと思って、思わず頭をギュッと抱えて、除けようとした。
それが良かったみたいで、ムチ打ちにはならずに済んだ。
一瞬の記憶がとんでいて、気がついたときには前方の車はもう20m位先に走り去っていた。
『あれ、何で私ここに停まってるんだろう・・・』と思っていたら、ドアの窓をおじさんがたたいて「大丈夫ですか?」って言ってた。
『あ、事故だったんだ・・・』と気がついたんだけど、頭がボーっとしてた。
たぶん、脳震盪を起こしていたんでしょうってお医者さんは言っていたけど、体は何処もぶつけてなかったみたいでけがは無かった。

車を邪魔じゃないところに避けたら、雨がザンザン降りになってきた。
相手車の方に「警察呼びます。救急車も呼びましょうか?」って訊かれたんだけど、「たぶん大丈夫です」って答えるのがやっとだった。
『そうだ「ホッとるーむ(DV被害者支援)」の活動に出かけているところだったんだ』と思い出して、他のメンバーに電話をかけてたら、自分の声がよく聞こえない感じがして、しかも時間差で聞こえるようで舌がもつれた。あぁ、おかしい・・・と思ったら涙が溢れだしたので、そのメンバーの方が、「奥野さん、大丈夫な事ないよ、お医者に行ったほうがいいよ」って言ってくれた。
そうしているうちに警察の人が来て、
「どこかぶつけましたか?」って訊くから、「いえ、どこもぶつけてません」って答えたら、「じゃ、けがは無いんですね?」って訊かれた。
そう訊かれてしまうと、どう答えていいのか分からなくて「わかりません」って答えた。
頭はボーっとしてるし、自分の声はよく聞こえないし、舌ももつれている。
確かにけがというけがはしていないけれど、この不健全な感覚や心がへし折られた感覚を「けがは無い・どこも悪いところは無い」ということで済ませては自分の体に申し訳が無いような気がした。
そしたら思わず自分の口から、「けがって何ですか?」って、バカみたいな質問をしていたから、たぶん警察の人も私のことをバカかと思ったと思う。そういう顔をしていた。
そしたら、「物損にしますか?人身にしますか?」って訊いてきた。
また、訳のわからないことを訊いてくる!
頭がボーっとして思考が停まっているところに尋ねられるので、どういうことなのかもう一度訊いてはみたけど、なんとなく「めんどうくさいから、けがが無いなら物損扱いにしろ!」と言われているような気がした。
「どっちでもいいけど、一応医者に行こうと思います」って言ったら、「それなら人身ですか?」って言われて、「あぁ、そういうことですか」ってなった。
人身事故になると、状況調査とかを本庁の警察官に来てもらって調べないといけないらしい。でも結局、相手車の方が、「とりあえず人身扱いにして、調べてもらって、病院にも行ってください」って言ってくれたので、そうすることになった。それで、「病院で診断書が出なければ、物損に切り替えてください。」って言われて、そうすることにした。

警察には、バカ扱いされてるし、思考は停まってるし、自分で何も決められないのが悔しくて仕方なかったんだけど、ちょうど主人の仕事が休みで家に居るのを思い出したから、電話して、来てもらうことにした。

そうこうしているうちに本庁から警察官が2~3人きて、なにやら調べ始めた。
そしたらその中の一人が「物損じゃなくて、人身にするんですね」って、また訊いてきた。とにかく思考が停まっている私に次々訊かれて、本当に困ってしまう。
「さっき、そうすることに、決まったんですけど・・・」ってやっと答えたら、今度は、「じゃ、診断書が出たら、提出するかしないか決めてください。提出されなければ、物損にします」って言われて、もうどうでもいい返事をしといた。
私だって、明日は我が身な訳だし、相手の人のことは気の毒に思ってるから、そんなに罪に咎めようとは思っていない。なんで、被害を受けた私が決めなきゃいけないのか、すごく苦しかった。

そしたら主人が来てくれて、しばらく話をしたら、また涙が出てきた。どうも私は人に気持ちを聞いてもらうと泣けてきちゃうらしい・・・。
その後安心したのか車の中でたぶん寝ていたと思う(記憶が無いから)。
しばらくして、「調書を取るから中で話を聞かせてくれって」って主人に言われて、『中って何かな?』と思ったらパトカーの中だった。それで、いろいろ訊かれたんだけど、これが不思議な体験だった。
「相手の悪いところはどこですか?」って言われたかな?
それで、警察が来るまでの間に相手の方が、申し訳なかったといいながら、自分の至らなかった事をいろいろと話してくれていたのを私はボーっと聞いていたんだけど、その事を話すのかな?と思って、「いろいろおっしゃっていたんですが、それは相手の方が私に話してくれたんですけど、私の口からここで言わなければいけないんですか?」と訊ねてみたら、「わかることだけ言えばいいです」ってなんか怒られた感じに言われて、「よく分かりません」って答えた。そしたら、警察の人が、「そりゃ、わかりませんよね」って言った。
その後、「あなたの悪かったところはどこですか?」って訊かれて、「???後ろを見ていなかったからかしら・・・?」とか、いろいろ考えてしまった。『私、何がいけなかったんだろう・・・』って。そしたら、「あなたは後ろからぶつけられたんだから悪くないですよね」って、いやみな笑いを浮かべられた。
訊かれた順番は忘れたけど、「相手に罰則を与えて欲しいですか」みたいなことも訊かれて、「それって、私が希望すれば与えて、希望しなければ与えないものなんですか?」って聞き直した。そしたら、「いえ、あなたに決められる事じゃありません」って言うから、「じゃ、法律にゆだねます」って答えたら、「こちらにお任せでいいですね」って言い直された。
「何処に行こうとしていたんですか?」も訊かれた。「○○方面に」って答えたら、何しに行くのか、何のために行くのか訊かれたけど、「守秘義務があるので警察の方でも答えられません」って言ったら、ムッとしてた。
そしたら、書き込んだ調書を確認してくれたんだけど、「どこに何をしに行くか」なんて、全然関係ないって分かった。『だったら何故訊くんだ!!』と思う。

主人が私のことを病院に連れて行こうと思って、警察の人に「車1台ここに置いて行ってもいいですよね」って確認したら、「それは困ります」って言われてしまって、結局自分で壊れた車を運転して病院に行った。

診断書が出たので、警察に届けに行ったら、受付の人に、「交通課は階段上って2階です」って言われて、2階まで階段で行った。体がふらふらしてるのに階段はしんどいよ。エレベーターがあればいいのに・・・。
2階に上がったら廊下は電気が無くて真っ暗。明かりの点いている部屋が交通課だった。
部屋に入ったらさっきの警察の人が居て、「届けを出すんですね」って、また確認された。なんだか、被害届を出すことが悪いことみたいに感じた。
診断書のコピーを1階で頼んだときに、上でしてもらってくださいって言うから、交通課の警察官に頼んだら、「廊下で待っていてください」と言われて、主人と2人で真っ暗な廊下で待っていた。そしたら警察官は、無言でコピーを渡してくれて、「ありがとうございました」ってお礼を言ったら、「もうよろしいですよ」と言われて、部屋に入っていった。
なんか、帰らせてもらえる許可をもらった感じ・・・。「わざわざありがとうございました。気をつけてお帰りください。」ぐらい言ってくれたらいいのに。

DV被害者支援の活動をしていて、「被害者に冷たい社会」という話題はよく出る。
このたびの事故を通じて、自分の体験として「被害者に冷たい」ということを実感した。
すべての警察官があのような態度をとるとは思わない。けれど、被害者をも侮辱する態度が容認される社会性を警察署は持っているのだということがわかった。


おかげで、16年間大切に乗っていたマーチの修理代が保険の限度額を超えてしまい、車検も近いということで、廃車になる。子ども達の成長とともに寄り添ってきた大好きなマーチにさよならしなければいけないということが一番つらい。

1つだけ良かったこともある。
ぶつかった衝撃で、ダッシュボードの中身やら、座席シートの下の物やらみんな飛び出してきた。そしたら、なくしたと思っていたお気に入りの雨傘が出てきたことだ。ちょうど大雨が降り出したもんだから、不思議だよね。

本当に長文になってしまった。最後まで読んでくれてありがとう。
気持ちを吐き出したらスッキリした。
ふんぎりがついたので、大好きなマーチとさよならすることができます。

マーチに感謝を込めて

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