日光山系 ななころびのあの山の向こうに

あの山の向こうには何が待っているのだろう。7回ころんだら7回起き上がる、平凡ハイカーななころびの気まぐれ山行録です。

いつギブアップするか思案しながら登るっていう山に行ってみました     会津若松/思案岳

2016-06-21 03:36:08 | 山行


2016年6月11日(土) 晴 (タイトルはノラさんの記録の文言を引用です。)    
朝のニュースの惨事報道と大戸岳入り口に複数あるクマ注意看板の恐怖心も冷めやまない中、大戸岳から降りてきて、12時少し前だったので念願?の思案岳に挑戦です。2年前先輩のノラさんが歩かれて、”いつギブアップするか思案しながら登る”とか”下りはシリセードの連続とか”書かれていました。2度目の大戸岳を登る前後、下から眺める思案岳は、その表現ほどは急峻に見えません。藪は終始ヤブ山のようですが、それも記事だけではやはり解らないもの。結局自分で入ってみて味わってきましょう。
闇川ふれあいセンターから入る林道に踏み込んで、少し歩いて、林道合流後の山へのコンクリの階段から入ってみます。そこまでは、先人のかたがたのネット記事の常道のようです。


アプローチは最初10分ほど林道あるき。思案岳南の麓はしいたけの栽培場のようで、無断採取罰金10万円とかの看板があります。この栽培場は現役なのか、どうか?
(林道で、目の前に出てくる山は思案岳ではないです。)



しぼれさんやもっと先人の記録にも出てくるコンクリート階段発見で、ここから山入りです。ノラさんの時はここは酷いヤブだったようですが、冬を経過した時期だからか、仕事で刈ったのか? 今日は、すんなり進める程度にさっぱりしていました。



最初の数十メートルは植林の斜面。目印テープがあちこちにヒラヒラ。自分が参考にしている会津100のhpのかたの記録では、この山ヤブだけど終始目印があって・・・との記述もありますが、植林が終わるとさっぱり目印は見当たりません。斜面は尾根型がどこにも全く感じられずの山。それもいきなり急な傾斜で、これは覚悟の上、。ヤブは障害物を避ければどうにでもなるヤブ。踏み跡は時にあるような無いような。あったとしても人が1月に何人も入ると思えないので、クマかなにかの踏み跡でしょう。ノラさんが入場された時は木から黒いものが降りてきて逃げ去っっていったそうで、なな”はスズを鳴らしたり、発声を繰り返して登ります。
(最初から中盤は、急は急ですがなんとか許される程度の急登。よく栃木のヤブ山の尾根取りつきで体験する急登のような急傾斜が、延々続きます。)




上の画像とどう違うんだ、と言われるとその通りなのですが、もっと急になったので、撮った画像なのです。ヤブがこくなって、時に変な段差もあって木をつかんでよじ登る機会も増えます。こんな尾根型のないヤブ傾斜を登っていって、降りられるのかいな??って、少しだけ不安もでてきたりします。降りる場合のことも考えて、振り返って、自分で降りられる斜面か、確認しながら上上がって行きます。”いつ撤退するか思案する”って言葉が頭をよぎります。正直なな”的にも、撤退の文字は脳裏に何回か浮かびますが、もう少し頑張ってみようと続行・・・。




斜面を北に直登、そのご急傾斜のままの地点をよろよろ少しだけ西にトラバースを1回また北上の急登。中盤以降、地形図で一機に等高線が密になる地点と思いますが、今までより急な傾斜になったことを感じて登ります。時に急傾斜ですが楽園のような草地もでてきたり、結構ヤブっぽい急斜面を登っていると、濃い獣臭を感じたりします。
自分の登る斜面の左手にすごく急な岩尾根が見えてきました。(p ↓) その岩尾根に取り付こうか、でも急傾斜だしと少し躊躇。ただ、今の斜面を登りつめても上部に岩が壁のようにそそり立っているのが、木々の隙間からかすかに見えています。どうせ、その岩壁の地点でこの斜面、ギブアップするなら、行ける可能性が少しでも高い岩尾根に取りついてしまうことに決定。左サイドにトラバースして、斜面にすっ転んで右肘を擦ります。
嶮岨な岩尾根に、岩の上下の隙間のバンドの部分から入り込んで、岩尾根センターへ乗ります。



岩尾根に乗ると、薄いながら踏み跡。岩を巻いて踏跡が無くなりそうになって、また潅木藪を超えて岩を巻くと薄い踏跡が出てきたりします。しばらく岩や木の幹をつかんでよじ登ります。(p ↓)



この岩尾根、降りる時は大丈夫か?と振り返りながら終始不安を抱えながら登るので、長いあいだ歩いたように感じます。実際記憶を振り返ってみると、岩尾根はさほど長い区間は登っていないはずです。次第に尾根の傾斜がゆるくなる頃には、踏み跡が明瞭になってきて、右側が急に切れている稜線を歩いて山頂の一角に到着。(p ↓) 平坦地の藪を漕いで少し北方面に行ってみると、ふるい目印のテープが二つくらい垂れ下がっている近くに三角点がありました。





三角点を撮影して、周囲を見回しますが、山名板はなし。展望なしです。帰宅してからしぼれさんの記録も久しぶりに読み直しますと、秋には随分綺麗な色彩の画像をたくさん載せられていました。




山頂は長いをするような場所でもないので、スズと発生をしながら来た道を忠実にもどります。下りは基本、ピストンになりますが、当然全く同じ地点を降りられるような山ではないです。登り時には、目印を一つしか見かけなかったので、下りは出来り所まで、はっきり踏み跡とわかる痕跡を追って、行けるところまで下るって作戦。そのため、往路で登った岩尾根を最初下ります。
(すぐ下に先ほどお世話になった集落が見えています。)



岩尾根に至る山頂直下の踏み跡は結構明瞭で、安心感ありです。



問題の岩尾根の下り。降りていくとすぐ断崖絶壁の上のような地点に行き着くので、左右確認して巻いて降りていきます。
(振り返って、降りてきた岩尾根)




(振り返って、降りてきた岩尾根 2)




岩尾根の踏跡を追い続けていましたが、さすがにこれは岩を巻いても降れないだろ、って斜面で岩尾根から逃れます。先ほど登る時、歩いた斜面方向に逃げたわけですが、下り時のほうが岩尾根を少し長い区間歩いています。
逃れた斜面は尾根型なし、藪の急斜面。障害破はないので、膝くらいまでの草をガサゴソやって、邪魔な木々を避けて下るも、2,3回自然にシリセード。やはりどうしても、そうなってしまう斜面です。



シダの密生する植物園のような場所にでます。ここは登りでは歩いていないエリアです。



だいぶ下って、3号目あたりか。この山中で見た唯一の人工物。何かふるい看板のようでした。



岩尾根を外して、登りと下りはほぼ平行していますが、数十メートルの幅で異なる斜面を降りたようです。林道付近では、あのコンクリート階段の地点に戻れました。林道が下に見えてきてやれやれ。



降り立って、登りに歩いた思案岳側に近い林道ではない方の林道で帰ります。すぐ出てくる橋から振り返ると、頭の上に思案岳が急峻に聳えていました。




集落の畑や、集落の様子を感じながら戻りますが、暑いです。山開きの最終グループに近い人が一人降りてきています。再度、山開きの下山確認のスタッフのテント前で、ご挨拶。さきほどと同じ数名でした。思案岳登られたのですか、と驚いたような、呆れたような顔をされていましたが、「ご無事で何より。」って、お言葉をいただきます。自分も、途中はどうなることかと思いましたが、三角点観られて何よりでした。

(闇川の神社に到着、今度は左の狛犬を・・・)




山開き用の二つの大駐車場には車は3台程度。あれほど路駐の行列だった集落の舗道も残り2台
だけ。車について、タオルを濡らして顔と体を拭いて帰り支度。よく見る先人のhp参考で、この思案岳は2時間2、30分を想定していましたが、林道あるき入れて3時間以上かかりました。
もう午後3時半。明日想定していた会津朝日岳行きはもう無理でしょう。山二つあるいて、猛烈な蒸し暑さと思わぬ思案岳での苦戦で、もう明日は山はいいって、気分です。少し時間も押してしまいました、気をつけて今市へ帰りましょう。 ■■



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2 コメント

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思案岳で十分に思案して登られたようですね (ノラ)
2016-06-21 21:19:57
ななころびさん こんばんは。ななころびさんが辿られた登路も降る道も私が辿った処とたぶん10mもずれてないと推測します。暑い中ご苦労様でした。急斜面を十分に堪能されたと思います。熊は2枚目の写真のような斜面の左25mぐらいのブナからザザって降りてきて慌てて逃げていきました。藪はそれほど酷くなかったと思います。山頂は展望ないし,この山は秋に上るのがいいのかもしれませんね。大戸岳の後に登られるっていうところが凄いです。
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ノラさん (ななころび)
2016-06-21 21:35:34
こんばんは。
私のトレースとノラさんのトレースの件、私も同意します。とっても暑くて、急傾斜。熊の惨事ニュースと、ノラさんの熊遭遇記事を途中思い出して、出直そうかと少し思いました。
中盤より上の急傾斜と、岩尾根は想像以上でしたので、案外いい思い出にはなりそうです。
思案岳をメインに、なかなか今市の遠方から行きづらいので、どうしても二山めになってしまいます(笑)。
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