2015年1月25日(日) 曇り 単独 (下山時、いのしし尾根から見た鳴虫山山頂部)
最近栃100の残りの低山をカウント歩きが多くて、本来の山に行く楽しみというか、本道を忘れてしまいそうになっていました。たまには、自分の本来楽しめるような山歩きをしてみよう、と思ってこの週の唯一の休日の朝を迎えましたが、またもや2度寝してしまい、従来の予定より1時間30分も遅れて起床しました。仕方がないので、自宅から15分程度で行ける鳴虫山で道のヤブ尾根を歩いてみましょう。
これはこれで、歩いてみたかったコースでもあるのです。
歩き始めは、いつもの日光消防の脇の駐車場に車を置いてスタート。この消防署は最近、すぐ近くの別の場所に引越しをしたようで、建物は稼働していないような感じだった。
入山は中曽根尾根の取りつく際に2,3歩で渡渉する沢の地点から。
(写真中央の尾根は中曽根尾根の末端、その手前の沢から入山した。)
コース:旧日光消防脇p 8:21 --- 尾根末端取りつき 9:05 --- 神主山経由の一般ルート合流 10:05 --- 鳴虫山山頂 10:30 --- 合峰 11:00 --- 瑠璃堂 13:00 (ピンクのゴミ回収の時間も含む)
”志渡淵川左俣源流、左岸尾根”などと無理やり命名してしまったが、関東地方のヤブ山界のメンバー数多くとも、気にしている人間はななころび”くらいのものだろう。ネットでも見かけたこともなかった。簡単に言えば、中曽根尾根と呼ばれる尾根の一つ東の尾根、神主山経由の一般ルートの一つ西の尾根でもある。
中曽根尾根はかつて、何度か登りで歩いたことがある。取りつき付近の沢に、ハイキングコースがあるでもないのに、遊歩道風の柵なんかが設置してあって、いつも不思議だった。今日は、この柵に沿って歩いていくので、意味が判るのかもしれないと思いつつのスタート。
遊歩道風の踏跡はあっという間に消え、あとは沢沿いに微かな踏跡があって。それを追って歩く。獣道のようにも見えるし、山作業でできた踏跡のようでもあった。いづれにしても、踏み跡はごく不明瞭。
(少し上流に進むと、すぐに日光宇都宮道の下をくぐる地点を通過。地形図を見て、ここはどんな風に超えるのか、気にはなっていたけれど、有料道路下の沢部分を靴を濡らさずなんとか歩けた。)
有料道路下を潜って通過すると、すぐに一つめ堰堤があって、右側を登って超えた。しばらくは渡渉を繰り返しながら沢沿いに遡上するとまた二つめの堰堤があって。今度は左側に登って、超えられた。(p ↓)
ふたつめの堰堤を超えると、広い沢の川原状の地形をなだらかに登りつつ進んでいく局面が少し続く。その間、何度も左右に渡渉を繰り返す歩きになる。渡渉といっても、2,3歩で渡れる幅がほとんどなので、ほぼストレスなく歩け、シューズを濡らすこともなかった。(1度だけバランスを崩し左足の中にほんの少しだけ浸水させてしまったことを除いて・・・。)
遡上するにつれて、だんだん両側の斜面が狭まってきた。それでも、沢の上や左右を簡単に巻きながら進んでいける。まだ歩き始めて、40分程度の地点(p ↓)
スタートして45分沢沿いに遡上して沢の二又地点に出会う。(p ↓) 右の沢も左のそれも同じくらいの水量と沢の規模だった。あっちかな、こっちかなーと磁石で方向を定めたりしていて、ふと今日やりたいことは何かを、忘れそうになっていたことに気づいた。すなわち、沢の源流までつめる歩きをすることではなくて、始めて歩く表題の尾根(左俣左岸尾根)を歩くことが目的だったことを思い出した。
二又沢の間の尾根が方向的にみて目的の尾根末端だろうとあたりをつけて、尾根の最末端の急傾斜から取り付いてみた。そこには、尾根に登るのをヘルプするように短いけれどトラロープが垂れたりしていた。
尾根末端からの登りは最初の数分だけはかなり急傾斜。ヤブ尾根取りつき直後はだいたい多くの場合、このパターンだ。
(尾根末端を少し急に登って、振り返ったところ。)
尾根がなだらかになってきて、進路左手を見ると神主山と思われるピークとそこに続く尾根が見えていた。
初めて乗ったその尾根は、障害ヤブは全くなかったのは予想どうり。一度斜度が緩くなったけれど、また急な登りが出てきたりする。(p ↓) 隣の中曽根尾根とはちょっと異なり、尾根の周囲に生えているのは植林が中心だった。春、秋に歩くのなら両お隣のそれぞれの尾根のほうがいいようだ。
途中、一度両脇の沢よりかなり高い場所を歩いていたが、特に左手の沢だった地点がかなりせり上がって今いる尾根に吸収されるくらいにせり上がってきた。地形図で言うと850m地点の地形がやや複雑に描かれているあたりだろう。また、そのあたりまで高度を上げていくと尾根上はごく浅いが積雪があって、白が目立つようになった。(p ↓) また、右手を見ると西に並行して走る中曽根尾根がずいぶんと近くに見えていた。
尾根も900mか950m地点を過ぎると、広葉樹林帯もまじるよになって周囲が明るく、遠くの眺望も木立越し見えている。途中露岩帯もあるが危険箇所はない。
(中曽根尾根の最上部と中曽根尾根が見えている。)
目の前に一般ルートのある神主山経由の尾根が見え出してからが、結構長い雪の尾根歩きだったように感じたが、時間的にはたいした長さでもなかったのだろう。
(一般道に合流は、ほどほどゆっくり歩いて、歩き出しから1時間45分程度でできた。合流地点から直下の歩いてきた尾根を振り返る。これで、本日の一番の目的は達成。また一つ、ホーム山の未踏尾根を開拓。(と、言うほどの尾根でもないか・・・))
一般道を少し登ると、今度は中曽根尾根の合流地点があったので、この尾根も見に行ってみる。(p ↓)この中曽根尾根からは、人のトレースは当然だろうけれど無かった。鹿の足跡が下っていっていた。
その後、ほんの少しの歩きで山頂に到着。山頂には、単独の男性が一人おられて、なな”が軽い食事をしていると、3人の高年登山者が上がってきた。
復路はどうしようか迷った。合峰からお気に入りのいのしし尾根(市役所裏に降りる)にを降ろうと思っていたけれど、先ほどから、その方面から3,4回発砲音が聞こえていたからだ。神主山経由で普通歩き下山も一瞬考えたが、とりあえず合峰まで行ってみよう。
(合峰)
山頂から合峰に行く間でまたも、発砲音。でも音の出所は北西方面でいのしし尾根方面ではないようだ。いのしし尾根(銭沢不動方面)には、途中かなり急な下りがあったので、積雪がある今日の下りはどうかな、とちょと考えるも行ってみることにした。
(一度めの下りは、トラロープを頼りに、慎重に下る。二度目の急な大下りもたれているロープを用いて慎重に下る。(p ↓) 少しこけたが、ヒヤヒヤしながらもなんとか安全地帯に降下できた。)
急な大下りを終えた地点からは、鳴虫山に登っていく東にある尾根が見えていた。
鞍部でもある化荘の宿跡に到着。この辺も周囲は白い。ここへはもう数回めだけれど、雪の季節は初めてだな。いつもと違って新鮮に見えた。
化荘の宿跡からは、ちょっとだけわかりづらい分岐や尾根外しがあるも、もう慣れたもの。初めてここを下った時は、コンパスと地形図を首っぴきでドキドキしながら歩いたものだ。
(何度かアップダウンを繰り返し、869pピークに到着。)
869pピークから直下の下り。初めてと二度目の時は、下る場所がよく判らず、樹林の急斜面を直に降下して、ズボンを泥だらけにしたことを思い出す。今は適切に降れる踏跡のありかを学習して、難なく降下。
869pから、少し尾根を進んで、鉄塔周辺の伐採地へ到着。日光連山は先ほどからずっと上部が雲に各された状態でちょっと残念。(それでも、雄大な景色を楽しめた。)ここまで来ると、残る楽しみは愛宕神社とそこにあるいのしし像を久しぶりに見ること。それとそこに至るまでの、低山ならではの複雑な地形を正確に愛宕神社に辿れるかのゲームだ。
鉄塔からしばらくは、普通に正解尾根を下れる。途中尾根分かれが2度ほどあって、分岐する両方の尾根に目印が付いていたりする。合っているつもりで降りていて、途中の目印に騙されて、一瞬別尾根を行きそうになり、すぐ脇に走る見覚えある尾根に復帰。なんとか、神社に到達できるゲームはクリアしたことにしてしまおう。
(3度めか4度めにお会いする仁王像。)
前回ここに来た時は、たしか登り時は雨だったY姉さん、Aちゃんと来た2013年の晩秋だったか。あの時は中曽根尾根、いのしし尾根の紅葉が綺麗だった。過去数回来た時、こちらの仁王さま(P ↓)は首がなかったんじゃないのかな。初めて見る気がする。何処かから発見された?。 左腕も発見されるといいのにね。
今日は、だれも顧みないような不遇の未知尾根を初歩きできた。沢から入って急登、平穏な尾根歩き、また急登と変化に富んでいた。ヤブ歩きはしなくて済む。トラロープが1箇所と、その尾根上部には目印が少数だがあった。こんな尾根も歩き人がいるんだと、少し意外だった。
合峰から銭沢不動への尾根は、目印が2,3年の間に増えた気がする。自分らの発信が要因でもあるなら、少々考えさせられる。あまりにふざけた付け方をしているゴミは回収した。
それと最終地点の鉄塔から下山地点までも目印だらけだったけれど、ここは山中ともいえないような場所だからなー。でもふざけた付け方のゴミは回収した。もうちょっと、山を自然のまま楽しみたいとは思わないのかね。 ■■
(今回の新発見 !)
(最後になぜか自分にとって最近、鳴虫山の象徴となりつつあるいのしし像で締めたいと思います。)
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久しぶりにななころびさんらしい歩きができたようですね。
最初の沢、何年か前に釣りで入ったことがありました。ななころびさんと同じ尾根を上がろうかとも思いましたが、ちょうど二俣のところで引き返し、別の沢を釣り上りました。
志渡淵川、周りに墓地が多く「死人淵川」が本来の名だったそうで、「ヤキバ沢」もそうですが、あの辺りはどうも陰鬱なイメージがあります。
鳴虫山も最近無粋なテープが増えましたよね。私も何度か掃除していますがイタチごっこです。
2014年4月29日には首はありませんでしたね。でも、コケの付き具合からすると近くにあったんでしょうか。まさに新発見です。表情に味というか含みがあるように見えて面白いです。間違い探しクイズにしていただければ面白かったかな(笑)・・・・お掃除までも、お疲れ様でした。
情報無しの未知尾根歩きは、どんな尾根でもある意味楽しみがあります。
あの沢で釣りもできるのですか、かなり意外です。
志渡淵川の語源は勉強になりました。”しびとぶち”ですか、たしかに下流に墓地がたくさんありますね。
ヤキバ沢はどこにあるか知りません。機会があたっら後に教えてください。カリバ山も何か意味があるのですかね?。
鳴虫山はかなりマイナーな尾根にもテープがあったりします。そんな場所を歩けるのに、テープなどをつけるのは何の為なんでしょうね。
お顔の部分が発見で見つかったのでしたら、発見したかたに拍手です。
しまったー。愛宕神社の3枚の写真をだして、間違いさがしクイズにすれば、よかったですね。ちょっと後悔・・・。
山でゴミ清掃をするのも、最近頻繁になっていてちょっと嘆かわしいです。
さすが,ホームにされている山だけあって,思いもつかないルートですネ。
σ(^^)なんて,尾根は一般道と火戸尻山縦走路&御セン菜の宿経由の滝ヶ原峠くらいで,中曽根尾根さえ知りませんでしたヨ。
ところで,ヤキバ沢ご存知ないですか?
ヤキバ沢は,今回,下られた化荘の宿に突き上げる沢で,地形図に素麺滝と書かれた沢ですヨ(http://blogs.yahoo.co.jp/mtjhs097/13762164.html)。
初級の沢で,途中にある餅洗滝さえ巻いてしまえば,易しい沢です。ちなみにこの辺りは,トヤ場になっていたそうなので,カリバ山はその名残でしょうネ。
鳴虫山は自宅から本当に近いので、歩けそうなある程度長さのある尾根は、全部歩いてみようと思っています。
中曽根尾根やいのしし像の尾根は、自分の過去記事にもあるように、一般ルートより、紅葉や雰囲気がいいくらいです。一度試してみてください。
ヤキバ沢情報、教えていただきありがとうございました。一度行ってみたいですね。
カリバ山は、トヤ場からですか。トヤ場って、仕掛けのある鳥の狩場なんですね。意味を初めて知りました。
今日はその刈場山に行って、雨に降られました。
あとで、紹介記事見させてもらいます。