日光山系 ななころびのあの山の向こうに

あの山の向こうには何が待っているのだろう。7回ころんだら7回起き上がる、平凡ハイカーななころびの気まぐれ山行録です。

猪倉山は小粒ながら過去の遺物にあふれていた。/今市、猪倉山(観音寺山)

2012-12-11 01:42:00 | 山行

入山日 2012年12月8日 (晴/曇) 単独 (見出し写真:  猪倉城跡にある雷電神社)

先ほど念願の城山馬蹄形を歩き終えて今度はこちら・・・。まだ正午前だし、本日は一日自由。猪倉山420mは城山馬蹄形の歩きに加えようとも思った。しかし地形図を見ると東側の泉福寺からの尾根伝い周回がもっとも気持ちよく歩けそうな地形が読み取れる。この泉福寺、以前からその存在は知っていた。お寺でライブを定期的に無料開催し、地元のジャズ、クラシック、フォークバンドなんかが演奏しているらしい。私のプールの知人もライブに行ったことがあるようだ。またそのホームページをみると四国八十八の霊場が紹介されており、お堂や石仏、祠、鳥居など満載のようだ。多少の期待を持ち、その東側を周回するルートを歩いてみた。

コース: 泉福寺付近 11:40  《東北東尾根経由》 420M峰の東のピーク 12:01  420M峰(猪倉山(観音寺山) 12:20   《北北東尾根経由》   泉福寺付近 12:56

本堂を通り過ぎて少し階段を登ると、立派なお堂があった。(写真下) 脇には石塔。


お堂の前を右折すると、観光地によくある”順路←” の看板が出てくる。ん、これは至れり尽くせりルートか? すべての霊場のスポットを”順路←” で案内してくれるのかと一瞬思う。少し道なりに進むと猪倉城への道標が・・・しかしその前に鉄柵が横一列に通せんぼをしている。見渡す限りの通せんぼ、猪倉城への道も草に隠れていて、そこのポイントに入り込めない。へそ辺りまでの柵だから乗り越えは可能だが、お寺のすぐ近く、法要で訪れている礼服のかたもちらほらいる中でめったなことはできない。猪倉城への道方向は諦めて順路方向に周回するような形で戻ると上方に向かうことを示す”順路←”の看板の前に一列に鉄柵。要は寺周辺から山方面に入り込めなくしてあるのである。どういうこと?? hpで紹介してあるのに、八十八霊場のほんのさわりしか見れないのか。それとも獣害でもよほどひどいのだろうか。


(別のお堂があった、歩き出しすぐの所。柵の手前)


(石仏があった、歩き出しすぐの所。柵の手前)


このままだと5分の見学でこの山は終わってしまうので、少し考えながらうろうろ。南方向に柵にそって移動するもどこまでも柵は連なっている。ヤブの中の柵に沿っての移動だ、鹿になった気分。どうしてもこの山に行ってみたかったのと立ち入り禁止の類の警告は無かったので、どうにか山域に入ってみる。(どういうヤンチャな手段かはちょっとぼかします。)柵の内側なのに道はかなり明瞭についている。少し登って立派な鳥居、くぐって進む。


崩壊した神社があった、かなり大きかったと思われる。


尾根型が明瞭になる、尾根のセンターや、時に左右どちらかに巻いて緩やかに登っていく。(写真下)ヤブはなし、道は山頂までは明瞭、もちろんだれにも会わない。


登りはじめて20分弱でいかにも城跡のありそうな地形の場所にでた。ピークが平坦地でその周りが切れているような地形・・・420m峰の東のピークだろう。猪倉城跡。その一角に古い紹介板と地図があった。結構血なまぐさいことが書かれている。(昔の人もたいへんだったんだねえ、こんな田舎でも) 今は無き今市市の文言もある。





猪倉城跡のピークにあった神社、見出し写真はその遠景。


猪倉城跡ピークからは西に尾根伝いに約500m、猪倉山(観音寺山)をめざす。ここら辺で尾根の西方面から強烈な異臭がしてくる。”まっちゃんとバイク”のかたのレポで見ていたが、下に産廃業者があるらしい。金属加工処理の工程でするような甘酸っぱい臭い、健康に害はないのだろうな。もしかして野球親爺さんが立石山で感じた臭いもこれなのでは?と思った。ちょっとこれはいただけない、この山の減点ポイントだ。この異臭は山頂まで断続して襲ってきた。感じの良い尾根なのに・・・残念、風の方向が悪かったか。尾根伝いのアップダウンありのほぼ水平歩行をやく20分弱、猪倉山(観音寺山)に到着する。
(城跡と猪倉山(観音寺山)間のピークから見た南方面)


(城跡と猪倉山(観音寺山)間の尾根道)


山頂は樹林間のひっそりした所、三角点があり、別名の山名板が2枚セットでかけられていた。臭いの事もあって長居は無用と行った感じでそそくさと下山にかかる。


北東へ下る尾根を計画通りに下っていく。少し下るともう臭いは全くしない、やはり稜線の向こう側、多分南西方向のどこかに業者があるのだろう。ここからは踏跡は時に不鮮明、下るにつれ鹿道程度のものになり多少のヤブも・・・(歩行に支障は全く無い)。(写真下)
途中2,3回尾根分岐で方向確認で停滞。計画通り歩こうとする場合はルーファンを楽しめる下りでもある。20分ほど緩やかにくだり、林道に降り立った。


(降り立った林道、東方向に5分ほど歩くと、泉福寺へ通じる車道に出る)


この山、一山では大したボリュームもないが、八十八霊場はこの山中のどこかに有る。自分が見たのは全体の1/10以下にすぎない。と言うことは、自分の歩いたルート以外に、かつて道として使われていた順路というものが有るということだ。そういった宗教遺物をどうしても見たいわけではないが、どんなものなのか気になるものである。柵をしてあった部分もあるので、詳細の記述は避けるが、自分の見た限り、別の入山方法も発見している。家から10分ちょっとのこの山、今度はいつか八十八霊場を巡ってみようか。 ■■

(泉福寺本堂、立派なお寺さんだ)


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6 コメント

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四十八ヶ所 (たそがれオヤジ)
2012-12-11 08:58:33
倉山を調べていて、山そのものよりも、この泉福寺の存在に惹かれていました。石仏が87基(体?)もあるようで、山に登った際には、すべて見てやろうと思っていたのですが…。
記事を拝見するに、目立ったコースの傍らに置かれているというわけではないようですね。寺のHPのマップイラストではコース沿いにあるようですけど。少々手こずりそうな感じ。

強烈な異臭は、産廃物処理場からのものであることは、行きもしないのに知ってはいましたが、おかしなところを歩いて、倒れちゃったりして。
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たそがれオヤジさん (ななころび)
2012-12-11 19:24:05
こんばんは。いつも細かくフォローいただきありがとうございます。
四国八十八ヶ所めぐりコースは今回私の歩いたコースの北側の山腹にあるんだと思います。ただ、そのコースに入りこむ前に鉄柵の通せんぼがあります。鉄柵を越えないでも八十八ヶ所めぐりに行ける方法はあると思いますので、機会があったらチャレンジしてみます。こんな事ができるのも地元人ならではなのでしょう。
異臭の件は、ちょっとがっかりです。今まで知りませんでした、必要なものなのでしょうが・・・。八十八ヶ所めぐりのあたりには地形的に匂ってこないと思います。
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産廃処理 (野球親爺)
2012-12-11 21:37:09
こんばんは。
猪倉山、そのうち行ってみます。
立石山の異臭の正体は産廃ですか。
風の向きで変わるのでしょうね。
関係ないですが、近くのゴルフ場のゴルファーは場合によってはラウンドの間ずっと異臭と付き合うのでしょうかね。
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野球親爺さん (ななころび)
2012-12-12 00:25:44
こんにちは。
猪倉山は入りかたをいろいろ研究したほうがいいかも知れません。でも南西方向から登るのはやめたほうがいいと思います、あの臭いが・・・
お寺方面の斜面はなんら問題ありませんので、気持ちの良いジミ山歩きが楽しめます。ゴルフ場も立石山の向こう側なので匂いの影響はないのかもしれませんね。
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旬は (しぼれ)
2012-12-12 09:48:20
ななころびさん こんにちは
2009.04.20では鉄柵はなかったかと。風向きか、臭いには気が付きませんでした。八十八か所はその6日後に再訪しました。シャクナゲ最盛期と新緑で泉福寺全体が華やかでした。観音寺山はその時期行きどころに困った時の再訪の山としています。
栃木の山紀行さんの標高だけの(裏にマジックで名前記入)のプラ板はなくなったようですね。
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しぼれさん (ななころび)
2012-12-12 21:59:40
こんばんは、コメントありがとうございます。
2009年には鉄柵は無かったのですか、現在は通常では八十八か所は行けないことになっていました。何ででしょうか?? 柵も万里の長城のようにかなり長く周囲を区切っているようでした。
4月終わり頃のこの山、綺麗そうですね。それを楽しむためにも、もうちょっと現地調査が必要なようです。
栃木の山紀行さんのプラ板は無かったような気がします。
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