日光山系 ななころびのあの山の向こうに

あの山の向こうには何が待っているのだろう。7回ころんだら7回起き上がる、平凡ハイカーななころびの気まぐれ山行録です。

落ち葉を踏みしめ篠井富屋連峰を歩いてみた。

2012-12-12 02:37:13 | 山行

入山日 2012年12月9日 (晴/曇) 単独 (見出し写真: 大網地区から見た篠井富屋連峰)

昨日は今市城山馬蹄形歩きと未知の不思議山、猪倉・観音寺を歩けて気分も上々。体調もいいしお天気も良さそうなので、かねてから一度は行きたいと思っていた前日ハイトスさん隊が歩いたという篠井富屋連峰を歩いてみることにした。この日の目的は次の通り。1.篠井富屋連峰を(初めて)連ねて歩いてみる。 2.ある程度の距離を歩きたい。 3.篠井富屋連峰北側の道のいくつかの偵察 などである。 自分的には3.の目的に一番の重きを置いている。ゆっくり味わい歩きがしたいのだが、この日は午後家の用事もあるので、ある程度スピード登山も要求される山歩きとなる。

コース: こどもの森公園 7:17  男山 7:54  本山 8:13-16  飯盛山 8:56-9:01  高舘山 9:53-9:57  黒戸山 10:20  林道出会い 10:28  中徳次郎登山口周辺 10:58  こどもの森公園 11:58

スタートから林道歩きを少々、その後山間の森の斜面、沢状沿いを緩やかに登っていく。(写真下)


スタート地のこどもの森駐車場には運転手のみになったマイクロバスとマウンテンバイク青年の車1台のみ。自転車青年とほぼ同時に同じコースをスタートする。前回本山から下山した時はこどもの森の中を大きく迂回するルートを歩いたので今回は男山、榛名山の間の稜線に出ると思われるコースを選択。林道歩き約10分、その後山腹の斜面をつめていくルートを緩やかに登る。歩き出しから30分で稜線状の地点に出た。(写真下)昨日からの寒波で昨日今日とかなり寒い、気温は今市でマイナスを示していた。ここまでの歩きで体は温まってきている。
ここから本山までは、前回下りで使用したルート。合流地点から左折して稜線を進む。少し進むと道標があって、進行方向に男山、後ろ方向に榛名山と表示してある。そうだった、さっきの稜線合流地点は両山の間だから榛名山にいくのなら右折していかなければならなかった。合流点から榛名までほんの数分だった記憶があるが、かなり男山方面に進んでいたので、今回は榛名山はパス(ほんの数週前に行ったことだし)。



歩き出しから55分弱で本山到着。この前歩いた本山北尾根と左遠方に高原山が見える。(写真下) 本山到着直前、直下でバスの団体さん20名とすれ違う、自分と同じ方向を行くらしい(どこまでかは聞かなかった)。60、70台くらいの男女混合の高齢者グループ、とてもにぎやか。このグループ本当に感じのいいかたがたで、皆さん笑顔で明るく歩いていて、おのおの軽く話しかけてくれる。出発時間を聞かれ答えると、自分より1時間早く出発したと言っていた。本山山頂はだれもいなくなっており静か。どうしても北尾根に目が行ってしまうのはへそ曲がり尾根趣向者のサガか・・・ 日光連山は雪雲のようなものに隠れている。


(雪雲に隠れる日光連山、手前に今市)


本山から少し来た道を戻りすぐ左折し縦走コースに戻り、南方向へ。ここからは全部初歩きコースだ。(写真下) 本山から少し行ったところで先ほどの団体さんに追いつく、気持ちよく先を行かせてもらえた。


本山から20分ちょっとで方向を東に転換、樹林帯をかなり大きく下り飯盛り山への鞍部に向かう。(写真下)ここでちょっとこの道でいいのか不安になり方向転換ポイントまで登り返し、地図と照合、少しすると先ほどのグループが来たのでの先頭のリーダー格のかたに確認してしまった。先ほど下った道でいいとの事、道なりに行く。(ここで数分のロス。)飯盛山は遠くから見ても急なとんがり山、実際登ると最後の斜面はやはり急、岩と幹をつかんでのよじ登り状態を数分間強いられた。


本山から約40分、無人の飯盛山に到着。山頂には祠があった。(写真下)




飯盛山からは急な下り、落ち葉をがさごそさせながら幹やロープを掴んでの急降下。前方にこれから向かう高舘山(らしき)が見える、結構遠くに感じられる。急な下りに気をとられて斜面のショットを撮り忘れてしまった。


急な下りも10分もかからない程度、次第にゆるやかになって樹林帯の尾根道に移行していく地点。(写真下)


飯盛山からの急降下が終わるとしばらくはジミな森の中の歩き、いったん車道にでてすぐ横切るように森の中の踏跡に入り、すぐ道を失い車道にエスケープ。結局車道歩きを少しするのが正解だったようで、すぐ車道から再度山中コースに入る道標が出てきた。飯盛山から20分ほどで青嵐峠を通過、コースを横切るように古い峠超えの古道のようなものの残骸の跡が確認できた。雰囲気のあるところだ。(写真下) この峠なんて読むのだろう、セイラン峠??かっこいい響きではある。


青嵐峠を過ぎると尾根状の道になり緩やかに登りつめて行く。(写真下)紅葉真っ盛りの頃はかなりいい感じの尾根なのではないだろうか。飯盛山から約45分、無人の高舘山に到着。広い空間がある山頂、葉の落ちた現在はかなり開放感もあるが本山ほどの眺望はなし、今日の一番大きなゴール的なピークである。山頂から北東に延びる尾根も確認できる。


だれもいない、静かな頂。


高舘山をあとに黒戸山に向かう、相変わらず感じの良い尾根道が続く。(写真下)黒戸山は縦走コースの途中といった感じの小ピーク、山名板がなければ誰も気づかないような控えめなピーク、まるで私の存在のようだ。


(黒戸山山頂)


黒戸山からは10分も下らずに林道末端に出会う。(写真下)。 この林道出会い後、直進し少しすると分岐があり、左折を選んだ。あとでネットで調べると直進がよかったようだ。この連峰の縦走路、一般ルートで道標頼りで最後までいけると思っていた。実はお恥ずかしい話だが印刷してきた地形図、黒戸あたりから東や南がないシロモノだった。よく確認できずに林道を辿ってしまう。林道が南東に行けばなんとかなる、そう心に言い聞かせて蛇行する林道をひとり歩き、静かで結構いいものだ。そういえば今日山中で会ったのは自転車青年ひとりとあの団体さんのみだ。この連峰縦走路、多くの人とすれ違うものと思っていたのだが・・・
林道を10分以上歩いた所だろうか、左の斜面上、20mくらい近くの場所でがさがさ音がする。枝が落ちてきたのかと思いよくみると、背中がグレイの大きいのが・・・ 何かに引っかかっているかのように頭を一点につけるようにして体はその周りを回転させあばれているような感じ。怖くて凝視できないし、カメラも使う気がしなかった。猪だったのだろう、かなりの大きさで結構スリムな感じだったが。近くでは声を出すのも刺激するようで怖く、スズとストックで音を盛大にたてて立ち去った。自然のなま猪を見るのは初めてだった。


林道を20分ほど歩いて辿りついいたのは隠れ里のような人里への裏道。(写真下) ここからは、中徳次郎を経由し大網道を延々1時間15分歩いてスタート地点の駐車地まで戻る。田舎道で来る車もほとんどないので気は楽ではある。今日歩いた篠井富屋連峰やいつか行きたい半蔵山、または田舎作りの昔ながらのお屋敷や蔵を眺めながら、時に早歩きのトレをしたりして歩いた。
今日は、最後の低山、兜、鬼山2つを準備不足で飛ばしてしまったが、距離的にはかえって大回りする変な林道を歩き、猪まで見るオマケつき歩きができた。この連峰がらみで偵察したいポイント3点のうち2点は確認完了、見える範囲の場所まで下ってみてその先のコース状況までは確認しておけた。残りの1点のあるピークは知らずに通り過ぎてしまって、確認失敗。まあいいだろう。この山域、冬場を中心に今後楽しむ機会をくれそうな予感がする。
帰りは気分よく歩きとおせた余韻を楽しみながら自宅まで119号線(杉並木)をスバルで走る。今市大沢あたりから小雪がちらちらしてくる、自宅まで17分ドライブだった。 ■■



(中徳次郎集落付近から半蔵山を望む)


コメント (8)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 猪倉山は小粒ながら過去の遺... | トップ | 塩谷町/石尊山は二日酔いで中... »
最新の画像もっと見る

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
イノシシ (たそがれオヤジ)
2012-12-12 08:45:48
イノシシが何をしていたのか気になります。
土をほじくっていたのか、それともワナにでも引っかかっていたのでしょうかね。
イノシシって、鈴とかの音に反応するのでしょうか。むしろ逆効果で突っ込んで来るような気がしないでもありません。
気になるところです。
返信する
兜山には当時は名板はなかったです (ノラ)
2012-12-12 21:35:08
ななころびさん こんばんは。2002.11.9に宇都宮からバスで石那田に降りて歩いてます。当時は今のように山名板も少なかったようです。兜山も山名板はなく林道の両側のピークに登ってますがどちらが兜山か分からなかったと記録してます。ななころびさんがうらやましいです。御家から車で17分ですか。いいですね。ちょっと半日里山歩きなんて楽にできますね。これからは里山のシーズンですからね。どんどん登ってください。名野山とか大山とか。レポ楽しみにしてます。
返信する
たそがれオヤジさん (ななころび)
2012-12-12 21:44:34
こんばんは。イノシシは焦りました、私に気づいたのなら一直線に逃げればよいものを何かに引っかかっているかのように同じ場所で暴れまわっている感じでした。イノシシの引っかかるワナってあるんですかね、全くわかりませんが・・・。
サルや熊との遭遇時は音をたてますが、さすがに今回は音をたてていいか、迷いました。ただ自分の存在だけは知らせないとまずいと思い、鈴は鳴らしました。ちょっと離れて”おーいタカギー”を何度か連呼、パクリました、すみません。
今となっては、がんばってイノシシの写真をとればよかったと思っています。
返信する
ノラさん (ななころび)
2012-12-12 22:28:21
こんばんは。今市は何もない田舎ですが、ノラさんがおっしゃられるようにある意味恵まれた位置にあるのかもしれません。
今回スルーしてしまった両372mピークは次回はきちんと行ってみます。
名野山とか大山って・・・、毎日すぐ南の平行した車道を走り通勤しています。ノラさんに言われたら、行ってみなくてはなりませんね。ここはかなり近いです、車で6,7分くらいでしょうか。
返信する
篠井富屋連峰 (ハイトス)
2012-12-12 23:01:25
飯盛山からの下りは結構大変でしたね。
あそこはロープが無ければ怪我人続出かもしれません。
兜山ですが、鬼山と同じ標高で地理院が間違えたとの事(ネットの情報によれば)らしいですが、地理院の方に連絡し、修正を依頼すれば今時は電子地図なので対応は早いかと思います。
しかし、この場合根拠が問題になるのでしょうね。
返信する
ハイトスさん (ななころび)
2012-12-13 20:45:40
こんばんは。飯盛山は下の車道から見るといかにもの突起山である程度急なのは想像していましたが、登り、下りとも直下は急峻でしたね。紅葉の頃はさぞきれいな斜面なのではないでしょうか。
兜山、鬼山までをきちんと回られるあたりさすが、ハイトスさんです。自分などは、その部分の地形図は印刷範囲外、道標まかせで行き当たりばったりで行ってパスしてしまった次第です。
兜山、鬼山/地形図の件はなにか釈然としませんね、山名板が正しい根拠は自分達は持ってないわけですし・・・
2003年には男体山は2m、女峰山は19m高く訂正されている例もあるようです。この訂正は登山者の指摘でなされたと言うことです。こういう事もあるので面白いですね。
返信する
篠井富屋連峰 (みー猫)
2012-12-14 00:16:12
篠井富屋連峰の通し歩きお疲れ様でした。ハイトスさんともまた違った印象なのが面白いなと思いましたです。そうそう、動物とあまりに至近だと音をたてるべきか、判断しがたいですね。姿が見えないヤツから吼えられたときはそう思いました。結局少し離れて・・・「おーい」なんて言ったりするのですが、後で考えてみるとあまり意味なかったか?なんて思ったり。猪はまだ出会ったことが無いので怖い感じがします。
みー猫
返信する
みー猫さん (ななころび)
2012-12-14 17:57:17
こんばんわ。
篠井富屋連峰、予想していたより面白く、結構山深い感じもありよかったです。
イノシシは暴れのたうっている感じで怖かったです。ちょっと写真に収めるどころではなかったですね。熊のほうがまだ常識が通じる感じがいたしました。あんなに里に近い所であんな大きいのがうろうろしていると思うと怖い気がします。
返信する

コメントを投稿

山行」カテゴリの最新記事