いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

私の心が聞こえる? 第27話

2015年03月12日 | 私の心が聞こえる?
〈あらすじ〉

ドンジュの実父の遺言書が出た。
ドンジュの財産は、成人するまでテ・ヒョンスクが管理すること、とある。
裁判になれば争いが長引くだけだが……。
理事たちは、送られた書状に動揺している。
しかし、ジンチョルとジュナは強気の姿勢を崩さない。

ジンチョルはヒョンスクに会い、エナジーセルをドンジュに渡すかわりに
離婚をしようと取引を申し出る。
しかしヒョンスクの態度は冷ややかだ。
離婚は大歓迎。だが、来た時と同様、手ぶらで出て行ってもらいたい、と。

もちろん、ジンチョルも自分が誠実だったとは思っていない。
しかし、自分だけが悪いのか?そもそもヒョンスクの父親が……。
「知ってるわ。結婚誓約書のことでしょう?」
ジンチョルは顔色を変えた。
「知っていたのか」
「エナジーセルだけじゃ不満だわ。後継者にしてもらわなきゃ。
それとも実の息子に譲りたいの?」
「ふん、まだDNA鑑定もしていない。
それに、俺にとってはジュナもドンジュも変わらないさ」
「あなたにとってジュナはなんなの?」
「ジュナは……」
「こたえる必要はありませんよ」
途中から話をきいていたジュナが、会話を遮った。

「行きましょう、お父さん」
ジンチョルと連れだって出ていく様子を見て、ヨンギュが動揺する。
「あ、あいつをお父さんだって……」
ヨンギュを支えたドンジュが、一生懸命彼を落ち着かせようとする。
「ジュナ、あなたのお父さんがここに居るわよ。
覚えてる?チェ・ジンチョルが義母を殺し、父を投獄しようとしている、
助けてほしいとわたしに頼みにきたわね?そのジンチョルを父と呼ぶの?」
意地の悪いヒョンスクの言葉が耳にささる。
「やめて、やめて、マルの目が泣きそうです」
ますます動揺するヨンギュを置いて、ジュナは車で走り去った。

ジンチョルは、ジュナに株式や不動産、一切の財産を譲渡することにした。
そして、念書を書かせる。
もし、自分がチェ・ジンチョルの息子だと公表した場合には、
株式を放棄する、と一筆書かせたのだ。
ジュナは、黙って従った。

ジンチョルが帰った後、部屋にウリがやってきた。
わざわざチキンを届けに来たのだ。
だって、スンチョルのチキンカフェではドンジュが楽しく飲んでいるから。
友達同士みたいにすっかり気安くなって、軽口を交わしているスンチョルとドンジュ。
「チャン・ジュナ、あいつもウリを好きなんだ。
家を買うから来い、なんて言ってるんだぞ。呼び出して殴ってやろうか」
「いや、兄さんが悪いんじゃないんだ。
それに、今頃ひとりで飲んでるさ。兄さんには、友達がいないんだ……」
ウリはマルを慰めにいかずにはいられなかったのだ。

しかし、書類を見られたくないジュナは、ウリを追い返す。
冷蔵庫に貼っていた、ヨンギュが描いた絵も見られたくない。
いまさら家族が恋しいなどと、知られたくなかった。

理事たちを集めた臨時会議で、ドンジュは会長解任を提案。
そもそも、ドンジュが実父から譲られた化粧品事業株で、ジンチョルは会長に就任したのだ。
株はヒョンスクから譲られたと主張するジンチョル。
化粧品事業をつぶすためではない、と反論するドンジュ。
半導体事業に資金を投入したことも、非難した。
緊急を要する案件で、約款には抵触しないというジンチョルだが……。
「わかりました。この件は株主総会に持ち越しましょう。
その際、決定的な解任理由を述べます」
ジンチョルはいっそう不安になった。
前会長殺害の罪を、告発されるのか?証拠があるのか?

あわてたジンチョルはジュナに命令を下そうとするが、ジュナは無視する。
財産のすべてを手に入れた。もう、用はない。
「こんなものを書かせるからだ」
ジュナは憎々しげに念書を引き裂いた。
「父親になにをする?!」
「父親?俺に父親はいない」
ドンジュが、その様子を見ていた。
「財産は俺がもらった。欲しければ、俺と戦え」
ジュナの宣戦布告。

ドンジュはウリを初デートに誘った。
そこでウリは、ドンジュに提案する。
「わたしたち、別れよう?」
兄さんをちゃんと慰めてくる。だから待ってて。
ドンジュも、わかっている。
「お前の兄さんは、家族を捨ててない。
ヨンギュさんを助けてほしいと、うちに来たんだよ。
だから行かせてやる。妹のポン・ウリになって、兄さんを慰めろ。
そしてなるたけ早く戻って来いよ」
ウリはうなずいて、泣きながら走って行った。

バカみたいだな、俺たち。
ドンジュはウリの後姿を見送った。

(つづく)


はぁ、はぁ、そうですか。
鉄板だと思っていたふたりの恋路も、こういうかたちで「別れ」がありましたか……。

ウリとドンジュは惹かれあい、愛し合い、一緒になるのがトーゼン!と
思っていましたが、
お互いの美しい心があだになって、こうして別れることに……。

なんだか意外な展開に目がうろこです~。

君ら、どんだけ兄さんが好きなんや!

まぁね~、優しい人ほどね~、こうなるのよねぇ~。
ほっといて自分たちだけ幸せになったっていいはずなんだけどねぇ~。
ジュナ=マルの寂しさ、切なさをわかっているから、
前の兄さんに戻ってほしいから、またみんなで笑いたいから、
恋は二の次なの。

逆に言えば、それだけお互いの愛を信じているのだといえましょう。

妹に横恋慕しているジュナがひどく困ったちゃんに思えて仕方がありません。
こじらせたお兄さんは、始末に負えませんね。

しかし、前回までに比べて、ジュナのひねくれ度合いもトーンダウン。
「実のお父さん!」と近づいた相手は結局全然愛情を注いでくれないし、
実の子だと公表も許してくれません。
わたし、いつまで日陰の身なの?ってすねちゃうのも仕方ないですよねー。

あれほど嫌っていたヨンギュからのイラスト、嬉しそうに冷蔵庫に貼ったりして、
やはり彼は「家族」の愛に飢えているんですなぁ。
ヒョンスクのもとで「疑似家族」をしても、それは疑似でしかなかった。

「愛情を受けた者しか、愛情を与えることはできない」
そんな考え方はあまり好きじゃないです。
「愛されなかったから、愛せない」
そう決めつけてしまうと、絶望しかできない人たちがいると思うんです。
世の中には、これまで愛されなかったとしても、
愛の泉を心に持てる人だっていると思うんです。
そんな人たちは「強いね」と言われるかもしれないけれど、
本当は「強い」んじゃなくて、ただ「優しい」だけ。
世間の人からは「バカ」だと言われる人かもしれません。
他人の小さな「優しさ」や「好意」を、繊細に感じ取れる人かもしれません。

ジュナは、気づいていないだけで、たくさんの愛情を注がれて生きてきた人です。
はやくそのことに気づいてほしいと切に願います。

ドラマとしては……めんどくさいですね~。
「遺言書」ってなんだろう?と思ったら、
ドンジュの実父の遺言書だったのか。
しかしジンチョルの言うとおり、保護者であるヒョンスクから譲られた株式なわけで、
裁判で争うと長引きそう。
ジンチョルの殺人についての決定的な「証拠」とはなんでしょうか?
ドンジュやカン理事の証言だけでは決定的な証拠といえない気がしますし。

それに、いま初めて思い至りましたが、
マルが海外に連れて行かれる時、パスポートなんかはどう処理していたんでしょう?
親権者に知られずにパスポートがとれるのでしょうか?
警察に失踪届とか出していたら、調べられてすぐにわかってしまうんじゃ?
そういう細々としたことは描いても面白みがないのでスルーされているのか。

つつくとお互いに面倒。
ジンチョル陣営にとっても、ヒョンスク陣営にとっても。
ドラマ制作陣にとっても、視聴者にとっても。
このまま当事者間の問題として大団円に持って行くつもりなのか……。

ウリとドンジュのしあわせは、
ジュナ=マル、ふたりにとっての兄さんがしあわせであってはじめて成り立つもの。
なんとも不思議な構造のドラマになったものです。
誰が主役なんじゃ。

スンチョルとドンジュの仲良しっぷりには、心温まるものがありました。
やっぱりスンチョル、いいやつだなぁ。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿