いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

私の心が聞こえる? 第6話

2014年03月05日 | 私の心が聞こえる?
《あらすじ》

事故の記憶が一切ないように振る舞うドンジュ。
しかも、彼は聴覚障害があることすら、周囲に隠している。

ウリは、人捜しのテレビに出るために昔着ていた母のドレスを引っ張り出した。
マルの実の母であるシネに出演を頼むが断られ、ウリは急に不安になる。
そしてシネのドレスと高価そうなネックレスを拝借してテレビに出演した。
マル兄さんは、貧しい家や知的障害のある父さんを恥じて家を出たのかもしれないから……。
一生懸命アピールしたけれど、やっぱり泣いてしまった。
言いたいことはたくさんあったけど、涙が出てしかたがなかった。
マル兄さんは、見ていてくれただろうか……。

テレビを見ていて怒ったシネに呼び出され、ウリはホテルに服を返しに出かける。
そこでは、ウギョン財閥の30周年記念パーティーが開かれていた。
社長ジンチョルの挨拶の最中、いきなりピアノを演奏して現れたチャ・ドンジュに記者が殺到。
彼は財閥の後継者として名乗りを上げに来たのだ。

会場で加才なく振る舞うドンジュだったが、めまいの発作に襲われてパーティーを抜け出す。
彼が庭で吐いているところを見つけて、ウリが声をかけた。
ウリは携帯と財布をシネに持って行かれていて、
どうしようもできずにスンチョルを待っていたのだ。

何度声をかけても聞こえない様子のドンジュを見て、
「大丈夫ですか?どこか悪いの?」と手話で話しかけるウリ。
ドンジュはムッとして彼女を振り払ったが、ウリは気がついた。
街で見かけたあの人だ!マル兄さんかもしれないあの人!
ウリは必死で声をかけてドンジュを追いかけるのだが、
発作のせいで気分が悪いドンジュはトイレにこもってしまう。

パーティーの席に、とある青年が登場した。
ヒョンスクのもうひとりの息子、ジュナ。
成長したポン・マルだ。
はじめて見る青年に驚くジンチョルとシネ。
ドンジュを治療した博士の息子だと紹介されたマルに、ふたりは気付かない。

「本当に私の兄さんじゃない?」
「なぜ俺があんたの兄さんなんだ?」
ドンジュの冷たい態度に、昔のマルの面影を見てしまうウリ。
「マル兄さんでしょ?私、ちびっ子ミスクよ、兄さんでしょ?」
パーティーの席までついてきて、ドンジュにすがるウリを、ヒョンスクが追い出した。
こんなところで騒ぎはごめんだ。ジュナの正体が露見したら、すべてが水の泡ではないか。

ウリは、ドンジュのことをマルだと思い込んでいる。
シネは、保身のために目が曇り、状況がわからない。
ジュナは、突然現れたウリに驚くが、何も言えないでいる。
スンチョルはシネに手ひどくののしられたウリを助けて、家に帰った。

ドンジュもジュナを伴って家に帰る。
彼は当分、ドンジュと一緒に生活することになるのだ。
すべてを理解してくれているジュナの前でだけ、ドンジュは自由になれる。
本当の、兄と弟のように。

モングン夫妻のチキン屋には、不思議な娘が押しかけている。
ヨンギュが描いたサルビアの絵が欲しくて買いに来たというのだ。
エキセントリックなお姉さんは、ウリやみんなを気に入って大騒ぎするが、
どうやらウギョンの関係者らしい。
「ウギョンには絶対売りません」
事情を聞いたお姉さんは、そりゃひどい、じゃウギョンを辞めるわ!と叫んで
とうとう酔いつぶれて寝てしまった。

ばあちゃんの認知症の症状が進んでいるような気がする。
やっと目を覚ましたお姉さんは事情を知って、知り合いの神経科医に予約を取ってくれた。
「ジュナ、お願いできる?」
交錯する、運命の糸。

ドンジュは会社へいって、仕事を始めることにした。
父の立場をおびやかすことはしないが、自分なりの事業を始めたい。
ジンチョルもしぶしぶうなずいた。

ウリとスンチョルは、ばあちゃんを連れて病院へ。
これからジュナ先生に診てもらうことになる。
マルは、病院のロビーにいるウリとおばあさんを見つけて動揺する。
僕がこれから診察するのは、おばあさんなのか?
ウリはふと、こちらを見つめているマルの視線に気付く。
ふたりの目があった。

(つづく)

ど、どうなるの?どうなるのー!
ジュナがマルだって、そうそうにわかるの?
幼い頃からマルを育てたばあちゃんなら、気付くよね?
でも認知症の症状が出てるし……。
マルは「人違いだ」で押し通す?

そもそもホントに気付かないものなの?!

15年の歳月は、そりゃ長くて重いですよ。
まさか、こんなところで、と思っていたら気付かないかもしれない。
でもマルは別れたとき13才?14才?
それならどこかに面影が残っていそうなもんだが……。

例えば昔は仲良かった従兄弟と10年ぶりにあったら、顔わかりますよね?
わかんないってこともあるよねー、ですましていい話なのか?

いや、それとも発想の転換が必要なのか。
これだけ顔かたちが変わっていたら、気付くわけがない、と断言していいのか。
うん、こっちが正解なのかもしれない。

ドンジュはマルと長く一緒に過ごしたから、
「アリのフン」の言い方も一緒だし、
イヤフォンをつけて聞こえないふりをするのも、マル譲り。
そこでウリは勘違いするんだね。
貧しいマルの家が、なぜ音楽プレイヤー持ってるのかな?と思ってたけど、
マルはうるさい声を遮断するために、小道具としてイヤフォンを使っていたのだっけ。

引っ張り出されてきた、ミスク母さんのドレス。
ちびっ子ミスクが来ていたときはぶかぶかだったのに、ウリが着ると本当にちょうどいい。
大きくなったんだね、それだけの年月がたったんだね……。

このへんの演出がうまいんだよなー。
ひとつひとつのエピソードが、多くのことを語りかけてきます。
あの雑多な市場もこぎれいな通りに様変わりしていたりねぇ。
うんうん、うんうん……グスン。

もう、尋ね人番組でのウリにもらい泣きですよ。
言いたいことはたくさんあるのに、泣いちゃって泣いちゃって、
「オッパ~、オッパ~」としか言えない。
チキン屋でテレビ見てるみんなも一緒になって泣いちゃってさ。
昔、桂小金治が司会のそういう番組、日本にもあったよ。
「よかったねぇ、よかったねぇ」って小金治さんもいっしょんなって泣くんだ。
あれは、見つかった人だけ呼ばれて会う番組だったな。
生き別れ、とか、蒸発、とか、今だってあるわけだけど、
なんかそういうのが個人の何かではどうにもならないような時代背景だったと思う。

結構性格悪そうなドンジュも、思った以上に苦労しているのがわかりましたね。
とにかく、唇を読むってすごい難しいし、神経を使う作業ですよ?
よくあれを取得したな、と。
試しにやってごらんなさい。めちゃくちゃ難しいから。

博士がね、ドンジュの聴覚は戻らないんだから、それを受け入れなさい、とお母さんに言いましたね。
でも、お母さんは絶対にそれを受け入れられない。
それを認めたら、ウギョン財閥は完全にジンチョルのものになってしまうから。
経営能力には問題がなくても、聞こえないというただ1点で、
ドンジュは後継者失格の烙印を押されてしまうでしょう。

世間一般のお母さんでも、こういう状況はなかなか受け入れがたいわけですが、
ヒョンスクの場合は、より防御壁が強固にならざるを得ないわけね。
まず夫への恨みを捨てなきゃいけないわけだから。

で、普通の人と同じように、しゃべることを強要する。
もともと普通にしゃべっていたわけですから、それを期待するのも当然だと思うんですね。
ただ、聞こえないことを前提にしてしゃべるのと、
まったく問題ないふりをしてしゃべるのでは、難易度が格段に違う。
例えば、状況に応じて声の大きさを調整するのってすごく難しいですよね?
自分は聞こえないんだから。
本当にドンジュ、苦しい15年だったと思います。
そりゃひねくれるわ。

バレないようにするためには、イヤフォンは必須。
クラクションならされても、周囲で大きな音がしても気付かないんですから。

あー、また「ガラスの仮面」思い出しちゃう。
ヘレン・ケラー役のオーディション、控え室で座って待っている子役たち。
彼女たちは、ヘレンとして、待っていることを要求されています。
そこへ響く非常ベルの音。
全く反応せず、ぼんやりと座っていたのは亜弓さんとマヤだけだったんですねー。
もちろん亜弓さんは計算ずく。マヤはなりきってたので本能です。

ドンジュはその反対で、聞こえているふりをし続けなくてはならないの。
しかも、めまいの発作が頻発します。
頭を振ったりするとよくないらしいけど、もちろん過度なストレスもあるわよね。

ジュナに甘えるドンジュがかわいくてねぇ。
少年時代のちょっと皮肉屋で明るいドンジュがかえってきたみたい。
目をつむって、「あー小言が聞こえなくてちょうどいいや」と言ったりします。
彼の前では、ふりをしなくていいもんね。本来の自分でいられる。
ジュナもドンジュには本当に優しくて。
ちょっとラブラブすぎるくらいです。

ただ、気になるのが、ジュナと母を見つめるドンジュの視線。
ワインを飲んで談笑するふたりの姿を、そっと階段から見つめるドンジュは、
何を感じているのでしょうか?
疎外感?とかかなぁ。
理想の息子になれなかったという劣等感?自分のせいじゃないけど。
逆に、マルの方も思うところがあるような気がするんですよね。
「僕はお母さんの息子ですよね?家族ですよね?」と
ことあるごとに確認しているような気がする。
ドンジュのためにはなりふりかまわず、時には半狂乱になるヒョンスク。
彼女は、僕のことで取り乱すようなことがあるだろうか?
マルはいつもそうした不安を抱えているような気がする。
けしてわがままを言わない出来すぎた息子。
彼の夢は医者になることでしたが、専門は神経科でよかったのかな?
ドンジュのために、母のために、その分野に進んだのではないでしょうか?

シネが何も気付かずにドンジュやマルに媚び媚びするのを見て、いい気味だと思いました。
ネックレスも、奥様より格下~。
なんだかんだいって、ジンチョルはヒョンスクのこと好きなんだよね。
財閥を乗っ取るとかとは別のところで、彼女を愛してはいる。
ドンジュのこともね、好きは好きなんじゃないか。
いつもやっていた友達同士みたいなアレを覚えていない息子に、ちょっと寂しそう。

愛と憎しみを同時に抱くことができるとは、
人間というものはなんと複雑な生き物なのでしょうか。
だからこそ、ドラマがどんどん面白くなってゆくのね。


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