いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

私の心が聞こえる? 第7話

2014年03月09日 | 私の心が聞こえる?
《あらすじ》

頼みの綱であるジュナ先生にやっと会えたウリ。
診察は神経外科の科長がしてくれるという。
ウリは、ジュナの面差しから目が離せない。
なぜか、マル兄さんからもらった時計が気になって目をやり、ため息をついた。

ばあちゃんは、認知症の兆しがある。
検査をしなければならないが、検査代が150万ウォンもかかる……。
おでこを叩いて困っているウリを、ジュナは見つめていた。

ヨンギュの絵を欲しがっていたお姉さんは、ミンスという名前だった。
ドンジュをボスとして、化粧品開発の仕事を進めている。
ジュナとは大学の同級生で、親しい友達だ。
ミンスは、絵を買うために、ポン・ウリの兄さんを探してやろうと提案する。
ウリのテレビ出演時の映像を見せられて、
ジュナは昔のことを思い出していた。

ドンジュは、絵を売ってもらおうとウリに電話をかけた。
チャ・ドンジュの名前を聞いて、ウリは思わず「ピアノスト……」とつぶやく。
その言葉を見て、ドンジュもハッとした。
「メロディオンとウギョンのチャ・ドンジュ?」
懐かしい思い出がよみがえり、一瞬嬉しそうな表情になるドンジュ。
だが、「なんのことですか?」と知らないふりをするしかない。
幼い頃の記憶がないと偽っている彼には、そうするしかない。
「絵は売りません!私忙しいので!」
ドンジュの態度に腹を立てるウリ。
彼女が、自分をマル兄さんと間違えた彼女が、ウリだった。
幼い頃の名前のないあの女の子が、ウリだった。
懐かしくしあわせな思い出に浸るドンジュ。
手を伸ばすことは、できないのだけれど。

ウリのもとに、マルが帰ってきたと連絡が入った。
喜んで家に飛んで帰るウリ。
しかし、マルだといってやってきたのは、金が目当ての別人だった。
裕福だと嘘をついたことが裏目に出たのだ。

ばあちゃんはすっかり信じていたが、ヨンギュが偽物だと見破った。
目をつぶった顔を見れば、わかる。
マルはじっと見ると恥ずかしいと怒るから、眠った顔をずっと見ていたんだ。
ずっとずっと見ていたから、小さい頃からずっと見ていたから、わかる。
この人はマルじゃない。

ヨンギュから連絡をうけたシネがやってきて、ウリを責めた。
自分の生活をおびやかす気か、と自分のことしか考えないシネを叱るおばあちゃん。
「お前はあの男の金さえあれば生きられるが、
ヨンギュはあのこがいないと生きられないんだよ!」
シネは、捨て台詞を残して去って行った。
「どうせあの子は死んでるわ!」

ジュナは、自分を探す家族の張り紙を破り捨てた。
ヒョンスクに呼ばれて植物園に来たのだ。
ドンジュも母に呼ばれ、ドンジュに会う。
「兄さんは僕に話すことはない?
イヤフォンとか、アリのフンとか、ポン・ウリとか、いや、ちびっ子ミスクかな?」
ドンジュはさっと顔色を変えた。

ヒョンスクは、ドンジュのために植物園の中に家を用意していた。
インターフォンやお湯が沸いたことを知らせる腕時計付き。
最新の設備が、耳の聞こえないドンジュの生活を支える。
確かに便利なのだけれど、何かと干渉してくる母にドンジュはいらだちを隠せない。
この計画のボスは僕だ。

マルは、ドンジュに真実を話す。
「家族が死んだっていうのは嘘だ。あのとき死んだのは、ポン・マルだ。
あの子は義母の連れ子で関係ない。もう会うな」
「イヤだね。僕は少し関係があるんだ」
ドンジュはお手玉を握って微笑んだ。

「いうことを聞いてくれ」
「心配いらない。兄さんの話はしないよ」
「俺のためにじゃない。あの子の母親も、聞こえなかった」
ドンジュはハッとする。
「こんなことまでいわせるな。16年準備して、はじめる前にバレてもいいのか」
「バレない自信がある。そうじゃなきゃ、はじめない」

ジュナは、ドンジュの家に泊まり、同じベッドで眠る。
「ドンジュ、俺はこのままがいい。自分で選んだんだ。
死ぬまでお前と母さんを守ってやる」
ドンジュには見えないように、つぶやいた。

ウリは、亡くなった母に話しかけてみる。
耳をふさげば、母さんの声が聞こえるかな。
どうしたらいいのかな、心細くて、涙がとまらない。

朝目が覚めて、ドンジュは植物園を散策してみる。
小鳥が飛んでいる。
「ちゅんちゅん、ちゅんちゅん」
手押し車を押している作業員がいる。
「ごろごろ、ごろごろ」
犬を散歩させている人がいる。
「わんわん、わん、わん」
音のない世界で、ドンジュはひとり、音を確かめるようにつぶやいていた。

生まれて初めて飲まされたお酒のせいで、ヨンギュは二日酔い。
ウリはヨンギュのかわりに植物園の作業を手伝いに来ていた。
と、そこで園内を歩いているドンジュの姿を見つける。
「兄さんじゃないのに、何の用なの?」
ウリは、ヨンギュを呼び出した。
父さんなら、見ればわかる。兄さんだって、わかるはずよ。

「私はあんたの妹よ!」
「兄さんじゃないよ。イヤフォンが証拠?」
「アリのフン!兄さんしか使わない言葉よ!なんでここにたずねてきたの?」
「植物園に来たんだよ。これ以上しつこくすると怒るよ」
ドンジュはウリに兄を向けて去って行く。
「私が嫌い?今でも嫌いなの?でもパパが兄さんを待ってるのよ。
兄さん、パパと会って!兄さんって呼ばないから、顔だけ見せてよ!」
ウリの声はドンジュに届かない。
必死にドンジュの腕にすがるウリ。
「お願い、待って。お願いよ」

そこへヨンギュがやってきた。
「パパ!パパは兄さんを見ればわかるよね?兄さんでしょ?
でも違うって言い張るのよ!ひどいでしょ?」
ヨンギュは、ドンジュの顔をじっと見つめ、目を隠す。
「マルじゃない。マルじゃないよ。頭が痛い。マルじゃない。
お酒のせいじゃないよ。マルじゃない。
寝顔を見てたからわかるんだ。マルは目をつぶると、目はこんなで、眉はこんなふう。
マルじゃない。マルじゃない。
目はこうで、眉はこうで、口はこんなふう。こんなの、こんなのだよ。
マルは僕が見ると怒るから、寝顔だけ見てた。寝てると怒らないから。
こんなふうなんだよ、目はこんなで、眉はこんなで、マルじゃない。マルじゃない」
取り乱し、泣いてしまうヨンギュ。

その様子を、マルは離れた場所から、見つめていた。
ドンジュも彼に気付き、泣くのをこらえているようなその顔を、見つめている。

(つづく)

あ~、さすがのマルも、ばあちゃんの診察は避けましたね~。
自分を育ててくれたばあちゃんにはバレる、とふんだのか、
冷静に診察する自信がなかったか。

どちらにしても、危ない橋はわたれません。
ただ、ウリとは顔を合わせ、言葉を交わしました。
いぶかるようなウリの表情が気になりますね。
なにかを感じているような気がします。

でも、ウリはドンジュをマルだと信じています。
この時点で、「マル兄さんだと思われる人」=「チャ・ドンジュ」だとはわかっていませんね。
ドンジュとは電話で話しただけだから、同一人物とは認識できていない。
顔を合わせた状態では、ドンジュも名乗ってないし。
植物園では、「兄さんに違いない人」としてドンジュに迫っています。
兄さんだと信じているから、名前すら聞かないウリ。
一直線だな~。

ドンジュはそんな状況を楽しんでいるみたいですね。
子どもの頃の再会を素直に認めて喜べないのはかわいそうです。
でも彼の性格だったら、処々の事情がなくても最初はこんな風にとぼけちゃうかも。
なんとなくですが、ドンジュの人となりが理解できてきた気がします。

いつも普通に会話しているので忘れてしまいそうですが、
彼は聞こえない。
何も音がない世界に生きているのですね。
だから、鳥の鳴く声、荷車の音、忘れないように、思い出すかのように、
自分で音を発していくのね。
緊迫した人間関係を描く合間に、そうしたシーンが挿入されていて、とても効果的だと思います。
そこで私たち視聴者は、彼の孤独に寄り添うことができると思うの。
フツーのドラマみたいにいろんなことが起こっているけど、
ドンジュの置かれた立場はまたいっそう、特別なものなんだな、と思うわ。

携帯に話して、発音のチェックをするのは、おお!と思いました。
実はグーグルの翻訳サービスで時々やってるんだ~。
音声入力して、正しく変換されるか確かめてるの。
こういうやり方なら、常に発音を磨くことができますね。
もちろん、ドンジュは中途失聴者なので、そもそもの言葉の発音は身についている。
そこは大きなアドバンテージですね。
聞こえていた時期が、何年もあったわけですから。
しかし、彼の隠れた努力がしのばれるエピソード。
がんばってるんだ、がんばってるんだ、っていわなくても、伝わってくるよ。

ヒョンスクがプレゼントしたお家はすごくステキで最新鋭。
腕時計に、電話がなったよ、とか、お湯がわいたよ、とか表示されるなんてすごい。
窓のシャッターも自動だね、きっと。
世の中には聴導犬というパートナーもいるにはいますが、
訓練がとてもたいへんだし、犬が飼える環境の人しか一緒に暮らせないでしょ?
自立した生活を支えるためのハイテク。
すごいな、便利だな。
あの腕時計、振動してくれたらもっといいねぇ。
あ、そしたらバレるか?

ドンジュは化粧品事業をおこそうとしているようです。
それは死んだおじいちゃんがウギョンで最初にはじめた事業なんですね。
そして、ヒョンスクの夫が推し進めていた事業なわけです。
それを、ジンチョルはさっさと見切りをつけて切り捨てた。
もちろん、半導体の分野は成長が見込めるものでしたが、
化粧品事業部に冷や飯食わせてたのは、多分に恨みがあったからでしょう。
ミンス母さんも、そのせいで死んでしまったようなものです。
何もかもジンチョルが悪いんじゃーん。
そこまでの憎しみをかった会長やヒョンスクが、過去に何をしたのか、というのも
これから明かされることかもしれませんね。
ジンチョルにも同情すべき余地があるかも?

ヨンギュのサルビアの絵は、きっと商品パッケージに使いたいんだな。

今回はもう、ヨンギュ父さんに泣かされっぱなしだった。
恥ずかしいと怒られるから、寝ているマルをじいっと見ていたなんて……。
そしてそんなお父さんを見つめるマル。
父を疎んでいた少年時代。
それでも父を愛していたから、家族を救うためにヒョンスクのもとへ行った。
彼女の息子になったのは、自己犠牲の精神?
いや、そこにはもちろん、自身の願望もあったはず。
その選択は間違っていたのか?

もちろん、間違ってはいない、とジュナは言うでしょう。
でも、お父さんの姿を見て、苦しいんだよね、泣きそうなんだもの……。
「父さん!」って言いたいよね……。

でも言えないんだー!

そんな兄さんを見ているドンジュの表情が固いんだなー。
もしあそこで兄さんが、「父さん!」と叫んでしまえばこの16年の何もかもが無駄になる。
どうするつもりだ?みたいな真剣な表情です。
彼も引くに引けないものを背負っているからね。

いやー、しかし美しい兄弟です。
幼い頃も、マルが一緒にベッドで寝てあげてましたよね。
「目が真っ赤だぞ。目をつぶって眠れ」って。
大きくなった今も、兄さんは兄さんです。
あの頃と同じように、弟を優しく寝かしつける兄。

不謹慎ですが、うっとり。
いいわね、よい男がふたり仲良く眠っている図なんて。
毎度のことながらお洋服着たまま寝てるけど。
だんだんそれはそれで問題ないような気がしてきた。
汚れてなきゃいいのか?

ウリはもういっぱいいっぱいですね。
耳をふさいでも、お母さんの声は聞こえない。
お金も無いし、ばあちゃんは認知症になっちゃうし、シネには怒られるし、
確かにスリーパンチ。
酔うとけっこう偉そうになるヨンギュが面白かった。
マッコリだから、そんなに強くもなさそうだけどね。
こういう抜き所、というか、息抜きの楽しいシーンもあって、
けっこうドロドロしそうな内容だけど楽しく見られます。
ウリの元気さ、ヨンギュの純粋さ、
復讐とはいえ、正攻法で会社を手に入れようという健全さ、
などが組み合わさって、爽やかな印象になっているのかな。
ジンチョルも息子に何かと愛着を示しているし。
極悪人はいないドラマだと思う。


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