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エヴァンゲリヲン 新劇場版:破 やられた、すごい

2011年08月26日 | 映画・ドラマ
 すごいね、エヴァンゲリヲン。出来の素晴らしさは聞いていたけど、今回の破、すごかった。迫力あるバトルシーンに加えて、Deepな精神世界。アニメでこんなに精神的にくる作品というのもすごい。
 前にもエヴァネタ取り上げましたが、おれってリアルタイムなエヴァファンではなく、見だしたのは、それこそTV放映から9年くらい後。TV放映では、最後の2話で物語の終結が放棄され、混乱を生んだそうです。映画化で回答をだそうとしたが、それもすべての人を納得させるどころか、またまた混乱する結果に。そして今回の新シリーズ(4部作)でついにその答えが見られるのではという思いで、エヴァファンはこの劇場シリーズを見ているのではないでしょうか。(知らんけど)
 そしてこの破、まだ2作品残してここまでの展開。正直圧倒された。序は、若干TVバージョンというか、これまでの物語を画像的にもより綿密にし美しく甦えらせた感じでしたが、破はこれまでのストーリーと若干平行しつつも、新キャラも登場したり、シンジやレイの描き方もさらに深く掘り下げている印象も受け、はじめて見る物語と同じ感覚でした。個人的には、キャラが人間的になった気がします。ある意味正常になった。でもその描き方はコアなファンには賛否両論なんすかね。この新劇場版から見ても、ストーリーは理解できるし楽しめると思いますが、この作品のバックボーン(宗教的、化学的、生物学的、哲学的、etc…)は若干わかりにくいとこもあるかも。TVシリーズを見たらより深い世界を感じれると思います。
 庵野監督も、最後までのプロットが綿密に出来上がったから、エヴァの再構築を決めたのだと思います。TV版では、膨らみすぎた物語の着地点が定まらずあのような形をとったと思うのですが、再度試みた劇場版でも、最終的には満足できなかったのではないでしょうか。15年もたった物語がまたこうしてさらに大きな賞賛をもって迎えられるというのは凄い事だと思う。
 前にも言いましたが、作品というものはある程度時代を反映していると思います。おれなんか宇宙戦艦ヤマトや銀河鉄道999や機動戦士ガンダム、ジブリで言えば、ナウシカ、ラピュタ、カリオストロの城世代。あの手の作品は、ロマンとか希望とか夢が描かれていた。ガンダムくらいからそこまで単純な作品でなくなった気がしますが。
 庵野監督が描くこのエヴァの精神性はなんといっていいか。おれがエヴァを初めてみた時、この作品普通じゃなわと思いました。一種の病みもor闇も感じましたよ。こんなタイプの作品、見たことありませんでした。でもその感覚は、自分の中のDarkなものとも共鳴した。正直、好きですね、この作品に漂う空気とやみが。それに共鳴する人がたくさんいるからエヴァはこれだけのカルチャーになったんだと思います。陽気なラテン系の国ではぜったい作れんわって思いました。この感覚って世界的にはどう受け止められるんでしょうかね。日本は欝の国民性っていわれるからこういうのが受けるのかな。中国はもっと病んでそうだから、もっとうけそうだけど。
 エヴァを見たことない人に、この作品のやみを画像をまじえて一部紹介すると、私が最初に見たのがたまたまみたスカパーでやってた旧劇場版だったのですが、最初、戦闘シーンは普通に戦っていたのですが、倒した後それで終わりかと思ったら、エヴァが相手を文字通り食べちゃうんですよ。今作でもこの描写がありました。普通に相手(使徒)の体を食べるというか貪るんです。で内臓みたいなものも飛び散るわけなんです。でもこの食べるという行為はけっこう深い意味もあるわけなんですが、最初に見たときはそんな事がわかるわけもなく、ふつうのロボットアニメだと思ってみてたので「アニメなのにエグッ」って思いました。
 

 
 で最初にすごい衝撃をうけたわけですが、見ていくうちにわかったのがエヴァって巨大人造人間っぽい構造なんです。だから骨格とか人間と同じ構造で、おれちゃうと血しぶきあげまくり、で神経回路をパイロットの少年と連動させているので、人間側も同じように苦しみのたうちまわるんです。

 

 さらにそういうえぐい描写の時、BGMは合唱団の「今日の日はさようなら」なんです。普通だとありえないチョイスです。ある種この感じは病んでるけど、すごい感性。
 で武器も、ガンダムのようなビームライフルみたいな飛び道具もありますが、基本カッターナイフみたいのなんです。それを敵の弱点に突き刺すんです。でこれまた血しぶきでまくりですわ。

 

 以前、若い世代でカッターナイフでの殺傷事件がありましたが、正直おれエヴァのこの武器を連想してしまいましたよ。
 さらに使徒は倒されると大爆発というか体が木っ端微塵になります。そして体内の血(?)が噴き出して街を飲み込むのです。



 で敵、その使徒の存在が終始謎。使徒はAngelの日本語訳、天使の意味もありますよね。その辺も謎。今回のデザインもすごいというか素晴らしかった。いろいろな組織やキーワードも出てくるのですが、謎。謎だらけの物語なのです。「人でなくなる」とか「人にもどれなくなるー」とかセリフもインパクトあるんですよね。
 あと、その種の衝撃とは別で、所々にあるレトロ感もすごい好きです。今回も、いくつか昭和の歌謡曲が使われてる。蜩が泣く夕暮れ時は、おれのドストライクの描写。近未来の世界が舞台なのに昭和の店のようなのもでてくる。
 


 UCCコーヒーがスポンサーなのもあるのでしょうが、このデザインも昭和っぽくていい。昔すごい好きだったんですが、最近甘くて・・・基本ブラックなんで。大人なんで。
 新劇場版、エヴァンゲリヲン破を見て、さらにエヴァの世界がおれの中で大きくなってしまいました。ちなみにアスカ萌え~、レイ萌え~とかはないです。すごいわエヴァンゲリヲン。あと2話の展開想像もつかない。

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