小旅行の小部屋

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基本カメラを使って何か撮る。

花緑まつり@鈴本演芸場

2007年04月20日 | 落語
先日の花緑祭りは、いささか気分を害する事が重なって、個人的には残念な形になってしまったと思っています。
それでも噺家さんはそのような悪条件にも拘らず演じてくれたのは事実な訳でです。
一晩経って平常心を取り戻したので軽く感想文を添えてみる。

プログラム
~花緑まつり~

台 所  鬼 〆 / 子ほめ
林 家  二 楽 / 紙切り
春風亭  小朝  / 漫談
柳 亭  市 馬 / 出来心
林 家  たい平 / 紙屑屋
ロケット団  / 漫才
五明楼 玉の輔 / マキシムド足立区(仮称)
林 家  正 蔵 / 豆腐小僧
~お仲入り~
柳 家  花 緑 /子別れ

前座さん無しで、鬼〆さんから始まった。
以前見たの時は前座さんでした。
この変な名前は何か事あるごとに先代の小さん師匠が弟子・孫弟子に薦めていた名前だそうです。
なんでも、ホントかどうかは知らないが、昔天狗連(アマチュア落語家)の人が使っていた名前みたいで小さん師匠が気に入っていた名前らしいです。
この度、晴れてプロの名前に昇格。
鬼〆さんのめくりには「台所鬼〆」と普通亭号は寄席では省かれるんですが、フルネームで書かれていました。
この子ほめのご隠居さんは確信犯ではない設定で演じていましたね。
しかし、鬼〆さん将来は新作に行くんでしょうかね??なんとなくそんな感じを予感させました。
二楽師匠
紙切りの芸は芸術です。
挨拶代わりにまず、桃太郎のワンシーンで客の心を掴みます。
続いてお題を伺って、「東京タワー」を映画のワンシーンのように切ってくれました。圧巻!
二つ目は、「桜の花見」せっかく落語を聴きにしているのだから「長屋の花見」にすれば良いのに。。。と思いましたが、
おそらく、どちらでも同じような出来だったのでしょう。。。桜の臨場感が伝わります。
続いて、小朝師匠の登場。
会場ものすごい拍手に包まれる。
もちろん、最初はあのネタ。脱税問題に触れ笑いを誘います。
身内を弁護するのもなんですが、と断りつつも今後もご贔屓にと〆る。
最近は、正蔵も男らしくなったんですけど、こう言う事が起こると、地が出るというかこぶ平に戻っちゃいますね。と。
で、乗り物の話に移りつつ、飛行機が怖いとネタにして、乗らないと悪循環がといいつつも自身は乗らないようです。。。
例のカメラが悪いのか?落語は無し、終始綾小路きみまろ風の漫談で終わる。。。
落語を期待していただけに短いのでも良いから聞かせて欲しかったなぁ。。。
市馬師匠
この方の落語は大好きで、メディアへの露出は少ないが落語好きを自称されている方にはかなりファンが多いのではないかと推測する。
仲入り中にチラシを見ていると来月独演会があるじゃないですか。。。
ちょっと遠いけど行ってみようかな。。。
落語のほうは当たり障りの無い泥棒の噺。
続いて、たい平師
フラッシュに気分を害したのかどうかはわかりませんが、得意の歌や物真似をくすぐりに取り込みながらの落語です。
抑えるべきところは抑えながら爆笑を誘います。
さりげなく自分をCDの宣伝をしつつ、若旦那の妄想癖を盛り立てます。
ロケット団
実はプログラムには無い出演者でして、翁屋勝丸さんの代演のようです。
四字熟語のネタの所で「小さなことからだんだん信用が無くなる様」「林家正蔵」
とやると、裾から本人登場!ロケット団土下座で大謝り。。。
昨日最も会場が沸いたのここでした。すごい盛り上がり。
正蔵師が降りたあと、「スーツ着てたから、税務署の帰りですよ。」と。。。で爆笑。。。
玉の輔師
花緑さんの事をまくらに。。。
彼35歳なんですけど、芸暦32年ですからと、こんな小さい子供が先代小さん直伝の落語をやるんです。。。
「えー近頃の子供はってーと。。。」っておめーが子供だろ!!ってね。
昇進を抜かれた話をしつつ、マキシムド足立区(仮称)へ。。。
前回と同じネタだと新作の場合がっかり度が増すねー。。。
なんとなく円丈節と言いましょうか、そんな雰囲気がありますねぇ、この噺。
林家正蔵師
軽くため息から入ります。
今時の人ですからね。
いやね、私が悪いんですけどね。。。と
花緑さんに相談したら「海老名家と縁を切りなさい」と言われたと。。。そこに行き着きますか。。。と。
花緑さんは今日子別れですね、私ども林家の方は怪談噺の方をと豆腐小僧へと。。。
「ヒロシ」のネタをパクッた様なネタでした、例の音楽も流れます。
「豆腐小僧です。。。夜は怖くて外に出られんとです。。。」と、そんな感じ。
お仲入りを挟んで
本日の主役「柳家花緑」師匠の子別れ。
どうしても脱税の話がまくらになりますね。
人事じゃないですね、自分の時は気をつけます。と。
あっ!ぜんぜんそんな予定は無いですよ。。。と付け加えていましたが。
なんでも、昔(明治だか大正だかはわかりませんが)は落語家は職業として認められていなかったので税金を納めてたくても拒否されたそうなんですよ。と。
で、払うようになったらこれですから。今の時代は当然なんですけどね。と。
子別れの予習とかしてこなくて良いですからね。、偶にいるんです、円生とか小三治のCDで予習してくる人が。。。と
そんなんじゃなくて、もっと気楽に聞いてください。と落語ですからそれが正しい聞き方なんでしょうね、きっと。
長い噺なので三辺に分けて演じられることが多いです。
葬式帰りから、吉原で遊んだ所までを「上」副題「おこわ」あるいは「強飯の女郎買い」
女房に言い訳する所から女郎を後添えにするところまでを「中」サブタイトルあるんすか??
改心して後木場から最後までを「下」副題「子はかすがい」
なんて言うサブタイトルがついている。
師匠の子別れを聞いていたら、なんとなく小三治師匠とかぶって聞こえた。
もしかしたら、小三治師匠に稽古をつけてもらった噺なのでは??とふと思ったのでなんとなく意識して聞いてた。
最も小三治師匠の子別れは聞いたことが無いんですが、雰囲気が似てる感じがした所が所々に感じられたのでそう思ったまでで、
花緑師匠に会ったら直接聞いてみようかと思っていますよ。
師匠は同じ小さんですから、似ててもおかしくは無いですよね。
この噺を聞くと紺屋高尾は家内としてその後ちゃんとやって行っているのか??と言う余計な心配をしてしまいます。
師匠のちょっとゆるめの子別れ、緊迫した子供とのやり取りなんかはビシッとしめていてメリハリのあるいい噺でした。
最後の方いい所で、電話が鳴るアクシデントがあったのは実に残念。。。
今までの師匠の熱演をすべてパーにするような客は客にして客にあらず。邪魔者です。
ほんと、すげーガッカリしました。
でも、最後は惜しみない拍手に包まれましたのは責めてもの救いか??

カメラ、携帯電話と心無い客が混じっていたにもかかわらず、クオリティーの高い噺を聞かせてくれた芸人さんに深く御礼申し上げたいです。


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