先日、アピタへ買い物に行ったとき、立ち寄った書店の文庫本の新刊コーナーで、内田彩仍(←この文字を出すのに苦労した:苦笑)さんの「重ねる、暮らし」を
見かけました。
単行本で出版されてそんなに経っていない気がするけど、もう文庫化なんだな、と思って手にとってぱらぱら見てみましたが、そのときは買わずに立ち去りました。
以前内田さんの別の大型本を一度買ったことがありますが、そんな頃は私も義母の認知症や義父の困った行動に手を焼いていて、自分の暮らしぶりとの違いの
激しさをより強く感じて、早い時期に手放したこともあって、読んでみてもいいかも・・・と思いつつも、二の足を踏んだというところでしょう。
それから何日か過ぎて、やっぱりなんだか気になってAmazonで試し読みして、結局買ったのは楽天で(ポイントがあったから)。写真もページ数も多いので
お値段が文庫なのに高めだったから、つい通販利用しちゃいました。
内田さんって私と真逆で、いつ見てもとてもかわいらしい方だと思いますが、実は私と年齢が10歳ほどしか違わなくて愕然としたことがありましたっけ。
男性なら守ってあげたいと思わせる雰囲気だったり、おしゃれで穏やかなな暮らしぶりなど、以前の私はきっと
いいよねぇ、夫婦ふたりでおしゃれな暮らしで。こちとら手のかかる年寄りの面倒をずーーーーっとみている、っていうのにさ
などと、心の中で悪態ついていたはず。
でも数年が経過して、私をとりまく環境が大きく変わったし、それによって私という人間も少しは丸くなった(体型は元から丸いけど)ようで、今回この本を
読んだときには、ほぼ彼女のよいところしか目に入りませんでした。
どこが一番よかったかと言うと、彼女が「家事が好き」と言っているところ。
最近、世の中に出回っている暮らしに関する本における家事の扱いは、両極端だと感じています。丁寧か、または時短、手抜き、「しない」というのも
ありましたね。
今の主婦が忙し過ぎる、ということもあるでしょうけど、なんだかそういうのって、寂しいなと思います。
そりゃ私だって、掃除は好きじゃありませんよ。でも以前から書いていますが、汚れているのはもっと嫌。
たまにバイトに行っていて、平日の家事がいっぱいいっぱいになって手が及ばないところが出てくると「ゆっくり家事がしたい」と思うのは、そこそこ家事が
好きだからなのではないか、と自己分析しています。
だから暮らしに関する本の中で、いいなと思い続けられるものは、暮らしや家事が好きな人のもののほうが圧倒的に多いし、共感できる。
先日買った辰巳渚さんの本に、「家事と仲良くする」という言葉があって、うまいこと言うなぁと思いましたけど、まさしくそれ。やらなきゃならないこと
だから、も少し仲良くしましょうよ。
それから、環境についても考えている人が好ましい。緩~く(自分がまさしくそれ)でいいので、常日頃から心のどこかに意識を持っていて欲しいと思います。
時短や便利なことばかり考えていて、そっちへの配慮がちょっと欠けてないかな・・・と思う人に対しては、たとえ暮らしぶりがステキでもどこか違わない?と
感じることがありますね。
改めて今回、内田さんの暮らしぶりを見て、なんでも丁寧にするっていいなと感じました。それすなわち、体力の低下をいいことに家事がどんどん手抜きに
偏りつつあるから。おしゃれもそうだな。外に出る機会が本当に少なくなったし、何を着ても似合わない気がしておしゃれのしがいもないという理由もありますが
それを言い訳にしてはいけないなと反省。
どう逆立ちしても内田さんの足元にも及ばないけれど、暮らしをよりよくしようとする気持ちは持ち続けたい。改善するところは山ほどありますからね。