折々の

季節と趣味の木彫りを

あの高田松原の被災松で仏像を

2012-05-02 08:30:41 | Weblog
 
 大震災津波で流された陸前高田の松原。
以前写真で見た月光に照らされシーンと静まりかえった海沿いに唯一本残された姿はとても印象的だった。
その木も塩水に浸かり復興のシンボルとして皆に注目されていたが今や風前の灯、松ボックリから種を取ッたものが発芽して育っていると。

震災で亡くなった人々の供養と復興を祈願しその松を使って京都伝統工芸大学校の仏像彫刻専攻の教師と生徒たちが、仏像(大日如来座像)を制作し現地で披露してから、このほど京都・清水寺で開眼法要も行われ奉納された。寺社が多い京都にこのような学校があることもむべなるかな。
復興プロジェクトの沢山の写真は30本の流木の角材で去年の夏から作業が始まり、ノミや、木槌を使い細かい部品は彫刻刀で彫リ、組み立て、塗りとこれまで仏像の制作過程を見た事がなかったので興味深かった。被災地の人たちや、去年来日したブータンのワンチュク国王夫妻等
1万人以上の人がノミを入れたという。

制作スタッフ(これまでブログにアップした写真で一番大きい完成記念写真。プロジェクトの写真集から)

高田の被災松は京都五山の送り火の薪や、成田山新勝寺の護摩木としてお炊き上げに使おうとしたが、セシウムへの不安から抗議があったり世間を騒がせたが、仏像となって結実した。いつか京都に行った折にはお参りしてみたい。

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