通りの向こう側には、細い路地がいくつもある。電線も。
10年前は、この辺りをせっせと歩いた。昭和を感ずる古い小さな家ばかりだった。
ここ数年で、ほとんどが建て替えられた。小さいので、三階建ても多い。
色もきれいなブルーや淡いベージュに塗られて、思うのは、土建屋だけは景気がいいなと。
消費税が上がり、缶コーヒーなど、いろいろな物が小型化している。かわりに法人税が安くなり、大企業は内部留保でダブついたそう。だから、建て替え費用も簡単に借りられたことだろうと、皮肉に考えてみる。
新しい家は歴史がなくて、つまんないね。
モノトーンにしたら、日除けの汚れが目立つ。お好み焼き食べたいな。冷凍のはときどき買うけれど。ほんまもんがいい。ポリバケツに掃除道具か植木鉢の代わり?
ここは、変わらない。毎年、蔦にからまれている。冬はさすがに網の目状態になる。総天然色がいい。
ここは工場の跡地みたい。ずっと奥行があって、二階もずっと広そうだ。二階のここだけ出っ張ってる。窓をつけ、換気をよくして、なるほど、工員さんたちの休憩所? それとも自然の摂理にしたがうところ?
今は、どこも使われていない。でも、一階の一部に無人ではない気配がする。