百日紅につられて

　薬局へ薬を取りに外へ出た。
　ふと向こうを見ると、ピンクの群れが……百日紅だ。
　思わず、そちらへ足が向いた。
　ぽつりぽつりと歩くうちに、名前の知らない花がフェンスに。
　ギャラリーで見たような気がする。



　あった、あった、百日紅は満開だった。ここまで来たのは３年ぶりくらい。



　白い百日紅も。

　ここまで来たら、川べりまで行きたい。
　そこでも白い小さな花が一面に。向こう側まで行って撮ったほうがいいこと分かっているけれど。

　川へ、水辺へ。もう少し降りればいいけれど、少しだけ川の水面が。

　
　帰り道にも、朝顔かな。もう昼すぎの時間だけれど。


　猫じゃらしだって、あるじゃない。

　公園の入り口で、小父さんたちが坐り込んで休憩をしていた。工事中なのだ。
　あらぁ、私のお気に入りの木陰とベンチがなくなって、掘り返されている。


　少し足を延ばし過ぎた。帰り道のつらいこと。
　すぐ欲張ってしまい、あとでひぃひぃ言うのだ。
　ああ、痛たた……まだ痛い。

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