オータムリーフの部屋

残された人生で一番若い今日を生きる。

珍妃の井戸

2011-07-03 | 読書


「蒼穹の昴」の続編なので期待して読んだが、つまらなかった。期待が大きすぎたからかもしれないが・・・・・
小説の技法としては芥川龍之介の「藪の中」と同じミステリー仕立て。
歴史ものにミステリー仕立てなの???しかもどの証言者も嘘ばかり言っている感じで、まともな証言は一つとしてない。やはり歴史の通説、西太后が命じて殺したと言う説がしっくり来る。
歴史的に見て珍妃が殺害されたのがそれほど重大事件とも思えないし、個人的にも誰に殺されようが、興味はない。

これってコメディなのかもしれない。
イギリス・ドイツ・ロシア・日本の列強のお偉方4人が喧嘩しながら仲良く聞き取りに行く様子が馬鹿馬鹿しく描かれ、中国人が人を食った証言をして、お偉方たちを煙に巻くしたたかさを描こうとしているのかもしれない。最後の証言は当のお偉方が殺したなんて言われるんだから、笑ってしまう。

皇帝と側室の夜の風習も笑ってしまう。その夜お呼びがかかったら、素っ裸で袋に入れられて、皇帝の部屋に運び込まれる。側室達がお互い嫉妬しないようにという配慮らしい。皇帝を暗殺しないようにという配慮なら理解できるが・・・・嫉妬防止とはね?ありえない話だ。

この続編もあるらしいが、蒼穹の昴で打ち止めにしたい。

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