「 クリスマス・ストーリーズ 」
6人の人気作家が、クリスマスをテーマに綴るアンソロジー。目が回るようなキラキラした装丁にちょっとびっくり。
「 セブンティーン 」奥田英朗
娘が友達と示し合わせて、クリスマスに男の子とお泊りを計画しているのを知った母は、、、。
『 17歳か? このお母さんは進歩的? 私は、考え方が古いのかな。 お友達のお母さんから電話がかかってきた時点で、後で嘘がばれて問題にならないように娘に問いただすだろうな。そんなに慌てて経験しなくても。』
「 クラスメイト 」角田光代
結婚して5年目に夫が浮気をして離婚することになった夫婦。離婚条件は妻に宛て最初で最後のラブレターを書くこと。『 新しい人生を歩んで欲しい。』
「 私が私であるための 」大崎善生
24歳の川上涼子は、29歳の平井と3年前から付き合っていた。彼には2人の女の子がいた。いわゆる不倫。
やがて関係が壊れ、初めての恋人と初めての別れ。何の当てもなく、上野から夜行寝台に乗り込んだ。そこで知り合った男性は、余命幾ばくも無い男性医師。
『 彼の「 生きたくても生きられない人が大勢いる。覚えておくんだよ。」の言葉が心に響く。死ぬことはない、平井を忘れ、新しい人生を歩んで欲しい。あら、感想が「 クラスメート 」と一緒だわ。
不倫されても不倫しても、どちらも辛い結果になるんだな 』
ここまでは、よく知っている作家さん達。後の3人は初めての作家さん達です。
「 雪の夜に帰る 」島本理生
遠距離恋愛というより中距離恋愛の2人。付き合って1年半で、お互いに仕事や付き合いが忙しくて思う様に会えない。
『 この話はハッピーエンドかな。2人の仲はクリスマスを機に一歩近づいた感が。 』
「 ふたりのルール 」盛田隆二
花織は大学を出て働いた会社の上司と不倫関係になって久しい。プロポーズしてくれる同僚もいるが踏ん切りがつかないまま独身を通してもう30歳。
上司の白石は、年齢がひと回り上で二人の娘がいる。花織の将来を考えて、後悔させたくないと別れようとするが、花織はこのままずっと付き合いたいと。
『 好きになった人がたまたま結婚していた。と彼女は言うが、気持ちはわかるが、どうしても妻側に立ってしまう。いずれは妻に分かること 』
「 ハッピー・クリスマス、ヨーコ 」蓮見圭一
喧嘩して出て行った奥さんのことを、子供の同級生の少年に1人語りで慣れそめから子供のことまで話す男の人。
次第に出会った頃のことや子供が出来たときのことを思い出し、いる場所が分かり迎えに行くことに。
『 夫婦は変わる。男も女も悪い。夫婦喧嘩をすると、彼女は食器とか花瓶を投げつける。酒飲みで、弁当を6階の窓から投げ捨てる。
挙句に、出ていけと言われ、飲酒運転で家出してしまった。現在の奥さんと、昔の奥さんのギャップが激しすぎてわからなかった。彼と息子は迎えに行くが、彼女も同じ気持ちでいてくれるといいけれど。』
~~~~~~~
クリスマス・ストーリーなので、恋愛物かと読んでみたら、少し違いました。
不倫は、小説の中や歌の中では好きですが、実際は、たくさんの人を傷つけ、修羅場になるので、身近では余り起こってほしくないものです。
人妻や妻子ある人を好きになるのは、世の常ですが、私は小説や歌の歌詞の中で楽しみたいです。
今、74歳の秋元順子さんが歌っている「 なぎさ橋から 」を練習しています。大人の不倫の歌です。
昔好きだった人と久しぶりに会って、ひと時、お酒を飲んで「 元気でいてね 」と手を振って別れます。いい歌です。気持ちがわかります。
ぽちっと、ひと押しお願いします。
にほんブログ村
ありがとうございます
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます