「 怒り 」 上・下 吉田 修一
図書館のお薦めの棚にあった本です。 吉田修一作品は、「 悪人 」を読んで、映画も観たので2作目です。
ポップに今秋映画公開と書いてあり、主演が渡辺謙さん、宮崎あおいさん、松山ケンイチさん、妻夫木聡さん、綾野剛さん他。
借りて帰って、改めてキャスト調べると、豪華なキャストが勢ぞろい。 「 悪人 」の時は妻夫木さん主演でした。
いつもは自分で主人公をイメージしながら読んで、後で映画のキャストを調べますが、今回は、キャストを書き出してそれをイメージしながら読みました。
東京編・千葉編・沖縄編の3つが同時進行で進み、刑事の2人が事件を追います。
~~~~~~~
1年前に八王子で尾木夫妻惨殺事件が発生。犯人は夫婦を惨殺後、家で数時間過ごし部屋を物色、食事をとり、血文字で「 怒 」と書き残して逃亡。
目撃証言その他から犯人は山神一也と判明するが彼は整形していまだ逃亡中。
東京編
藤田優馬(妻夫木)は広告代理店に勤めるゲイ。 サウナで知り合った大西直人(綾野剛)と一緒に暮らしている。
或る日、いつも通り出かけたまま直人が帰らず、探し回るがそのまま行方が分からなくなる。
千葉編
槙洋平(渡辺)と娘の愛子(宮崎あおい)
愛子は家出して男にだまされソープランドで働いているところを、NPOの保護センターで保護され洋平に連れ戻された。
町にふらりと現れた田代(松山)は洋平の勤める漁協で働くようになり、愛子の過去も知ったうえで親しくなった田代と愛子はアパートで一緒に暮らし始める。
沖縄編
母親の事情で沖縄に引っ越した小宮山泉(広瀬すず)は同級生の辰哉と時々無人島に出かける。
そこで、廃墟で不定期に訪れては暮らしているバックパッカーの田中信吾(森山未來)と出会う。
田中は、辰哉の両親が営む民宿でアルバイトすることになる。
或る日、本島に遊びに行った辰哉と泉は辛い事件に遭遇する。
進展がない八王子の事件をテレビで取り上げ、行方の知れない山神の整形後の写真や、3つのほくろ、左利きのことなどが放送された。
それを観た、優馬は直人を疑い、洋平と愛子は田代を疑い、泉は田中を疑い出す。
刑事・南条(ピエール瀧)と北見(三浦貴大)は、寄せられた情報をもとに1件ずつ捜査を開始。
有力な手がかりを得て、沖縄に向かう。
~~~~~~~
上刊は話がそれぞれ3ヶ所で進むので、どこで繋がるのかと読んでいましたが、下刊で一気に直人、田代、田中が山神では?となり2日で読めました。
直人はなんだか可愛くて、何処に行ったのかと心配で、優馬が知らないと行ったときには腹立たしく、直人の生い立ちを聞いたときには可哀相でなりませんでした。
田代は、松山さんが好きで「GANTZ」「デスノート」「ノルウェイの森」の映画、「大河」も観ていたので、残忍な犯人であって欲しくありませんでした。
読み終わって感じたのは、人を信じる難しさ。 私は、過去や素性が知れない人を信じることができるかどうか?
一緒に暮らしていればある程度、性格や気性が分かるでしょうが、疑えば心配になり優馬や愛子を責められません。
反対に辰哉のように信じていたのに裏切られたときにはショックが大きいです。
全体的に面白かったですが、疑問が残ります。
なぜ、尾木夫婦を殺さなければならなかったのか? 怒の意味は?
単なる異常者だったのでしょうか?
事件と直接関係はありませんが、北見の恋人美佳はなぜ去ったのか?
モヤモヤ感が残ります。 映画を観ればわかるのでしょうか。
作者はインタビューで市橋達也の事件をヒントに書いたと答えていました。
どんな映画に仕上がっているのか上映が楽しみです。
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図書館のお薦めの棚にあった本です。 吉田修一作品は、「 悪人 」を読んで、映画も観たので2作目です。
ポップに今秋映画公開と書いてあり、主演が渡辺謙さん、宮崎あおいさん、松山ケンイチさん、妻夫木聡さん、綾野剛さん他。
借りて帰って、改めてキャスト調べると、豪華なキャストが勢ぞろい。 「 悪人 」の時は妻夫木さん主演でした。
いつもは自分で主人公をイメージしながら読んで、後で映画のキャストを調べますが、今回は、キャストを書き出してそれをイメージしながら読みました。
東京編・千葉編・沖縄編の3つが同時進行で進み、刑事の2人が事件を追います。
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1年前に八王子で尾木夫妻惨殺事件が発生。犯人は夫婦を惨殺後、家で数時間過ごし部屋を物色、食事をとり、血文字で「 怒 」と書き残して逃亡。
目撃証言その他から犯人は山神一也と判明するが彼は整形していまだ逃亡中。
東京編
藤田優馬(妻夫木)は広告代理店に勤めるゲイ。 サウナで知り合った大西直人(綾野剛)と一緒に暮らしている。
或る日、いつも通り出かけたまま直人が帰らず、探し回るがそのまま行方が分からなくなる。
千葉編
槙洋平(渡辺)と娘の愛子(宮崎あおい)
愛子は家出して男にだまされソープランドで働いているところを、NPOの保護センターで保護され洋平に連れ戻された。
町にふらりと現れた田代(松山)は洋平の勤める漁協で働くようになり、愛子の過去も知ったうえで親しくなった田代と愛子はアパートで一緒に暮らし始める。
沖縄編
母親の事情で沖縄に引っ越した小宮山泉(広瀬すず)は同級生の辰哉と時々無人島に出かける。
そこで、廃墟で不定期に訪れては暮らしているバックパッカーの田中信吾(森山未來)と出会う。
田中は、辰哉の両親が営む民宿でアルバイトすることになる。
或る日、本島に遊びに行った辰哉と泉は辛い事件に遭遇する。
進展がない八王子の事件をテレビで取り上げ、行方の知れない山神の整形後の写真や、3つのほくろ、左利きのことなどが放送された。
それを観た、優馬は直人を疑い、洋平と愛子は田代を疑い、泉は田中を疑い出す。
刑事・南条(ピエール瀧)と北見(三浦貴大)は、寄せられた情報をもとに1件ずつ捜査を開始。
有力な手がかりを得て、沖縄に向かう。
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上刊は話がそれぞれ3ヶ所で進むので、どこで繋がるのかと読んでいましたが、下刊で一気に直人、田代、田中が山神では?となり2日で読めました。
直人はなんだか可愛くて、何処に行ったのかと心配で、優馬が知らないと行ったときには腹立たしく、直人の生い立ちを聞いたときには可哀相でなりませんでした。
田代は、松山さんが好きで「GANTZ」「デスノート」「ノルウェイの森」の映画、「大河」も観ていたので、残忍な犯人であって欲しくありませんでした。
読み終わって感じたのは、人を信じる難しさ。 私は、過去や素性が知れない人を信じることができるかどうか?
一緒に暮らしていればある程度、性格や気性が分かるでしょうが、疑えば心配になり優馬や愛子を責められません。
反対に辰哉のように信じていたのに裏切られたときにはショックが大きいです。
全体的に面白かったですが、疑問が残ります。
なぜ、尾木夫婦を殺さなければならなかったのか? 怒の意味は?
単なる異常者だったのでしょうか?
事件と直接関係はありませんが、北見の恋人美佳はなぜ去ったのか?
モヤモヤ感が残ります。 映画を観ればわかるのでしょうか。
作者はインタビューで市橋達也の事件をヒントに書いたと答えていました。
どんな映画に仕上がっているのか上映が楽しみです。
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