ちょっとひと言

日頃の自らの経験を通じ感じていることや身近な出来事を綴っていきます。

となりの芝生

2008年02月26日 | Weblog
 私が若い頃は、「“川むこう”の親戚の家に行ってくる」と言って、自転車で田中橋(当時木橋)を渡って南へいったものだが、最近は全く逆転してしまった。筑波地区の人が、「昨日は“川むこう”に行った」と言っていたので、当初矢場川の向こうの群馬県に行ったのかなと思ったがそうではない。今私が住んでいる通2丁目あたりを指していたのである。産業構造が変わって、トリコット団地が消え、新たな商業施設が生まれ、住宅団地が増え、人口の移動が顕著になり、様相が一変してしまったのである。
 地形的に見て、足利市は東南に開けている。人は巽(たつみ)の方向を好み、自然に足が向くという習性がある。ある夕刻アピタの前を通過したら、車が満杯だった。その足で、ハーヴェストプレース(サンヨー跡地)に行ってみた。結構駐車場がいっぱいだったので安心した。
 今日、山辺中学校の生徒1年生3人が市庁舎見学に来た。質問を受けたのだが、「人口減のこと・何故市長になったか・仕事の上で挫折したこと」など、純粋に厳しいことを聞いてきた。また、「太田市・佐野市が優れている」とも言っていた。私は、「それぞれ市には良いところ・悪いところ、見方によって様々であるから、自分たちの市が他の都市に優れているところを探してみなさい。そして、それを伸ばす努力をしたほうが良い。隣の芝生は青く見えるものだ。」と話した。中学生のうちから、住んでいる“ふるさと”に関心を持つのは素晴らしいことだ。最後に写真を一緒に撮って、嬉しそうに帰っていった。

水田経営所得安定対策

2008年02月22日 | Weblog
 足利市農業確立対策連絡協議会臨時総会があった。私が会長なので進行役も務めた。それにしても協議の内容が難しい。途中暫時休憩のとき、役員の中に懇意な顔も沢山見えた。「判るかい。みんなそれぞれ代表なんだから、帰ってから説明しないといけない立場だよ」と普通のことばで思わず言ってしまった。「判らねぇ。難しい。」と答えが返って来た。
 農業はいわゆる補助事業が多い。また、そうしなければやっていけない。悪評を買い、昨年の参院選では与党敗因となったと言われる。「品目横断的経営安定対策」が僅か1年で20年度から「水田経営所得安定対策」と名称の変更により、若干の見直しもあるようだ。どうも意味が不明である。国際競争に勝てる規模の大きな営農対策と国では言っている。また、米の生産調整はその地域ごとに生産数量目標を決めていく。5年ほど前までは米を作らない面積(減反)としていたが、今までは米を作付けする生産数量目標と作付面積目標を通知している。しかし、結果的な説明は面積になるのだから不思議なこと。これでは、国の基本的な考え方が見えて来ない。昔の「減反」という表現で言うと、作付けの面積は51.8%になる。しかし現在は、水稲目標作付率(米を作ってよい面積-これまた判らない表現)という。つまり、農地の約半分しか米が作れないことになる。これで農家はやっていけるのだろうか。いきおい、施設園芸に走らざるを得ない。国の米政策について、猫の目行政という人もいる。これでは農業者は何をしていいのかますます判らなくなる。いつも言うように足利市の一農家当たりの水田経営面積は平均0.7ha(7反歩)という狭い農地である。厳しさを通り越してしまいそうである。
 私は昔から農業には強い関心をもっている。何とかせねばと思いながらも国政の問題である。もどかしさが募るばかりだ。

両毛地区広域医療

2008年02月21日 | Weblog
 18日両毛地区市長会議が市内であった。6市長全員が集まり盛会だった。一連の議事、事業計画、予算案(20年度)は問題なく終り、懇談に入った。話題は地域医療のことに集中した。
 太田市も館林市も産科の医師がいなくなってしまった。桐生厚生病院、足利赤十字病院に依存せざるを得ない。そして、この度移転新築する足利赤十字病院には大いに期待しているということだった。両毛地区広域で医療に係る懇談会を立ち上げたい。場合によっては、足利日赤には何がしの支援してもよいにまで話が拡がった。実現すれば本当によい事だと思う。これぞ正に広域行政である。病には県境がない。
 6市とも公的医療機関はあるが、それぞれ悩みをかかえている。
 みどり市の石原市長は常に私をオヤジさんと呼んでくれているので大変親しみをもっている。先日も私の腰を心配してブログに書いてくれた。今回の話題に賛同してエールを送ってくれたのは嬉しかった。
 それにしても、地方交付税の不交付団体、勿論トップは超大都市の東京都であるが、医療無料化の年齢をやたらにあげてくるのは困ったことである。交付税への依存度の高い市町ではとても出来ない。少し前の新聞に東京都が18才まで上げると掲載されていた。他の市町村では全く出来ないことであろう。医療は、現行の保険制度のもと全ての国民が公平に受けられないといけないかと思う。格差が再び広がってしまう。

借景

2008年02月15日 | Weblog
 中橋の上流の左岸で堤防の工事をしている。そこには階段護岸がある。水色のコンクリートの階段である。花火を観覧するのに都合がよいのでつくったらしい。私は日頃、あまり良い印象を持っていなかった。堤防の斜面は自然の緑の芝が一番似合う。渡良瀬川河川事務所(国土交通省)に申し入れたらOKとなり、この度芝生を植えることになった。
川には河川断面図というのがある。つまり川を断面に切ったとき、その面積に川の長さを掛ければ容積が出てくることになり、そこに水が流れる。大量の水が流れて、その容量が容積を超えれば、溢れて洪水になるわけである。だから河川敷内の土をある地点から階段護岸に持って来るのなら容量は変わらない事になる。渡良瀬川河川事務所がうまいことを考えてくれて工事が始まった。継続して中橋の下流もやることになっているが、更に上流の渡良瀬橋下に水位観測所があるがそのところまで広範囲に工事を進める予定のようである。東武駅で降りた外来のお客さんは中橋から眺める風景を一様に褒めてくれる。これで渡良瀬川の堤防敷に自然の緑が甦れば、更に借景がよくなるだろう。
 また、中橋のグリーンの塗装が褪せていて見苦しい。橋の架けかえは既定の事実であるが、今の予算の状況、或いは地域とのコンセンサスはとれてないから、何年後に工事が出来るか不明である。中橋は足利市の玄関である。20年、21年の事業で県が塗り替えてくれることになった。更に美しい雰囲気になる。期待していただきたい。

うまい!!足利産イチゴ

2008年02月14日 | Weblog
 イチゴの試食会があった。東京の超一流の果物店からも買ってきた。種類はいろいろある。12個入れの箱詰めで1個437円のものから、足利産「とちおとめ」で1個37円のものまである。それぞれ食べ較べて見ると甲乙つけ難いのであるが、どうしても足利産「とちおとめ」が一番うまい。いちばん安いものが最もうまい。
 糖度を測定してみたら、足利産「とちおとめ」の糖度が12.7で最高であった。値段が10倍以上高いものは、糖度が低くてうまいとは言えない。これが日本のブランド商品のイチゴであると説明されて何かやりきれないものを感じた。食品類はバッグや装飾品のブランドとは異なるものであろう。所詮食べ物であるし、咽喉を過ぎてしまえば形は残らない。みせびらかせて食べるものでもあるまい。
 生産者の立場になって考えると、農作物の値段はこれ程の差があってはならないとつくづく感じさせられた。うまいものをつくるのには相当な努力と手間が隠されているに違いない。
 1月末も山形でイチゴなど足利美人のセールスを行ってきたが、これを機会に足利産イチゴのPR促進にさらに努力していきたい。

統計数字の氾濫

2008年02月12日 | Weblog
 先日、知事が栃木県が全国的な統計調査による知名度が47位(最下位)ということを、そして市内でもある著名人が同じようなことを言っていた。今、この話題が気になっている。
 ある大手新聞社の調査なのだが、私は納得出来ない。調査の内容は不明だが、関東地方には約4,000万人の人が住んでいる。少なくとも同じ地方に住んでいるのだから、ほとんどの人達が栃木県の存在は判るであろう。勿論0歳児からの人口ではあるから、その80%位、約3,200万人の人達は栃木の存在は判っていると思う。これは、1億2,000万人の全人口の約25%にあたる。統計学という領域については、私は熟知していない。しかし、感覚的におかしいと思いたくなる。
 よく例に出すが、鳥取県と島根県が何れが東かと問いかけたとき、中国、関西地方の人達は知っているだろうが、関東の人は答えるのに一呼吸おくに違いない。これと同じ事が栃木県、群馬県にもあると思う。しかし、関東地方は人口が多い。つまり知っている人数は多いはずである。
 近年の選挙では、出口調査でまだ開票が0%のうちに当確が出る。先日の大阪府知事選挙がそうだった。票の数も判らないのに「バンザイ」をするのもおかしいものである。迅速、的確な情報の伝達は大切であるが、そのことにより、人々が大きな動揺を受けることも認識せねばならない。
 いずれにしても、最近何かと統計の数字が氾濫している。数字におどらされず、内容をよく確認して冷静に判断していく必要があると思っている。

道路特定財源暫定税率の維持を

2008年02月06日 | Weblog
 今国会は、ガソリン国会と言われている。つまり、道路特定財源の暫定期間が3月末で切れる。上乗せされているガソリン税等が取れなくなるのである。この総額がなんと、2兆6千億円になる。因みに栃木県は最大350億円の収入減。足利市は9億円の減収を強いられる。全国47都道府県の知事が反対しているのはむべなるかなである。
 先日、委員会に反対党の若手議員がプラカードを持って乱入してきたのが映された。『利権・国民生活』と書いてあった。私は非常な不快感を持って見ていた。なぜ道路をつくることを、直ぐ利権に繋げるのだろう。地方自治体で利権漁りなどはすでにないといえる。
 これまでは、特定財源の維持か一般財源化で議論していたはずである。それが、原油高の問題と道路特定財源暫定税率が交錯してしまい国民も困惑している。原油高は別な角度で対応すべきであり、整理して議論しなければならない。
 全国の県市町村は、来年度の道路にかかる予算を特定財源が入ることを想定して組んでいる。これがなくなるのだから大変なことになる。どこに代わりの財源を求めるのだろう。
 根拠のない反対。代替案のない反対のための反対。これでは、まさに国民生活に不安を与えるのはどちらかと考えざるを得ない。足利市でもこれが否決されたら、北郷の北関東自動車道インター周辺の道路事業、医療福祉拠点整備事業(日赤移転-道路関係)、見直しをしながら継続している各地区の土地区画整理事業など大幅な縮小が余儀なくされる。今、地域の要望は大半が道路整備である。
 明日の7日には、道路特定財源の暫定税率維持を求める緊急総決起大会を宇都宮で開催する。私は、道路整備促進期成同盟会栃木県協議会の会長になっているので、この大会の主催者の一人にもなっている。頑張らねばならない。腰が痛いなどとはいってられない。

山形市場で「足利美人」をセールス

2008年02月05日 | Weblog
 暫くブログをご無沙汰して申し訳ない。以前に書いたように腰椎の圧迫骨折の痛みがままならぬ。骨が折れたとき、キチンと接合すれば早いうちに骨芽細胞なるものができて化骨が始まり、若いほどそのスピードが勝る。残念ながら、私は若くはない。そのため、遅々として化骨が進まないのだろう。痛いけど我慢して、腰にブロック注射をしてもらい、先月29日と30日の2日間山形の市場に行った。
 足利産のいちご「とちおとめ」のセールスである。市場には足利産のいちごが山と積まれていた。とても嬉しかった。定時定量かなりの量が捌けている。市場の社長に心からお願いして30日に戻ってきた。
 「足利美人」という品目をご存知だろうか。足利のように耕地面積の少ない農業者は、反(たん)当たりの収穫をあげるために、所謂(いわゆる)施設による作目を作らない訳にはいかない。トマト、いちご、大根、にんじん、きゅうりの5品目を「足利美人」と称して売り出している。みんなものすごく努力している。これには市としても応えなくてはならない。3月にはトマト、きゅうりのセールスに宇都宮公設市場、4月には大根、にんじんのセールスに長岡中央青果(株)(新潟県)に行く予定である。やはり市長という立場で訪れるとかなりの効果もあるし、生産者にも活気がつく。
 足利市の農業は首都圏の生産地となる。今後の課題として、首都での販売を更に拡げないといけないと考えている。
 日本では国が言うように、アメリカ、カナダやオーストラリアのような農業の大型化をすることはできない。国の考えている国際競争力に勝てる日本の農業とは何か。私も今ひとつ不明である。昔オーストラリアの視察を体験し、180ha(町歩)の広い土地に300頭の牛を放牧している畜産業者を見てきた。日本の畜産業とはとても比較にならない。
 石油の高騰により飼料が高くなって大変困っている。廃業に追い込まれた群馬県の酪農家のことをテレビで放映していた。身につまされる思いでテレビを見ていた。