勝手にお喋りーSanctuaryー

マニアックな趣味のお喋りを勝手につらつらと語っていますー聖域と言うより、隠れ家ー

暗い夜には餃子を

2011-03-24 | 非日常のお喋り
買い物に行って、牛乳とトイレットペイパーを買ってきた。
当然水は消えてるし、卵もまた買えなかった。
いつものお肉屋さんもお休みだ。

夕飯どうしよう。
そうだ!餃子にしよう!

夜間停電なのをすっかり忘れていた。


買って来たものをあちこちにしまっている時、近隣に住む叔母から電話があった。
母は5人兄弟姉妹だったが、すでに3人を亡くしている。
叔母とはとても仲良しで、いつも電話で30分くらい話をしている。

私は片づけものをしながら、母の声を聞いていた。
何か雲行きが怪しい。
どうやら、むこうは停電を免れている地域らしい。

母は計画停電についていろいろ説明してる。
だが突然
「もういい!」
と言って電話を切ってしまった。


差別停電は仲の良かった高齢の姉妹の関係まで壊してしまうのか。。。


母は無言で私を手伝い始めた。
なにしろ停電の時間が迫っている。
野菜を切って、ミキサーにかけて、タネを作る。
皮にタネを入れて包む。
慣れた共同作業だ。

50個の餃子が出来上がった時、停電がやってきた。

「どうする?」
「焼いちゃうか」

と言うことで、3個の懐中電灯を使って餃子を焼き始める。
換気扇が回せないので、涙が出るほど煙が充満した。
途中で我慢出来ずに、リビングのガラス戸を開けた。

薄明りでワインを飲みながら餃子を食べる。
なんとも言えない光景だ。


停電は食べ終わってぼんやりしてる時、ちょうど8時27分に終了した。
待ってりゃよかったーー::


そして母が叔母の話をする。
経験しなければこの不自由は理解できないというような…。

以前天皇陛下が東京脱出したら危ないよねって私が言ったことがある。
その時は母は、陛下はそんなことをする方じゃないと答えた。
周りが勧めても断るだろうと。
別に「天皇陛下万歳」な人ではないのに。

陛下は私たちと同じG1の時間帯に自主停電されているという。
母の信じた通りの方だった。


停電を免れた地区と東京21区の人たち、一度陛下を見習ってみたらどうだろうか。
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