👆は、Σ⁺ baryon のヒッグスエリアによる質量解析。
特徴としては、陽子とquark構成が重複している事で、本来のquarkモデルに於いては、重複する必要がない要素が、二つ足し合った構成になっている事がある。
これは、quarkモデルに因る質量算出の不足分を補う新たなモデルの有り方を示唆している。本来のquarkモデルに於いては、陽子は、u、u、d、による三つのクォークで構成された複合粒子の立場をとっており、陽子は、quarkの合計質量である10MeV程の質量になる筈であるが、u、u、d、の相互間に働く力が不足分を補っている事になる。
この事は、格子QCDの計算結果にも反映されており、スパーコンピュータを駆使した計算を重ねても、陽子や、パイオン等の基本的ハドロンの質量算出はできていない。実際、格子QCDで算出されているのは、大きなエネルギーを蓄えた重たいハドロンであり、軽いハドロンの算出はできないのだ。
格子QCDは、quark と gluon の parton model に於いて有効であり、重いハドロンは、励起状態に於いてレッジェ軌道がスピン加算によって説明される代わりに、parton modelを採用する必要性が示唆される。即ち、重いハドロンは、ヒッグスエリアがパートンのように振る舞う事で、格子QCDが有効であるのに対して、軽いハドロンの場合には、内在粒子が主役である為に、格子QCDの有効性が制限されている事を意味している。
標準モデルに於いて、Σ⁺ baryon は、up、up、strange、による三つのクォークで構成された複合粒子になっている。 👆式には、strange quark に相当する内在粒子が見当たらない。メソンの場合であれば、up、(1/2)e、の複合粒子が、strange quark に相当していた事を思い出せば、👆のeを分解して、(1/2)e、(1/2)e、の複合粒子を想定すればよい。即ち、ヒッグスエリアによる解釈であれば、Σ⁺ baryon は、strange quarkが (複合粒子(1/2)e、(1/2)e)、である、ストレンジバリオンと言う事になる。