ゆっくりと世界が沈む水辺で

きしの字間漫遊記。読んでも読んでも、まだ読みたい。

似鳥 鶏【午後からはワニ日和】

2013-11-02 | 文藝春秋

さくっと楽しめる1冊です。

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 午後からはワニ日和

 著者:似鳥 鶏
 発行:文藝春秋
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舞台は動物園。
キリン担当の飼育員・桃さん(♂)は今日一日代理で、爬虫類館を担当することになっていました。
いつもどおり、動物園の一日が終わるかと思えていたのに、なんと、ワニが盗まれてしまいます。
そこには怪盗ソロモンからの犯行声明の張り紙が。
いったいその目的は?
そして、追い打ちをかけるように、次々と事件が発生。
桃さん、獣医の鴇先生、変態・服部君、アイドル飼育員・七森ちゃんほか、動物園の面々はどう事件に立ち向かうのか。

というわけで、動物園の舞台裏のあれこれも交えながら進んでいくお話は、サクサク読み進めることができます。
おっとりとした桃さんは癖もなく、なじみやすい主人公ですが、その他の人達はエンタメっぽく曲者ぶりを発揮。
鴇先生は切れ者ぶりと思わぬキレっぷりをみせ、服部くんはどうして君がこの職業を選んだのかわからない雰囲気を漂わせ、七森ちゃんもまた良く分からない折り紙を作り続け、律義な桃さんはそれをまた律義にフォローする(あるいは翻弄される)好青年ぶりをさりげなくみせていきます。
このあたりは期待も予想も裏切らず、表紙から想像するとおりといったところでしょうか。
全体の雰囲気もさらっと軽いので緊迫感はさほど感じませんが、動物と人の関わり、動物園の意味を問うことなども含め、実は結構シリアスはお話でした。
犯人はわかりましたが、それは「推理」ではなく、本読みの勘が当たっただけなので、ミステリとしてどうかは判断がつきません。
ついつい、舞台が動物園であることならではの動物たちの描写に気を取られ、これがもっと多いともっと楽しいのに思っているうちに、動物もののノンフィクションなどを読みたくなってしまいます。(これ自体は、競馬シリーズからの流れで読んだ本でしたけれど。)
…いや、ここは『動物のお医者さん』を読みなおすべき?

どうやら好評らしく、シリーズ次巻がすでにあります。

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 ダチョウは軽車両に該当します

 著者:似鳥 鶏
 発行:文藝春秋
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ダチョウは軽車両に該当…。
へぇ。そうなのか。動物は器物扱いですしねぇ。
時速60kmは出るらしいですよね、走ると。
そういえば、お肉はわりあいあっさりとして美味しかったです。





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