季節を感じながら歩く soraの季節散歩

花や空や木や太陽 季節を感じ 気ままに歩くお散歩日記

2009.6.7 紫陽花シーズン到来

2009-06-14 | 鎌倉
街には紫陽花がそこかしこに…
鎌倉もすっかり紫陽花で有名になり
さぞ混んでいるんだろうな~とは思っておりましたが
想像以上に人でいっぱいでした。

人・人・人でごった返す鎌倉駅東口を降り
小町通りを突き進む。
まだ10時過ぎだというのに賑わっていました。
さっそくお土産を購入されている方
ソフトクリームや団子をほおばる方。

八幡宮に出る手前を左に曲がると「いわや小路」。
さっきまでの喧騒はなんだったのか
急に人の数が減りました。
風情のある路を突き進むと踏み切りに出ます。
その先が寿福寺になるのですがまた後で…。
まずは「浄光明寺」に向かいます。





歴史も深く花の寺でもあるのに
なぜかこのお寺に足を延ばす人は少なく
最近のガイドブックには載っていないこともあります。
残念…。

本堂より先は8月以外の木・土・日・祝のみの公開になるのですが
ぜひ一度は行ってみることをおすすめします。
重要文化財に指定されている「阿弥陀三尊像」を間近に見ることができます。
私も仏像にはそんなに興味はないのですが
なんでも鎌倉彫刻を代表する仏像なんですって。
もちろん写真はNGなのですが
お顔立ちやら手の仕草やら衣の細部まで細やかに見ることができるので
一見の価値はあると思います。

本堂の奥には
いかにも滑りやすそうな石の階段があり裏山に入っていけます。
ここにも絶対に行って欲しい。
というか行かないと損です。
もちろん(そのときは)誰も足を踏み入れておらず
貸切状態。
申し遅れましたが今回も旅のお供は旦那さまです。

ちょっと登っただけで視界がグッと開け
振り向くと由比ガ浜がポッカリと見えます。
おお~なんていい眺めだ。
お天気も良かったのでうっすらと大島が見えましたよ。

そして奥のやぐらの中には「網引地蔵」がおられます。
由比ガ浜の漁師が網にかかったのを引き上げたとされています。

そしてさらに上に続く階段を登ると
「冷泉為相の墓」とされる宝篋印塔があります。
鬱蒼とした木立ちの中なのでちょっと不気味ではありますが
これまた振り向くと木立ちの間から由比ガ浜がポッカリと見えて
それはそれは素晴らしい景色です。
この景色こそ鎌倉ならでは!







貸切の浄光明寺を後に「泉の井」を見に行きます。
鎌倉十井のひとつです。
秋には萩の花がたくさん咲くそうなのですが…
6月だというのに早くも咲き始めていました…。
早すぎるぞ。



そして今ではすっかり有名になってしまった花の寺「海蔵寺」へ。
浄光明寺とは打って変わって
続々と人の数が増え、中には車で来る人も。
一歩お寺に足を踏み入れれば
笑っちゃうくらい人であふれかえっていました。
もちろん皆さんカメラを片手にウロウロと…
撮りたい構図はみな同じでかぶりまくり(笑)。

ちょっと前までは穴場的存在だったはずなのに
そしてそこには大きなカメラを抱えたアマチュアカメラマン(プロももちろんいたと思うけど)だけが
静かな境内で自然と向かい合っていたはずなのに
デジカメに移行してからホントにいろいろ変わったな~。
もちろんガイドブックで大きく取り上げられているのもあるのでしょうけどね。

マツバギクと花菖蒲が見頃…シャッターチャンスといった具合でした。





海蔵寺の山門脇にも鎌倉十井のひとつ「底抜の井」があります。
昔、修行中の尼がこの井戸から水を汲んだら桶の底が抜けてしまい
その時に煩悩が解け悟りを開いたと伝わっています。

先ほどの網引地蔵にしろ底抜の井にしろ
この嘘のような言い伝えがずっと守られているところが
鎌倉の魅力のひとつなんだな~と思います。



そしてお次は「英勝寺」へ。
太田道灌の屋敷跡にその子孫お勝の方が創建したお寺で
鎌倉に残る唯一の尼寺です。
お勝の方は徳川家康の側室であげまんだったそうですよ。
その後代々水戸徳川家から住職を迎え幕府の保護を受けてきたそうです。

冬の梅・春の桜そして秋の彼岸花が有名ですが。
なんといってもこのお寺…手入れもそこそこだし
勝手に見てってください的ないわいる放置状態なのです。
そこがまた素晴らしく
気取らないそのままの四季の姿を堪能することができます。

冬の梅…春には実…実がそのまま…
あ~梅干やら梅酒をたくさん作れるだろうに~
これまた放置。

そして奥にある竹林も圧巻。
なんだか逞しささえ感じます。
春にニョッキと出てきた竹の子もすっかり大きくなっていました。
竹ってすごいな。







お次は「寿福寺」へ。
緑に覆われた石畳の参道は鎌倉では珍しい景観なのではないでしょうか?
仏殿は一般公開されていないので
山門から首を延ばして中を覗き込まなければなりませんが
仏殿と庭がちょうどいいバランスで目に飛び込み
建長寺・円覚寺に次ぐ鎌倉五山第三位の格式が伺えます。

源頼朝の父・義朝の屋敷があったところで
頼朝も鎌倉入りをした際にこの地に居を構えようとしましたが
土地が狭かったので大蔵に幕府(将軍の屋敷)を開きました。

裏の墓地には北条政子と三代将軍・源実朝の墓と伝えられるやぐらがあり
人様のお墓の間をふらりふらりと歩いてきました。
最近のお墓からホントに古いお墓まで…
そして政子や実朝のやぐらの他にもたくさんのやぐらがあり
ちょっと不気味な感じでした…。

すぐ上に源氏山公園があり
寿福寺のお墓を抜けて行くこともできますが
結構ハードなので他の道を選びましょう。
なのになぜが行きかう人が多く
悲鳴にも近い騒ぎ声が聞こえました。







はい、そしてようやくお昼ご飯。
先日入手した「散歩の達人」(鎌倉特集)に紹介されていた
「居食家 灯り」を目指します。
この扇ヶ谷周辺には食べるところがないので
あらかじめここに行こうと決めておきました。

散達によると
ご夫婦と息子さんで営む店でランチは約10種類。

そして散達に載っていた「鯵の梅しそフライとなすのはさみ揚げ定食」をいただくことにしました。
なぜってお店の方もやはりそれをおすすめしてくれたからです。
揚げたて熱々の鯵は旨みがぎっしり詰まっていて格別。
ご飯・味噌汁・小鉢・サラダ・漬物がついて1000円…安い!

外観が地味なので通り過ぎてしまいそうになりますが
気取らず手軽にランチを楽しめますのでおすすめです!


【鎌倉駅西口から徒歩5分・鎌倉市御成町13-16・℡0467-61-4575】

さて次は江ノ電に乗って「鎌倉文学館」へと向かいます。
旦那と何度となく出かけている鎌倉。
行ったことがないところに行きたいというリクエストもあり
今回のコースが決まったわけですが
江ノ電のホームが笑えるくらい激混み~。

電車が入ってきても乗り切れずに次を待つ…
もちろん車内は通勤電車並みの満員状態…
由比ガ浜で降りる予定でしたが絶対に降りれないので
降りる人も多いだろう長谷から向かうことにしました。

案の定長谷で半分が降り…しかしホームで待つ人もあふれていたのでプラマイゼロ。
長谷寺の紫陽花や成就院の紫陽花そして鎌倉大仏へと
みなみなさま向かうのでしょうね。

私たちは海側へと降りてすぐに裏道を歩きました。
ほ~。
この喧騒の違い。
人がいるところといないところが極端な鎌倉。
さっきの満員電車はなんだったのか
江ノ電の線路で写真をパチリ。



そしていよいよ文学館。
元加賀藩主前田公爵の別邸として昭和11年に建設された洋風建築。
鎌倉市に寄贈されて鎌倉文学館として著名人の原稿やらゆかりの品が展示されています。
鎌倉には昭和を代表するさまざまな文士が滞在したり居を構えたりしました。

建物も素晴らしいのですが
由比ガ浜を見下ろす庭もとても美しく
中でもバラはとても有名です。
見頃はとっくに過ぎておりチラホラとしか咲いていませんでしたが
それでもいくつか綺麗なバラを写真におさめることができました。







帰りは江ノ電に乗ることを諦めて
歩いて鎌倉駅に向かうことにしました。
由比ガ浜大通りも車の大渋滞…そして地元の祭りもやっていてお神輿渋滞も。

観光地鎌倉
生活する鎌倉
いろいろな表情があり
虜になってしまう人が多いのでしょうね。

旦那は首が真っ赤かに焼けてしまいました。
日焼け対策は忘れずにお出かけくださいね。