ヘーゲル『哲学入門』中級 第一篇 序論 第五節[本来の精神論、もしくは心理学]
§5
Der Geist aber nach seiner Selbsttätigkeit innerhalb seiner selbst und in Beziehung auf sich, unabhängig von der Beziehung auf Anderes, wird in der eigentlichen Geisteslehre oder Psychologie betrachtet.
第五節[本来の精神論、もしくは心理学]
しかし、精神が 自分自身の内部における 自己活動の面から、そして自己との関係の中にあって、他者との関係からは切り離されてあるときの精神は、本来の精神論として、もしくは 心理学 として考察される。
※
精神の作用を考察するにしても、それを他者との関係において、つまり意識の問題として考察する「精神の現象論」と、他者から切り離して、精神の自己内部における自己活動の面から考察する本来の精神論、心理学との違いが説明される。
なお、心理学については、同じヘーゲル『哲学入門』第三教程、上級篇の第三部「精神の学」の中で、身体と結びついた精神として考察されている。
また哲学的百科事典(エンサイクロペディー)C 「心理学、精神」§440 の中では「心理学は、精神の能力、精神の普遍的な行動様式、たとえば、直観、想像、記憶や欲望などを考察する」と説明されている。
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