安呑演る落語

音源などを元に、起こした台本を中心に、覚え書きとして、徒然書きます。

締め込み

2007年09月06日 | 落語
 *どろぼうにも空き巣ねらいというのがございます。人のうちの留守をねらうというやつで・・・・・
泥棒: こんちわ、お留守ですか? えェ、あけっぱなしになってますが・・・・・物騒ですよ。ごめんください・・・・・
あッ、火がおこって、お湯がチンチン沸いてる。遠くへ行ったんじゃァないよ。いまのうちに仕事をしなくちゃァ・・・・・
 *泥棒のやつ、箪笥の引出しから風呂敷をだすと、中の物をそこへ包ンじまって、こいつを背負いだそうとすると、表に足音がします。こいつはいけないと思って、裏から逃げようとすると、裏は行き止まりで、逃げられません。しかたがないから、あわてて台所へ行って、揚げ板をはずして、ぬかみそ桶のとなりへ隠れてしまいました。
泥棒: うーん、こいつァまずかったな。もう一足ってところだったのに・・・・・あの足音からすると、帰ってきやがったのは、ここのうちの亭主だな・・・・・また、どうでもいいけど、ここのうちのぬかみそはいやに臭ェな。
きっとおかみさんが無精でかきまわさねェンだな。どうもしょうがねえや
亭主: なんだい、日の暮れにうちをあけっぱなしでしょうがねえなァ・・・・・おいッ、はばかりか? ・・・・・
そうじゃねえな。まったくしょうがねえ女だ。長屋あるきばかりしてやがって・・・・・
しかし、なんだかおかしいなァ。戸締りもしねェで、いったいどこへ行ったんだな・・・・・不用心じゃァねえか。
なんのためにかかあがいるんだ。うちの留守でもしたり、洗濯もしてくれたり、帰ってきたときに、ぬるい茶の一ぺえももらおうと思うからじゃァねえか。あれッ、火がおこって湯が沸いてやがらァ。遠くへ行ったンじゃァねえな・・・・・あーあ、悪りいかかあを持つと百年の不作というがまったくだ・・・・・おやおや、たいへんにちらかってやがるな・・・・・あれッ、大きな包みがあがり端(ハナ)にほうりだしてあるじゃァねえか。
あずかりものをしゃがったのかな? こんな大きな包みをあずかりゃァがって、開けっ放しにしとくなんてしょうがねえなァ・・・・・ふーん、そうか、おもての伊勢屋の小僧が来やがって、芝居の立ち見をしようと思って、とても背負いきれねェから、少しの間あずかってくれろとあの包みをあずかりやがったんだな・・・・・そうなりゃァ、まして、人さまのものをあずかって、戸締りをしねえてえのは、物騒じゃァねえか・・・・・あれッ、この包みは、おれのうちの風呂敷だ。風呂敷の隅のしるしに見覚えがあらァ・・・・・こりゃァおかしいこともあるもんだな・・・・・いったい何が入ェってるんだろう? ひとつ開けてみようかな・・・・・ふーん、見たようなものばっかりだぜ。なんだい、おれの羽織に似てるな・・・・・なんだい、こりゃァ、おれの着物からかかあの着物、うちの目星いものがみんな包んであるじゃァねえか・・・・・すると、この包みをこさえたのはかかあのやつかな?・・・・・なんだってこんな大きな荷物をこさえたんだろう? 火事があったのかしら?箪笥の引出しがあけっぱなしだ。どういうわけで? ・・・・・あッ、やりゃァがったな。どうもこのあいだから様子がおかしいと思ってたら、うちのかかあのやつ、間男してやがったんだ。どうもこのごろ、いやに白粉つけたり、紅をさしたりして色っぽいと思ってたんだが・・・・・そういやァ、このあいだ、丁場(仕事場)で、松公の野郎がおかしなことを言ってたよ。『おい、気をつけねえよ。おたげえに出商売でうちに居ねえんだから・・・・・』 と言ったが、妙なことを言うなと思って、別段気にもとめなかったが、持つべきものは友達だ。それとなく教えてくれたんだな・・・・・うーん、おれがもう少し遅かったら、男とこの包みを持ってずらかるところだったんだ。ちくしょうめ! いまに帰ってきやがったら、どうするかみてやがれ!

女房: あーあ、いいお湯だった・・・・・あら、お帰ンなさい。早かったわねえ。おまえさんも今の内にお湯へ行ってきたらどう? ・・・・・今ね、となりの男湯をのぞいたらすいてたから・・・・・ねえ、ひとっ風呂入ってきたらいいじゃァない? ・・・・・ねえ、ちょいと、どうなの? ・・・・・こわい顔しているね。どうしたんだよ? あたしの帰りがおそいんで怒ってるのかい? いえね、このところ二、三日お湯へ行きそこなっちまったから、今日もまた入りそこなっちゃァいけないと思って、おまえさんがまだ帰る気づかいはないと思って行ったんだけど、女のお湯はおそくなるもので、お向かいのおかみさんが来ていて、なんにも言わないのにお湯を汲んでくれたから、あたしもお湯を汲んでかえすと、背中を流してくれるのさ。だから、あたしも向こうの背中を流したりして、早くあがれず女のお付き合いでおそくなったが・・・・・おまえさん、たいへんに早かったねえ。いま時分お湯へ行ってわるかったねえ・・・・・それにしても、たいそう早かったが、丁場でどうかしたのかい? それとも喧嘩でもしたのかい? 真っ青な顔をしてだまっていてはわからないよ・・・・・ねえ、棟梁と喧嘩でもしてふくれっ面をいてるのかい? お腹がいたいならお医者さまに診ておもらいな、寒気でもするのかい?
亭主: うるせえやい。なにをつべこべぬかしゃァがるんだ!
女房: まあ、たいへんな剣幕だこと・・・・・わかった、おまえさん、喧嘩してきたんだね。いえ、喧嘩にちがいない。
よそで喧嘩してきて、うちへ帰ってくるなりちらかしたってしょうがないじゃァないか
亭主: うるせえ。だまってろい。べらぼうめ!
女房: どうしたのさ? なにをそんなに怒ってるのさ?
亭主: なんでもいいや。離縁するから出て行け!
女房: あらっ、ちょいと、女房を離縁するような騒ぎが起こったのかい?
亭主: なんでもいいから出て行きねえ。出て行け!
女房: あァ、そんなに言うんなら出て行くけども、『なんで出てきた?』 って、うちで聞かれたら、あたしゃなんと言ったらいいのさ? 『なんだか知らないけれど、亭主がどうしても出て行けと言うから出てきました』
なんて、まさか十三や十四の子じゃァあるまいし、そんなことが言えるもんかね・・・・・それともなにかい、あたしのお湯の帰りがおそかったから出て行けってェのかい? へーえ、それじゃァ、世間のかみさんはみんな出て行かなくっちゃァなんないねえ・・・・・いったい、どういうわけなのさ?
亭主: どうしても聞きてえか?
女房: ああ、聞きたいねえ
亭主: 聞きたけりゃァきかしてやらァ。こちとらァ職人だ。口下手だから口きくのはめんどォくせェや。てめえの胸と相談して出て行け。ぐずぐず言うこたァねえ。早ェはなしがあの風呂敷包みだ。あれと相談して出て行けってんだ
女房: あらっ、ちょいと、あの風呂敷包みは、だれがこさえたの?
亭主: なにを! だれがこさえたァ? とぼけやがって・・・・・てめえがこせえねえで、だれがこせえるんだ?
いいか、おらァ、てめえに傷つけるのが可哀想だから、だまって出て行けってんだ・・・・そんなに言うんなら言ってやらァ、てめえは間男してやがるんじゃァねえか。おれの帰りがもう少し遅かったら、その荷物を背負って、男と手に手をとって逃げるつもりだったんだよう? ・・・・・どうのこのあいだからあやしい、あやしいと思ってたんだ。今日という今日はなァ、もう堪忍袋の緒が切れた。出て行きゃァがれ!
女房: ちょいと、おまえさん、どうかしたね・・・・・お稲荷さんの鳥居かなんかに小便ひっかけやしないかい?
・・・・・ふん、間男だって? おまえさん、いくら夫婦の仲だって、言っていいことと悪いことがあるんだよ。
ほかのこととへ違うよ。女はね、泥棒といわれるよりも間男をしたと言われるほうが恥なんだからね。
なんだってそんな事を言うのさ、人を馬鹿にして・・・・・ああ、わかった。おまえさん、女ができたんだね。
これだけの金がなくっては、女を自由にすることができないとかなんかで、なんとかお金の都合をしたいと思ってるやさきに、うちへ帰ってくると、あたしがいないもんだから、それさいわいに、箪笥から金目のものをあれだけ選りだしてまあ・・・・・それを持ち出そうとしたところをあたしに見つけられたもんだから、間男よばわりをして、あたしに傷をつけるんだよ。そうさ、それにきまってらァ
亭主: あれっ、このあま! 荷物を俺にせいにしやがって・・・・・盗人たけだけしいとはうぬのこった。このおたふくめ!
女房: なんだって? おたふくゥ? ふん、おまえさん、あたしといっしょになったときのことを忘れたのかい?
亭主: なんだ?
女房: あたしゃ、伊勢屋さんにいたんだよ
亭主: そうよ、てめえは、伊勢屋のおさんどんだ
亭主: おさんどん? 何を言ってるんだい。冗談言っちゃァいけない。あたしゃァねえ、あすこへ修行に行ってたんだよ。おっかさんの言うにゃァ、
『おまえ、お嫁に行くったって、なんにもできないじゃァ行けないから、伊勢屋さんへ行って、ご飯の炊き方でも覚えておいで』 てんで、お手伝いに行ってたんじゃァないか。
あたしゃ、お給金もらってご奉公してたんじゃァないよ。そこへおまえさんが仕事にきて、あたしの袖をひっぱったんだろ? そのあげく、
『みんなが、おめえとおれとあやしいってからな、あやしいと言われた以上は、ほんとにあやしくなろうじゃァねえか』 そう言やがって、ちくしょう・・・・・
『けれども、うちの両親は堅いから、おまえさん、うちの両親にちゃんと話をしておくれでないか?』
 と言ったら、おまえさんなんと言ったい? 大きな出刃包丁をだして、
『そんなことは待っちゃァいられねェ。さあ、うんと言わねェか。いやならばこれで殺しちまうから・・・・・うんか出刃か、うん出刃か?』 って、そういやがったくせに・・・・・
しかたがないからおとっつァんに話したら、
『うん、八公か、あいつはことによるとなんかやりかねえな。しかし、まあ、あいつは人間は乱暴だが、腕はいいんだから、おめえを大事にするってンなら、いっしょになってやったらいいじゃァねえか』 って、
こういうからさ、あたしゃ、おとっつァんにまかした。そしたら、おまえさん、おとっつァんに呼ばれたろ? 
で、あたしとおとっつァんの前で、
『おみっつァんといっしょになりゃァ、あっしゃァなんでもします。朝だって早く起きて、ご飯も炊きます。
洗濯もします。おみっつァんみたいにいい女はありません。もう生きた弁天さまみたいだ』 
って、言いやがったじゃァないか。えゝ? そうだろう? その弁天さまがなんでおたふくなんだい?
亭主: うるせえ。こんちくしょうめ!
女房: おやッ、ぶったね。ぶつんなら、いくらでもぶちゃァがれ!
亭主: ああ、ぶってやるとも、こんちくしょうめ! こんちくしょうめ!
女房: さあさあ、殺しゃァがれ! あたしゃ、おまえさんに殺されりゃァ本望だ。さあ殺せ!
亭主: なにしゃがる?
 *亭主は、いきなりそばにあった鉄瓶をほうりましたが、おかみさんがうまく身をかわしたから、鉄瓶は台所の柱にぶつかってひっくり返ったんで、縁の下にいた泥棒がおどろいてとびだしました。
泥棒: あぶない! おかみさんお逃げなさい! お逃げなさい! まあ親方、なんですよ。ねえ、おかみさん、親方・・・・・
亭主: 虎さん、どいとくれ。虎さん、どいとくれよ・・・・・おまえねェ、仲へはいったって・・・・・おやッ、あまえさん、虎さんじゃァねえな・・・・・ついぞ見かけねえ人だが、いったい、どこの人だい?
泥棒: え? あたくしですか?・・・・・ええ・・・・・そのゥ・・・・・あたくしは、ずっと、そのゥ・・・・・えへへ・・・・・つまり・・・・・そのゥ・・・・・こんばんは
亭主: なんだい?
泥棒: いえ、そのゥ、お門(カド)を通りますと、お宅で夫婦喧嘩をなすっていらっしゃるんで、おもわず仲裁に入ったようなしだいで・・・・・まあ、お腹も立ちましょうが、今晩のところは、あたしにおまかせくだすって・・・・・
亭主: ありがとうござんす。おこころざしはありがてえンだが、どうか手を引いておくんなせェ。もう今夜という今夜はかんべんできねェんだから・・・・・
泥棒: 親方、そんなこといわないで、あたしにまかせてくださいな
亭主: おまえさん、まかせろ、まかせろと言うけどね、この喧嘩のおこりを知ってるのかい?
泥棒: へえへえ・・・・・この喧嘩のおこりは、あの大きな風呂敷包みでござんしょう?
亭主: おや、おまえさん、よくご存知だね
泥棒: ええ、そりゃァもう・・・・・で、つまり、早い話が、あの包をだれがこしらえたかがわかればよろしいんでござんしょう?
亭主: うん、まあ、そんなもんだ
泥棒: では、お話したしましょう・・・・・ええ、あの包てェものは、えへへへ、親方がこさえたてェわけのもんじゃァございません・・・・・また、おかみさんがこさえたてえものでもございません
亭主: おかしいじゃァねえか。おれがこせえねェで、かかあがこせえねェで、あんな包ができるかい?
泥棒: それができるンでござんす・・・・・つまり、おふたりともお留守になってるところへ、つまり、その・・・・・ぬーッと入ったんで・・・・・箪笥の引出しを開けて、大きな包をこさえて逃げようとすると、親方が帰っていらしった。しかたがないから、縁の下へかくれた。すると、おかみさんが帰っていらしって、包のことから夫婦喧嘩がはじまった。あげくの果てに、親方が鉄瓶をほうりなすったやつが台所へとんできて、あつい湯が揚げ板のあいだからポタポタポタポタ・・・・・ とても熱くって縁の下にいられませんから、とびだしてきて仲裁に入ったというわけで・・・・・
亭主: じゃァ、おまえさんが、この荷物をこさえたんだね?
泥棒: えへへへ・・・・・まあ、早く言えば・・・・・
亭主: おそく言ったっておんなじじゃァねえか・・・・・すると、おまえさん、どろ・・・・・泥棒さんだね?
泥棒: えへへへ・・・・・まあ、そういったもんで・・・・・
亭主: そういったもんでたって、それに違えねえじゃァねえか・・・・・それ、みやがれ! 日の暮れがた、うちをあけっぱなしにしとくから、こんなどろぼう・・・・・泥棒さんがへえるんだ。この泥棒さんが出てくれなけりゃァ、おめえとおれは別れちまうところだったじゃァねえか。
めそめそ泣いてる場合じゃァねえや。泥棒さんにお礼申しあげろい
女房: ・・・・・泥棒さん、よく出てきてくださいました。ありがとうございます
泥棒: いいえ、どういたすまして、お手をおあげなすって・・・・・しかし、まあ、無事におさまってようございました
・・・・・けどねえ、縁の下で伺ってましたが、お宅なんか喧嘩をなさる仲じゃァありませんね。仲がよすぎるてェやつだ。うかがいましたよ。親方とおかみさんの馴れ初めを・・・・・えへへへ・・・・・おかみさんが伊勢屋さんてェお店で働いていらっしゃると、そこへ親方が仕事にきて、おかみさんの袖を引いたなんて
・・・・・どうもおやすくないお話しで・・・・・えへへへ
亭主: おい、よせよ、よせよ
泥棒: えへへへ、まことにおめでたいことで・・・・・
亭主: うん、まあ、すべてがまちがいだったわけだ
女房: まちがいだって、ばかげているじゃァありませんか。おまえさんが気が早いからああいうことになったんだよ。
あたしがお湯から帰ってきたら、いきなりけんつくを食わすんだもの・・・・・
亭主: すまねェ、すまねェ・・・・・まァ、いずれにしても厄おとしだ。一ぺえやろうじゃァねえか・・・・・
そうだ、泥棒さん、おめえもいけるんだろう?
泥棒: へえ、ありがとうございます。強くはないンですが、いたって好きなほうで・・・・・
亭主: そうかい。それじゃァ、なんにもねえけど、やってってくんねェ。泥棒さん
泥棒: いえもう、あたしは、酒さえあれば、肴なんぞ要りゃァしません
亭主: おう、もう燗がついたか・・・・・おい、泥棒さん、まあ、ひとついこう
泥棒: へえ、ありがとうございます。いただきます・・・・・うーん、こいつはいい酒だ
亭主: ほー・・・・・なかなか飲みッぷりがいいな、泥棒さん
泥棒: そういちいち泥棒さんと言うのは勘弁してください
亭主: そうだったなァ、泥棒さん・・・あッ、いけねェ、すまねェ、すまねェ・・・・・どうも小せェもんじゃァはかがいかねえようだから、この湯呑でぐッとやんねェ
泥棒: こりゃァ、どうもご親切にありがとうございます。泥棒に入ってごちそうになったのは初めてで・・・・・
酒が入ったところで、ついでのことにと、言っちゃァなんですが、この包はなかったものとあきらめて、これをばったに売って、吉原へでもくりだしませんか?
亭主: そんな気楽なことを言ってちゃァ困るぜ
泥棒: えへへへ・・・・・これは冗談で・・・・・どうか、おかみさん、お気になさらないでください・・・・・ごちそうになりながらそんなことをするもんですか・・・・・ねえ、親方、あたしは酔っ払って言うわけじゃァありませんが、あなたは、おかみさんに惚れてるくせに、むやみにひっぱたくのはいけませんよ・・・・・
あーあ、いい心持ちになった。どうもたいへんにごちそうになってすみませんが、ひとつこのままごろりと、一晩ご厄介をねがいましょ
亭主: 泥棒に泊まられては閉口だな
泥棒: まあ、そうおっしゃらずに・・・・・こうやって伺ったというののなにかのご縁ですから、これからはちょくちょくあがります
亭主: ちょくちょく来られてたまるもんか・・・・・おいおい、寝ちゃァいけないよ、寝るなよ
女房: まあ、おまえさん、この泥棒、ほんとうに寝こんじまったよ
亭主: 寝た者を追い出すわけにもいかねェから、ふとんを掛けてやんねェな・・・・・そうだ、おれたちも早く寝ちまおゥ。おめえ、戸締りをしろ
女房: さっき、しんばりをかったよ
亭主: いつものところへしんばりをかったってだめだぜ
女房: どうして?
亭主: 考ェてもみねえな。泥棒はうちで寝てるんだぜ。それをうちン中に締まりをしたってしょうがねえじゃァねえか
女房: じゃァ、どうするのさ?
亭主: うん、外にまわって、表からしんばり棒をかうんだ。それで、泥棒を締め込んどけ
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