チャンピオンズリーグ決勝が25日、イングランドのウェンブリー・スタジアムで行われ、ドルトムントとバイエルンが対戦。2-1で勝利したバイエルンが、2000-2001シーズン以来となる12年ぶり5度目の欧州制覇を果たした。
試合後、バイエルンのユップ・ハインケス監督が、以下のように勝利を振り返った。『UEFA.com』が伝えている。
立ち上がりから押し込まれる展開が多かったことに関し、「序盤は調子が出なかったね。逆にドルトムントが素晴らしかった。積極的にプレスをかけられ、我々はリズムをつかめなかった」とコメント。「難しい試合になった」と認めつつも、「前半から何度かチャンスを作り、後半は主導権を握れ、攻めるシーンが増えて得点機も我々の方が多かったと思う。この後半のおかげで、勝利を掴めた」と語り、勝因を続けた。
「我々にはチームスピリットがあり、これほどの連携を持つチームは見たことがない。チームには22、23人のトップクラスの選手がいて、誰もがファーストチームでプレーできるプロの集団なんだ。しかも、全員がそれぞれの役割を果たせる。これだけ能力のある選手が揃うことは信じられないが、これこそが我々の成功の証だね」
また、決勝点を挙げたオランダ代表FWアルイェン・ロッベンにも言及。「この数週間、アルイェンには非常に神経を使った。練習方法にも気を配り、けががなく、コンディション維持に留意したよ。(ホームスタジアムでの決勝で敗れた)昨年はアルイェンだけでなく、全員が悲劇の主人公になったが、今日は彼がカギを握る存在になった」と語り、2人でのやり取りを明かした。
「昨日、私は彼に話したんだ。『今の君は状態がいい。まさにベストコンディションだ。決勝では、それが試合を決める要因になるはずだ』とね」
対戦相手のドルトムントについては、「両チームにとって、非常に激しい試合だった。互いに勝利を狙い、厳しく戦った。戦術水準も高く、ドルトムントには大きな賛辞を送りたい。2度のリーグ優勝を経た今シーズンのドルトムントは、間違いなくトップクラスの戦いを見せた。もちろん、決勝で敗れたのだから、その失意は理解できる。しかし、選手や監督には浮き沈みがつきもので、タイトル獲得などの輝かしい場面もあれば、失意に沈むときもある。しかし、それも力にできるはずで、我々がいい例だよ」と語った。
ハインケス監督は、「昨シーズンは決勝で敗れたが、運命に屈することはなかった。さらになるレベルアップを図り、努力をしてきた。そして、優勝の結果を得た」とコメント。「バイエルンのもとで、欧州で新しい時代が始まった可能性は大いにあるよ」と、力を込めた。