「エコロジーなデザイン」よりトラックバック
2003年より
item-s design主催しておられる
takashihojo氏がおっしゃる
「使い込まれた空間の方が良いという価値観が浸透しても
その先の手法や考え方はまだ過渡期である…」というお話についてですが、
私の場合、コンバージョンの際、大切にしている点が幾つかあります。
今日はそのうち数例を簡単な部分だけお話したいと思います。
天人方式は時間×次元
この方式の最大の特徴的な留意点は
そこで大切にしているモノが、「使い古されてしまった空間」なのか、
「それとも使い古す空間なのか…」です。
これは現代のコンバージョンでは全くとりあげられなず無視されているファクターです。
狭義の意味で言い換えるなら…
古物が好きならそれはお金かけてでも古く見せるのか…
それともそうならざるをえなくてそうなるのか?…です!
つまり古い空間には…
「スローなエコ空間」と
「ファーストなエコ空間」があるという事です。
又それに関連してもう一つの大切な別ベクトルでは
個人の「良い」という価値観に
どれほど多(高)次元性が内包されているかが
問題です…。
つまり、個人の趣味なのか、それとも個と家族のため?いや友人知人も含む?
さらには+地域、+社会…大地…地球とより複雑な次元にとって
共通の「良い」を個人の「良い」に内在できるかという所に
そのデザインが「必然デザイン」(多次元に対してメリットがあるデザイン)
と成り得るかどうかだと思っています。
僕の経験ではこの2つのベクトル(時間的質、効率的次元、2つの意味で…)で
両方とも高い数値をパフォーマンスできた時、
スローなエコが、逆に、光速なエコへ量質変化しちゃうという
逆転現象がおきます。あっという間に空間ができてしまうのです。
僕は、これを「優れてた仕事」の自分の価値基準にしています。
そしてこの2つのファクターはそれぞれをx軸y軸にとったグラフの関数で
あらわす事ができます。
このバランスが旨くいくと、スロー、ファーストを超えた(双方を内在した)
そこにあるべきエコデザインが、自動に立ち現れてくるようです。(必然デザイン)
僕はそんなエコデザイン、エコライフを
スローでもロハスでもない
「即(モーメント?)エコデザイン」、
「即(モーメント?)ライフ」と呼んでいます。
だってスローでもあるしファーストでもある
スローでないしファーストでもない…でしょ?!
まるで般若心経みたいですね(笑)
「SOKU LIFE」な生き方…(^^)いかがでしょう?
その感覚は人生や空間をデザインというより推理小説を読み解く感覚や、
あるべき遺跡をさがす発掘調査ようななんとも不思議なデザイン感覚が
そこにあります。
なんといってもデザインの一部にデザイナーの生き方自身を
含めて考えちゃう点にこの方法論の斬新さがあります。
やってて妙に楽しいですよ!
スローやロハスはこのSOKUの考え方からすれば、開拓消費時代の20世紀から
全盛期の遺産を受け継いだ次の世代への移行期に現れた移行期の思考法だと
考えられています。(現時点でもっとも大切な概念だと思います)
SOKUはスローやロハスの思考の先にあるもの一つの形を文明の基層概念として
天然芸術が提案している手法なのです。
つまりその立場からすれば、スローやロハスはあくまで、
まだ進化過程にあるといってよいというのが
天然芸術の立場なのです。
最後に今回のこの記事の発表のキッカケをいただいたtakashihojo氏に
感謝したいと思います。
本当にありがとうございました!(^^)