奄美 海風blog

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ソテツについて調べる その3 輸出

2008年02月23日 | 生き物観察

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ソテツの実 方言:ナリ

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↑↓ 雌雄異株 雌株

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↑ ソテツ群生 龍郷町安木屋場(あんきゃば)地図 ここでは芭蕉の群生もみられる。初めて奄美を訪れた人に、新鮮で強烈な印象を与える。大きい写真で見る これは、おそらく自生ではなく、奄美の先祖の人々が、生きるために丹誠を込めて植えた幾百年の遺産であることも忘れてはならないだろう。

むかし、むかし、神様が島の植物たちを召集した時、遅かったアダンよりも、さらに遅れて来たといわれるソテツ。

だから、ソテツは、風波の強い海岸の岩場や断崖絶壁に押しやられた。

厳しい環境で億万年の命を保ってきた蘇鉄は、現在、奄美から砂漠緑化のため中米などに、輸出されている。

また、観賞用としてもヨーロッパなどに輸出されていて、今後も出荷量の伸びが期待されている。

蘇鉄は、救荒植物として、また薬や土壌改良、肥料にも使われ、実(ナリ)の殻は、いぶして蚊よけなどとしても使われた。
また、実は、なり味噌の材料などの食料として現在でも重宝される。わたしたち奄美の人々の生活になくてはならない植物だった。ほかに焼酎の原料、ナリ豆腐、澱粉は乾燥後お粥の米の補足や、だんごの材料、黒砂糖とたいた、こうせんは腹病の薬など、ナリは昔は、奄美の人々にとって、さつま芋につぐ重要な食糧だったことも忘れてはならない(名瀬市誌・民俗編)

つづく      この記事は、ソテツについて調べる その2からの続きです。

そして、次回は、アダンも育たない海岸の岩場の厳しい環境に生きる蘇鉄。
その葉陰にひっそりと寄り添うように生える、リリーさんと、そしてお菊さんを追う。(リリーはソテツが好きなのか?ということを検証する)

予告1 もしやあなたは「お菊さん」?

予告2 Torajiro meets lily-san