押井守が
アニメで映画化した原作。
映画は見ないだろう、と思いつつ、どうも気になったので本を読みました。
しかし、読んだところでわからない。
映画のWEBを読んでいる内容の方がよっぽど具体的。
詩を読んでるみたい。
カンナミ・ユーヒチ、トキノ・ナホフミとか名前に凝ったり、
単語の「ー」を外したりとか(スカイクローラーをクロラにしたりとか)
そういった作者の演出からも、空虚感が生まれている。
空虚感と空での戦闘は透明で、だから詩を読んでるみたいに感じる。
サリンジャーを引用しているのがぴったりの空気感。
何気ない戦闘機乗りの日常が続き、最後に少しだけ謎が解明する。
カンナミユーヒチは、戦死したはずの前任者、
クリタジンロウと同一人物みたいだし。
彼らはキルドレと呼ばれる永遠の17歳くらいの人で、
キルドレは遺伝子操作で生まれたらしいとか。
「永遠に生きる、ってどんなこと?」ってどんなこと?と思って
本を読んだんだけど、ネタバレは少なかったですね。
オチはまさか、アヤナミレイってことないでしょうね。クローン人間。
知りたい、と思う人はスカイクロラシリーズが残り何冊もあって
最後にキルドレとは何か?ってわかるみたいです。
でも私はいいや。
10代、20代の若者に見て欲しい、って押井さんが言ってたけど
まさにそうかも。
思春期の若者は自分と登場人物と重ねちゃったりして。
私はおばちゃんだからそういうこともないんだけど。
この翼をこっちに傾けて頭を持ち上げるとどっちに向かうとか、
どの角度で飛べば、敵の真正面につけるかとか・・・
戦闘機のシューティングゲームをやっていたおかげで
戦闘シーンが読みやすかったです。