不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Cena @ Il Guscio

2011-03-25 18:55:47 | Squisito!

ふらっと一人旅にやってきた幼馴染が
もうじき日本に戻るというので、
せっかくだからおいしいものを食べさせてあげたいと思って
今回選んだのはIl Guscio。

彼女とは13Gobbi、Il Pizzaiuoloと続いてIl Guscio。
かなり「フィレンツェのおいしい記憶」が
脳みそにインプットされたと思います。

どこに行ってもいつ行っても
同じようなものばっかり食べているのですけど、
今回の選択はこちら。
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私の前菜
カルチョーフィとパルミジャーノチーズのバルサミコがけ

バルサミコ嫌いなのに、あえてこれを選んでみて
もちろんおいしくいただきましたが、
やっぱりバルサミコ酢嫌いだなぁと認識しました(笑)。

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友人の前菜
あたたかい前菜盛り合わせ

いつもはこっちを私がいただいているんですけどね。
これは4つのお味がそれぞれおいしくて、大満足の1品です。

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私のプリモ
チェチ豆のポタージュ

風邪のせいで声がでなかったので
何か喉越しやさしいものをとか思って選んだんだけど
ちょっとぴりカラで刺激的でした。
白いのは干し鱈。
食べても食べても減らないポタージュで
すっかりお腹いっぱいになりました。

友人はプリモにヴォンゴレスパゲッティを
おいしそうに食べていました。

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私のデザート
ここでのデザートは絶対これしか選ばないという
私の大のお気に入り
さくさくのバスケットにたっぷりのシャンテリ・クリーム
そしてフルーツたっぷり。
涙が出るほどおいしいです。

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友人のデザート
リコッタチーズとベリーのコッペッタ

食べにくそうかなと思ったけど、
彼女はキレイに完食してました。

当日予約なんて取りにくいから
きっと無理だろうと思ってとりあえず電話したら
2名なら空席あるよって言われて
20時からおいしい食事を楽しみ
すっかり長居して気づけば23時。
小学校から知っている彼女との
時代を飛びまくる懐かしい話でもりあがり
すっかりリフレッシュしました。

贅沢な時間をありがとう!


Il caso di Maggio Musicale Fiorentino

2011-03-23 23:05:36 | 日記・エッセイ・コラム
日本公演中に不運にも地震&津波を体験してしまった
Maggio Musicale Fiorentinoのメンバー。
神奈川での公演では18分のカーテンコールで
大好評だったのにも関わらず
馬鹿なメディアに不安を煽られ
イタリア人特有のパニック状態に陥り
散々な思いで一部団員はフィレンツェに戻ってきています。

そして日本脱出をなかなか許可しなかったと
市長に抗議した挙げ句
労働組合を通して
「過酷な労働条件下で労働させられた」と訴えています。
労働者が護られる国・イタリアならではの展開。

ただし、オーケストラのメンバーは
現在もアジア公演続行中で
その温度差は内部の人もはっきり感じているようです。

そもそも昔からMaggio Musicaleの合唱メンバーは
繊細ぶっていかんという意見もある通り
今回大騒ぎして先に戻ってきているのは
けっこう合唱メンバーだったりします。

フィレンツェで待機していた家族の騒ぎようも
地獄を見たかのような尋常ないもので、
家族が何よりも大切なイタリア人が
なりふり構わず、自分の身内を
「危険」な日本から「安全」なイタリアに
戻したかったというのはわからなくはないですが。

彼らが鵜呑みにしていた報道ソースは
端から見ていて
情報テロですかと尋ねたくなるような
デマや誇張にあふれていました。

実際Maggio Musicaleのメンバーが
イタリアメディアからインタビューされたとき
「もっと怖かったという話をしろ」とか
「一番怖がっているメンバーを紹介しろ」とか
言われたらしいですよ。
敢えてそういう情報だけをかき集めたら
確かに不安をかき立てるような「危険な日本」が
描き出されるでしょうね。

そもそも数年来の借金を抱えていて経営の成り立たない
Maggio Musicale Fiorentino。
国が文化費を削減する中、
なんとか立て直そうと努力してきたフィレンツェ市。
日本公演の興行収入を当てにしていたのは紛れもない事実。
その日本公演を打ち切ってしまったので
現実はさらに厳しい財政難に陥っているはずです。

指揮者ズービン・メータがいるから
もっているような市立劇場。
そのメータ氏は日本は危険ではないし
厳しい状況にあって日本人はひたむきですばらしい
とコメントもしていますが
そんなコメントには誰も目を向けてくれませんでした。
このままでは今後の経営が立ち行かなくなる可能性を
市長ははっきりと伝えています。

自分たちのおかれた状況を知ってか知らずか
押さえきれない不安を怒りにかえて抗議をぶち放した上に
25日はゼネラルストライキを決行すると豪語しています。
実は25日の公演は入場料無料で
その日の彼らの出演料が
日本義援金として送られることになっています。
なんだかやっていることが子供っぽくて情けない。

もちろん心あるメンバーは
日本滞在中にもチャリティーコンサートをしようと
動いてくれたという話も聞きます。
きっとパニックになって大騒ぎしているメンバーは
ごく一部なんだと思いたい。

アジア公演を終えて
オーケストラとメータ氏が戻ってきたら
もっときちんとした形で
日本支援のチャリティコンサートが開かれると信じています。
そうあってこそ、フィレンツェを代表する楽団だし、
今回の件で日本でちょっとがっかりしている方達にも
もう一度信じてもらえるきっかけに
なるんじゃないでしょうかね。


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2011-03-23 18:00:37 | Tweet Log



Personificazione della Luna

2011-03-22 18:15:54 | アート・文化

女性的で受動的な原理を表現するとされる月は
二つの矛盾する要素を抱有しています。

その表面の異様な様相から
Medusa(メデゥーサ)と重ねあわされることもありますし
黄泉の国への入り口だと考えられることもあります。

一方メソポタミア文明の時代から擬人化されて
各文明・宗教のなかで神としても祭られてきました。

メソポタミアのIshtarは満月を表し
肯定的な意味合いが強く、
ローマ神話のDiana(ギリシャ神話のArtemide)
は三日月を表し
天空の規律の守り神とされこれも肯定的な意味合い。
逆に新月を表すEcateは地獄の女王とされ
否定的な意味合いが強く、
二つの顔を持つJanaは天空と地獄の扉の守り神とされています。

ギリシャ神話ではSelene、
ローマ神話ではLunaと呼ばれる女神は
満月を擬人化したものです。
ギリシャ神話ではSelene(満月)、Artemide(三日月)、
Ecate(新月)が同一化されることもおおく
時に3つの顔を持つ魔力の持ち主とされることもあります。

Seleneはたいてい青白い顔の美女として描かれ
長く柔らかな白か銀色の衣服を纏い、
額に三日月の飾りをつけ、手には松明を持っています。

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Sebastian Ricci

ギリシャ神話にありがちですが、
SeleneもZeusと関係を持ち子供を二人もうけ、
また羊の毛皮に姿を変えたPanとも関係を持ち
子供を一人残しています。

そして、Elide(エリス)の王Endimioneに恋をして
彼が眠っている間に夜這いを繰り返していましたが、
毎晩会いに行くためにZeusに懇願して
彼に不老不死の永遠の眠りを与え、
50人もの子供を残したという話も言い伝えられています。

ギリシャ神話は複雑です。


Tweet della giornata

2011-03-22 18:00:24 | Tweet Log