不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

La luna piena dell'altra notte

2011-03-21 23:01:36 | 日記・エッセイ・コラム
金曜日の午後から無性に頭が痛くなり
仕事のし過ぎかと思っていたら(笑)
ただの風邪だったみたい。

それでも友人と夕飯に出かけ、
とても美しい月を見上げて
土曜日は満月、そして月が地球に一番近づくのだな
と思ったりしていたのですが、
肝心の土曜日は雲が張り出してしまって
雲間から垣間みるくらいしかできませんでした。
Dscf0120_2

日曜日は風邪のおかげですっかりグロッキーで
やるべきこともやりたいことも
行くべき場所も行きたい場所も全部投げ出して
実家に電話をかけたあとは
16時から布団に潜り込んで寝てました。
途中目が覚めたときに
窓から覗く月がとてもきれいだった記憶があるのだけど
そのあとちゃんと目が覚めたのは朝日が昇ってからでした。

私は夕飯も食べずに眠り続けていたのだけど、
よく考えたらチッチーノとレイラも夕飯抜きで
かわいそうなことをしました。
反省。

朝起きたら腹へらしの二匹にせき立てられ
山盛りご飯を要求されました。

ご飯を食べて満足した二匹は
朝日の中でのんびりと日光浴。
Dscf0130
今日は春分、春だものね。

こんなときに風邪なんて引いている場合じゃない。
とりあえず熱は引いて頭痛も治まり
あとは咳が止まれば大丈夫かな。


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2011-03-21 18:00:57 | Tweet Log



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2011-03-17 18:00:25 | Tweet Log



Disegni da Fra Angelico a Leonardo

2011-03-15 23:23:00 | アート・文化
フィレンツェのウフィツィ美術館は
デッサン画のコレクションも充実しています。
チケット売り場から上っていくと
2階部分に小さな入り口があって
よほど時間に余裕がある人か
デッサン好きな人か、研究者でなければ
近寄らないような展示ルームですが
ブリテリッシュ・ミュジアムと並んで
1400年代イタリアのデッサンを数多く収蔵することで知られ、
時折秀逸なデッサンを選んで特別展をしているので
過去にも何度か紹介していると思います。

ウフィツィ美術館とブリテリッシュ・ミュージアムから
合わせて100点以上の作品を集めた
ルネッサンス期のデッサン画展が3月12日から始まっています。

ベアト・アンジェリコ(Beato Angelico)、
ボッティチェッリ(Botticelli)、ラファエロ(Raffaello)
ドメニコ・ギルランダイオ(Domenico Ghirlandaio)、
レオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo Da Vinci)、
ミケランジェロ(Michelangelo)など
中部イタリアを中心に活躍した芸術家と
北イタリアでデッサンをより芸術的に深めた
マンテーニャ(Mantegna)、ベッリーニ(Bellini)、
カルパッチョ(Carpaccio)、ティツィアーノ(Tiziano)など
いずれもイタリアを代表する芸術家たちの作品が揃っています。

1300年代終わりから1500年まで
特にルネッサンス期には
デッサンは芸術表現の一つとして確立され
多くの芸術家が自分のスタイルを模索したり
新しいプロジェクトの下準備として大いに活用していました。

特に几帳面にデッサンを残したのはレオナルドで
彼の人物描写、解剖学的研究描写、画面構成などのデッサンは
同時期そして後世の芸術家に大きな影響を与えています。
この特別展にも10点ほどの作品が展示されています。

昨年ロンドンで好評だった展覧会にセクションを追加し
新たにデッサン、版画、金細工などの作品も
追加投入してパワーアップしています。

デッサンは数が多すぎると見飽きてしまうことが多いのですが、
これだけ有名どころが集められていると
そのデッサンがどの絵画作品のための習作であるか、
後に誰に影響を与えたのかなどの関連性もわかり
なかなか興味深く鑑賞できるのではないかと思います。

Figure, memorie, spazio.
Disegni da Fra Angelico a Leonardo
会場: Galleria degli Uffizi (ウフィツィ美術館)
*ウフィツィ美術館と付属王宮郵便局、付属デッサン展示ルーム    
会期: 2011年3月12日から2011年6月12日まで
開館時間: 8:15-18:50
休館日: 月曜日
入場料: 11,00ユーロ



La forza che abbiamo

2011-03-12 21:43:47 | 日記・エッセイ・コラム
有り得ないシナリオが次々と紡ぎだされたこの2日間。
遠くイタリアにいて、
なす術もなく
ただ情報を追いかけ続けています。

11日の朝、Twitterをチェックしていたら
チェックしている目の前で
あっという間にタイムラインが
「地震」で埋まっていきました。

電話は回線を塞いでしまうだろうと思い、
その場で母の携帯にメールを打ち無事を確認。
とりあえず、両親の無事を確認して
一安心して仕事に出向いたものの
仕事なんて手につかずいろんなことを考えながら
動転したまま一日をやり過ごしました。

いろんな情報が駆け巡り、
いろんな思いが絡み合っていく1秒1秒。

家に帰っても気持ちは落ち着かず、
ずっとTwitterを追いかけ続け、
ネットで確認できるニュースソースを読み続け。

ただ、私は弱虫で恐がりだから
ずっと映像を見ることは避けてました。

海外在住日本人で常日頃から
日本のテレビ番組をいろんな形でチェックしている人たちは
今回の地震も映像付きで確認しているけれど、
私にはできなかった。
ラジオの耳からの情報と
ネットの字面と数枚の写真で
地震自体よりも
津波による被害の方が大きかったことは知っていたからこそ
津波の映像が怖くてみれなかった。

先ほど20時のイタリアのニュースで
津波と原発の水蒸気爆発の映像を初めて見ました。
日本ではいやというほど
繰り返し見せられている映像なのでしょうね。
今回の津波がどれほどの威力だったのかを
視覚からもいやというほど思い知らされました。

有史最大級という巨大な地震に遭いながら
被害が比較的少ないのも
原発震災という最悪の事態にあっても
なんとかギリギリで乗り越えようとしていることも
イタリアのメディアでは伝えられ
日本の地震に対する強さと
決して完璧ではないかもしれないけれど
きちんとオーガナイズされた災害事前対策は
高く評価されています。
そして何より日本民族のもつ、
しなやかな忍耐と
法遵守性の高さとマナーの良さ、
落ち着きぶりなどは
これぞ日本という感じで絶賛されています。

我々が受け継いできた精神性は
ともすれば海外では通用しないけれど、
やはり美徳なんだよね。
我々が胸を張って「日本人だ」といえる本質なんだよね。

これだけの規模の地震で耐えられたのも、
迷走した原発震災の経過も、
そして各インフラ復旧、物資救援準備の早さも
日本だからできること。
他の国で同じことが起きていれば事態はもっと悲惨だったはず。

今、日本は試されているのかもしれない。
日本の持つ底力を。
日本人の持つ精神力を。
最後にはぼろぼろでも
もう一度立ち上がった日本がそこにあることを
みんなが期待しているのかも。

そして、
今、世界は「日本にできること」を
じっと見つめている。
すべてが一段落したときに
この上ない賞賛を送るために、期待しながら。

不自由な被災地で救援にあたる人々、
自分の命を晒して原発を守る人々、
各地で一日でも早い復旧に努める人々。
すべての人に感謝を。

そして同じ思いを抱きながら
日本だけでなく世界中で日々の生活に邁進する人々にも。
いつもと同じ毎日を続けることで
日本の経済は支えられているのだから
遠慮せずに普通の生活ができることを謳歌するべき。
「時節柄いろんなことに自粛を」なんて言っていたら
弱っている日本はどんどんだめになってしまう。
いつもと同じ毎日が日本を牽引していることも忘れないで。


被災地で不安な暮らしを続けている人に勇気を!!

そして震災で命を落とされた多くの犠牲者の冥福を祈ります。