***BGM:403「Braze of life」***
原作:みーや様「Nightmare City」「Nightmare City Catastrophy」
Nightmare City Another Story
第四話『決別』
前回のおさらい
aaaはダークモララーとの戦闘で敗北し、怪我を負った。それを助けたのは
教授ことタカラギコ教授と毒男らだった。教授はシステムの管理下に置かれていないAAたちを匿い、
システムに抵抗していた。ギコの安否が気になったaaaは、教授からエアバイクを借り、ギコの元へと向かった。
その頃、ギコとしぃは橋の上にいた。そして彼らの逃亡を阻むようにダークが出現。
ギコはダークと戦ったが、あっけなく倒されて海に落ちた。
しかし、突然発現したギコの力は瀕死の彼をよみがえらせ、ダークを退けた。
ちょうどそこにaaaの乗ったエアバイクが現れたのだった。
俺はエアバイクをギコたちのすぐ近くに着陸させた。どうやら2人とも怪我はないようだ。
「どうしてここに?」
ギコがはじめにそう訊いてきたので、俺はとりあえず自分がたどった道のりを簡単に説明した。
「・・・で、今に至るわけだが。何か質問は?」
俺がそう訊くと、彼は首を横に振った。
「よし。それじゃあ行くとするか」
「まさかaaaもついて来るのか?」
「当たり前だ。俺はお前たちを助けるために来たんだからな。それに」
「それに?」
「ちょっと外の世界も見てみたくてな」
話は少しさかのぼる。
兄者はつーの追撃から必死に逃げていた。一体何本あるのかと思うぐらい、つーは大量に包丁を投げてくる。
と、少し先に弟者が勤めている会社のビルディングが見えてきた。
彼はケータイの電源を入れた。
「こちら兄者。後30秒ほどでお前の会社に突っ込むぞ」
「え?流石にそれはやばいぞ兄者」
「今はそれしか方法がない。拳銃構えとけ」
その間にも、会社との距離は短くなっていく。そして兄者はそのまま会社に突っ込んだ。
ガラスをぶち破り、そのままロビーをドリフトした。
つーもそれに続こうとしたが、妹者と弟者が容赦なく銃弾をお見舞いする。
「チ、キョウノトコロハヒイテヤロウ」
つーはそう言い捨てると、姿を消した。
「兄者、大丈夫か」
「ああ。それよりも俺のFMVがやられた」
「あにじゃー、命が助かっただけでも良かったのじゃー」
妹者のひとことで、兄者もいくらか立ち直った。
「そうだな・・・」
「なあ、兄者。俺たちはここでじっとしているわけにはいかないと思うのだが」
弟者がそういったとき、妹者が思い出して言った。
「それならいいところがあるのじゃー」
「?」
一方、地下鉄では。
「まだくたばらないモナか」
「なに!」
フサは今やモナーに完全に押されていた。モナーの攻撃を、フサはかろうじて防いだ。
「そろそろくたばってもおかしくないモナ」
モナーはまったく疲れた気配がない。やはり何かが違う。フサはそう思った。
「モナー。一体何があった?何でお前がこんな事を?」
「弱いAAに教える事じゃないモナ」
フサの言葉をさえぎるようにモナーは言った。そして、フサをなぎ払った。
「ぐわっ!」
フサが空中に放り出され、車両の上で2,3度バウンドした。そして落下しかけたところで何とか両手を伸ばして止まった。
「モナー・・・なんでお前が・・・」
フサは疑問を彼にぶつけるが、彼は答えようとしない。
「お前はここで死ぬ運命モナ。己の運命を地獄で恨むモナ」
彼はそう言い放つと、フサの両手を蹴り上げた。フサはそのまま後ろへふっ飛ばされる。
グシャッ。不気味な音が広がり、静かになった。
「さて、今度は誰を引き込むモナ?」
モナーは非情な笑顔で車内に戻っていった。
また別の場所で。
「レモナさん、これからどうするの?」
「ドウスル?」
あるビルの屋上に、レモナとショボーン、タカラギコそしてジエンは立っていた。
「決まってるじゃない。こんな事しでかした誰かさんをとっ捕まえるの」
彼女の視線の先には、血の跡が点々と残っていた。
「でも、何か大変な事が起きてるのかもしれないね・・・」
ショボーンは不安そうに言った。そのとききジエンが口を出した。
「ダイジョーブ。レモナはツヨイ」
「そうだね、どうせ僕は戦力にならないし」
「何言ってるの!?」
レモナがショボーンを睨んだ。ショボーンは恐怖で震えている。
「あなただって十分戦えるでしょ!戦いなさいよ!あなたも!!」
「あははwww」
タカラギコは笑い顔でショボーンを見た。
「・・・」
まったくこのコンビはつっこみようがない。
話を今に戻す。
俺たちはついに街の境界までたどり着いた。後はここを通り抜ければ街の外に出られる。
まずギコが踏み出した。一歩。二歩。三歩。
何事もなく彼は向こう側に出た。続いてしぃが行こうとしたが、はっとしたように立ち止まった。
「さあ、早く行こう」
ギコが彼女に行った。しかし彼女は首を振って答えた。
「ありがとう。・・・」
「どうしたの?早くこっちに・・・」
「・・・でも、私は一緒に行けない」
彼女の言葉に、ギコは驚いた。なんでだよ。今まで一緒に来たのに、突然、なんで・・・。
「何を言って・・・」
ギコが彼女の方に歩み寄ろうとしたとき、彼女が叫んだ。
「こないで!」
その瞬間、ギコとしぃの間に高い壁が現れた。まるで彼女の行く手を、そして彼との間を阻むように。
「クソ!どうなってやがんだ!?」
俺はそう言って、エアバイクを上昇させた。
ギコは足元を見た。なんと道が分解していくじゃないか。
そのとき、壁越しに彼女の涙声が聞こえた。
「早く・・・行きなさい」
ギコは決心した。彼は壁に背を向け、出口へ向かって走った。そして外の世界につながる穴に飛び込んだ。
「必ず、助けに行くから!」
俺も彼の後を追い、エアバイクで穴に飛び込んだ。まるで光の集合体のようになって、俺とギコは飛んでいった。
一方、壁の向こうではしぃが涙を流していた。
「ごめんなさい、ギコ。私はどうあがいても籠の小鳥なの・・・」
そこへ、完全に修復を終えたダークが姿を現した。
「裏切者め、今ここで葬ってやろう」
そして剣を展開し、跳躍した。その切っ先は彼女に向かう。
「でも、籠の小鳥なりに生き延びてみせるから」
彼女が振り向く。その手には光の弓が握られていた。
「なに?」
彼女が矢を放った。光の矢はダークを貫通した。
「そんな、バカな・・・」
ダークは驚愕をあらわにしながら消滅した。
次回予告
街の外に脱出したギコとaaa。
二人はしぃ救出のために動き出す。
そして街の中でも新たな動きが。
次回『始動』
守るべきもののために戦え、レモナ!!
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原作:みーや様「Nightmare City」「Nightmare City Catastrophy」
Nightmare City Another Story
第四話『決別』
前回のおさらい
aaaはダークモララーとの戦闘で敗北し、怪我を負った。それを助けたのは
教授ことタカラギコ教授と毒男らだった。教授はシステムの管理下に置かれていないAAたちを匿い、
システムに抵抗していた。ギコの安否が気になったaaaは、教授からエアバイクを借り、ギコの元へと向かった。
その頃、ギコとしぃは橋の上にいた。そして彼らの逃亡を阻むようにダークが出現。
ギコはダークと戦ったが、あっけなく倒されて海に落ちた。
しかし、突然発現したギコの力は瀕死の彼をよみがえらせ、ダークを退けた。
ちょうどそこにaaaの乗ったエアバイクが現れたのだった。
俺はエアバイクをギコたちのすぐ近くに着陸させた。どうやら2人とも怪我はないようだ。
「どうしてここに?」
ギコがはじめにそう訊いてきたので、俺はとりあえず自分がたどった道のりを簡単に説明した。
「・・・で、今に至るわけだが。何か質問は?」
俺がそう訊くと、彼は首を横に振った。
「よし。それじゃあ行くとするか」
「まさかaaaもついて来るのか?」
「当たり前だ。俺はお前たちを助けるために来たんだからな。それに」
「それに?」
「ちょっと外の世界も見てみたくてな」
話は少しさかのぼる。
兄者はつーの追撃から必死に逃げていた。一体何本あるのかと思うぐらい、つーは大量に包丁を投げてくる。
と、少し先に弟者が勤めている会社のビルディングが見えてきた。
彼はケータイの電源を入れた。
「こちら兄者。後30秒ほどでお前の会社に突っ込むぞ」
「え?流石にそれはやばいぞ兄者」
「今はそれしか方法がない。拳銃構えとけ」
その間にも、会社との距離は短くなっていく。そして兄者はそのまま会社に突っ込んだ。
ガラスをぶち破り、そのままロビーをドリフトした。
つーもそれに続こうとしたが、妹者と弟者が容赦なく銃弾をお見舞いする。
「チ、キョウノトコロハヒイテヤロウ」
つーはそう言い捨てると、姿を消した。
「兄者、大丈夫か」
「ああ。それよりも俺のFMVがやられた」
「あにじゃー、命が助かっただけでも良かったのじゃー」
妹者のひとことで、兄者もいくらか立ち直った。
「そうだな・・・」
「なあ、兄者。俺たちはここでじっとしているわけにはいかないと思うのだが」
弟者がそういったとき、妹者が思い出して言った。
「それならいいところがあるのじゃー」
「?」
一方、地下鉄では。
「まだくたばらないモナか」
「なに!」
フサは今やモナーに完全に押されていた。モナーの攻撃を、フサはかろうじて防いだ。
「そろそろくたばってもおかしくないモナ」
モナーはまったく疲れた気配がない。やはり何かが違う。フサはそう思った。
「モナー。一体何があった?何でお前がこんな事を?」
「弱いAAに教える事じゃないモナ」
フサの言葉をさえぎるようにモナーは言った。そして、フサをなぎ払った。
「ぐわっ!」
フサが空中に放り出され、車両の上で2,3度バウンドした。そして落下しかけたところで何とか両手を伸ばして止まった。
「モナー・・・なんでお前が・・・」
フサは疑問を彼にぶつけるが、彼は答えようとしない。
「お前はここで死ぬ運命モナ。己の運命を地獄で恨むモナ」
彼はそう言い放つと、フサの両手を蹴り上げた。フサはそのまま後ろへふっ飛ばされる。
グシャッ。不気味な音が広がり、静かになった。
「さて、今度は誰を引き込むモナ?」
モナーは非情な笑顔で車内に戻っていった。
また別の場所で。
「レモナさん、これからどうするの?」
「ドウスル?」
あるビルの屋上に、レモナとショボーン、タカラギコそしてジエンは立っていた。
「決まってるじゃない。こんな事しでかした誰かさんをとっ捕まえるの」
彼女の視線の先には、血の跡が点々と残っていた。
「でも、何か大変な事が起きてるのかもしれないね・・・」
ショボーンは不安そうに言った。そのとききジエンが口を出した。
「ダイジョーブ。レモナはツヨイ」
「そうだね、どうせ僕は戦力にならないし」
「何言ってるの!?」
レモナがショボーンを睨んだ。ショボーンは恐怖で震えている。
「あなただって十分戦えるでしょ!戦いなさいよ!あなたも!!」
「あははwww」
タカラギコは笑い顔でショボーンを見た。
「・・・」
まったくこのコンビはつっこみようがない。
話を今に戻す。
俺たちはついに街の境界までたどり着いた。後はここを通り抜ければ街の外に出られる。
まずギコが踏み出した。一歩。二歩。三歩。
何事もなく彼は向こう側に出た。続いてしぃが行こうとしたが、はっとしたように立ち止まった。
「さあ、早く行こう」
ギコが彼女に行った。しかし彼女は首を振って答えた。
「ありがとう。・・・」
「どうしたの?早くこっちに・・・」
「・・・でも、私は一緒に行けない」
彼女の言葉に、ギコは驚いた。なんでだよ。今まで一緒に来たのに、突然、なんで・・・。
「何を言って・・・」
ギコが彼女の方に歩み寄ろうとしたとき、彼女が叫んだ。
「こないで!」
その瞬間、ギコとしぃの間に高い壁が現れた。まるで彼女の行く手を、そして彼との間を阻むように。
「クソ!どうなってやがんだ!?」
俺はそう言って、エアバイクを上昇させた。
ギコは足元を見た。なんと道が分解していくじゃないか。
そのとき、壁越しに彼女の涙声が聞こえた。
「早く・・・行きなさい」
ギコは決心した。彼は壁に背を向け、出口へ向かって走った。そして外の世界につながる穴に飛び込んだ。
「必ず、助けに行くから!」
俺も彼の後を追い、エアバイクで穴に飛び込んだ。まるで光の集合体のようになって、俺とギコは飛んでいった。
一方、壁の向こうではしぃが涙を流していた。
「ごめんなさい、ギコ。私はどうあがいても籠の小鳥なの・・・」
そこへ、完全に修復を終えたダークが姿を現した。
「裏切者め、今ここで葬ってやろう」
そして剣を展開し、跳躍した。その切っ先は彼女に向かう。
「でも、籠の小鳥なりに生き延びてみせるから」
彼女が振り向く。その手には光の弓が握られていた。
「なに?」
彼女が矢を放った。光の矢はダークを貫通した。
「そんな、バカな・・・」
ダークは驚愕をあらわにしながら消滅した。
次回予告
街の外に脱出したギコとaaa。
二人はしぃ救出のために動き出す。
そして街の中でも新たな動きが。
次回『始動』
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