Horse Racing Cafe

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孤独な競馬のツケ

2006-10-02 23:44:38 | 海外競馬(欧州)

 レースを見た単純な感想としては、「辛い競馬をしてしまったな」というもの。ディープの好スタートが強調されている感があるが、スタートだけならHurricane Runの方が良かったし、それなのにディープインパクトの方が道中前目に構えたということは武豊TV!で武豊自身が言及していたように、ある程度の位置で競馬をすることを考えていたのであろう。それ自体は凱旋門賞を勝つという意思の現れであると思うし、勝つためには正攻法の策とも言える。ただ、それがディープインパクト本来の走りだったのかな~と。前回述べたように、ディープという馬は国内では〝道中は後方待機で3~4角で一気にマクって直線は独走〟という他馬を気にしない唯我独尊、自分でペースを自在に作る競馬を行ってきた。それが、デビューして初めて?他馬を意識する競馬をせざるを得なくなった時点で脆さがでたか。つまり、今までは他馬との実力差が圧倒的だったため(考えてみるとこれも情けない話だが)、ディープは他馬を気にすることなく自分の競馬をすれば勝てていたのであり、その弊害が出たのが昨年の有馬記念だと考えている(もちろん、体調も絶好調ではなかったのかも試練が)。さて、それで今回の凱旋門賞である。前半の位置取りもそうだが、前に位置したShirocco、隣に並んだHurricane Runを正直意識した騎乗だったと思う。ディープインパクトにとっては初めて他馬を意識せざるを得ない競馬(まあ、それが本当の意味での競馬なわけだが)、そして慣れない異国の芝。そんな状態でいつものように飛べるわけないでしょうが。いつもよりも前につけた時点で、いつものように伸びると期待するのもアレですが。


 結局は今の日本競馬においてディープインパクトとちゃんとした〝競馬〟が出来るレベルの馬がいなかったことが痛恨だったか。惜しむべくはハーツクライが国内に留まって天皇賞→宝塚記念とディープとともに走りレースの駆け引きを覚えさせる機会があれば、少しはディープも走りやすかったのかなと。自分の意見としては武には凱旋門賞の舞台であっても〝ディープインパクトの競馬〟をしてほしかった。目標のレースでそれをしないのは今まで築いてきた走りはなんだったのかと疑問だし、先行策も考えていたなら宝塚記念で試してみるべきであったと思う。まあ、武豊批判をすると止まらなくなるタイプなのでこの辺で終わり。

 
 勝ったRail Link(レイルリアルって何だ?修造よ)は正直ないと思っていたいた。勝ちタイムがハッキリしない(ギャロ発表であっているのか、2:26秒台なのか)ために判断しにくいが、まあBago化は勘弁。Prideタンは道中、「それ、なんて横山典?」と言いたくいなるような競馬をルメールがしていたわけだが結果も、「それ、なn・・・?」。結果論になるがRail LinkとSixties Iconの外に始めから出せていれば勝てたような・・・。

 Hurricane Runは直線で前にIrish Wells、Shirocco、ディープ。横にPride、Rail Linkと考えられる上で最悪かもしれないような騎乗。エンジンの点火が若干鈍いだけに致命的。それでも4着に来るんだからたいしたものか。分からないのはShirocco。スミヨン自身も「分からない」と言っているが、勝ちタイムが公式発表のタイムではなく、2:26秒台なら仕方ないんだよな~。それに堅い馬場も克服したという報道もあったが、やっぱり苦手か。

 
 てゆうか、本当に2:26秒台ならディープの競馬をしていれば勝てたと思ってしまう。橋口調教師は、日刊スポーツ上で「ディープで勝てなければ日本馬は何十年も勝てない」と言っているが、日本馬にも勝つ力はあると思うのよ。あとは、その馬の馬場適正であったり、欧州3歳馬のレベル次第。〝菊を捨ててロンシャンへ〟なんて時代がやってくるとは到底思えないので、欧州3歳馬と能力面で比較しなければならないのが悔しいところだが、他馬がいるのが本来の競馬。ディープを応援するのも結構だが、ディープが〝競馬〟をできるくらい強い馬を作る下地をJRAには作ることを期待したい。とりあえず、サムソンガンガレ