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Makybe Divaが2年連続で豪年度代表馬に輝く

2006-08-04 23:25:52 | 海外競馬(オセアニア)

 少し遅いニュースですが、Makybe Divaが2年連続で05/06年シーズンの豪年度代表馬に輝きました。もはや、彼女の戦跡については言うまでもないと思いますが、メルボルンC3連覇を含め(しかも最後は58キロを背負ってのもの)、31戦11勝(うちGⅠ7勝)の戦跡、Sunlineの保持していたオセアニアの賞金記録更新、オーストラリアンCにおいての芝2000㍍の全豪レコード勝ちなどその功績は計り知れないものがあります。05/06シーズンは途中で引退してしまいましたが、このシーズンが競争人生の中で一番充実していたシーズンであると思うだけに惜しむべくはもう一度日本に来て欲しかった(まあ、3分13秒台で走れたとはさすがに言いませんが)。昨年、この馬が日本で、しかも重賞ではなくOPのエイプリルSを走ると聞いたときは「それこそ4月馬鹿じゃないか?」と思ったものだが、今にして思うと見れて本当に良かった…(何度も言うようだが厩務員?のスキンヘッドの男怖すぎだったが)

 ちなみに、2年連続の年度代表馬受賞はMight And Power、Sunline(ちなみに3年連続)についで3頭目とのこと。こうして見るとSunlineって凄いな…。それにしても思うのはSunlineにしてもMakybe Divaやら今年後半に一気に強くなったEremeinなんかもそうだが、「月1~2なんて当たり前。調子がよければ月3走でも行くよ」的な使い方でなんで壊れないの、オセアニアの馬は?日本では「そんなローテは愚の骨頂。壊れるに決まっている」と思う風潮があるがオセアニアでは無くとも、欧州でももはや常道となった感もあるキングズスタンドS→ゴールデンジュビリーSローテにしろ、昨年Sharmadalが実行したフランスダービー→セントジェームズパレスSのローテなど〝ここ!〟と言うときは間隔を詰めて使ってくる傾向にある。アメリカは比較的上級馬になると余裕のあるローテを取りがちだが、三冠レースのローテの厳しさは言うまでもないであろう。あのマツクニローテもオセアニアでは当たり前レベル。でもって壊れないのだから何と馬主孝行なのだろう(少なくともチャンピオン級は壊れていないからそう見えるだけで、その裏で壊れているのが何頭もいるかもしれませんが)。違いといえばマツクニローテはまだ馬が完成しきっていない3歳春なのに対し、オセアニアでは体が完成した古馬になってからのパターンが多いことなどが挙げられますかな。
 やっぱり、日本の馬は実力面では世界のトップに遜色のないレベルまでに到達したと認めるが、こういった精神面、肉体的ケアの面ではオセアニア馬などに比べると、まだまだ物足りないとも言えますかな。最近は調教師試験に合格すると日本の厩舎で研修を受けると同時にアメリカや欧州で研修を受けるパターンが多く見られるが、オセアニアで研修を受ける方が出てきても面白いと思うのだがね・・・。そんな意味では、南半球の生産馬を最近積極的に導入するようになった社台やら森先生はやはり先見の明があるということか(森調教師はアルゼンチンなどからも今後は馬を入れると明言していますが)


2005/06オーストラリア表彰

年度代表馬/最優秀ステイヤー/最優秀中距離馬/最高人気馬
Makybe Diva(牝7 父Desert King)
主な勝ち鞍/メルボルンC、コックスプレート

最優秀2歳馬
Miss Finland(牝2 父Redoute's Choice)
主な勝ち鞍/ゴールデンスリッパーS

最優秀3歳牡馬
Racing To Win(せん3 父Encosta De Lago)
主な勝ち鞍/ジョージライダーS、ドンカスターH、

最優秀3歳牝馬
Serenade Rose(牝3 父Stravinsky)
主な勝ち鞍/アローフィールドS、AJCオークス

最優秀スプリンター/最優秀国際活躍馬
Takeover Target(せん6 父Celtic Swing)
主な勝ち鞍/ライトニングS、ニューマーケットH、ゴールデンジュビリーS

最優秀障害馬
Karasi(せん10 父Kahyasi)
主な勝ち鞍/中山グランドジャンプ

リーディングサイヤー
Redoute's Choice(Redoute's Choiceに関する詳しい記事はこちら


Redoute's Choice産駒がオセアニア史上最高値で落札される

2006-04-22 22:53:58 | 海外競馬(オセアニア)

 オーストラリアで18・19・20日に行われたイースターイヤリングセールで注目を集めたRedoute's Choice産駒がオーストラリア史上最高落札価格である300万ドル(豪ドル、以下同じ)を叩き出したとのこと。全落札馬の平均価格・全価格もRedoute's Choiceのおかげで過去最高になりました。詳しいセール結果はこちら

 これって結構凄い話なのに、あまり騒がれない。遠い国の話ということもあるけれど、あまり、Redoute's Choiceという種牡馬自体がまだ日本ではそれほどメジャーではないということもあるのだろう(日本登録馬軽種牡馬登録協会で検索してみると、日本に入ってきているRedoute's Choice産駒は2頭。コスモジャイブソロターン)

 そもそも、Redoute's Choiceってそんなに凄いの?という話から始まるわけですが、日本では02年に大種牡馬サンデーサイレンスが死亡し、ポストサンデーを探す争いになったのに対し、オーストラリアでも03年に04/05シーズンまで6シーズン連続でリーディングサイヤーであった(通算では9回)デインヒルが死亡した為にポストデインヒルを探す時代になりました。

 当初は、「1位が死亡したんだから2位だろう」みたいなノリでZabeelも注目された(ブライアンズタイムみたいなもんか)、Encosta de Lagoなんかもクールモアの援護射撃でかなり持ち上げられた。しかし、それらを一気に追い抜いたのがRedoute's Choice(父デインヒル)であった。一応触れておきますがEncosta de Lagoはこのセールでオーストラリアでの牝馬で最高落札価格となる馬を出したように(チャンピオン牝馬Alinghiの全妹)、決してクールモアの神輿に乗せられた馬ではない(まあ、結果がないと神輿にも乗せられませんが)

 Redoute's Choiceは03/04年の初年度種牡馬チャンピオンに輝くと、04/05シーズンは一気に上昇し2歳リーディングサイヤーを制し、わずか2世代で総合ランキングでもデインヒル、Encosta de Lagoに続いて3位と一気に大ブレイク。05年の世界最高賞金レースとして知られているゴールデンスリッパーSでは1・2着を独占、06年もMiss Finlandで見事に勝利。その他、Take over TargetやVirage de Fortuneを撃破したSnitzelを輩出するなど勢いは止まらず、リーディングサイヤートップである今年は種付け料は何と22万ドルに設定されました。

 Redoute's Choiceはオーストラリア人が非常に好みがちな早熟性・短距離向きという2つの要素を兼ね備えた種牡馬といえます。そのため今年のイースターイヤリングセールでも去年同様、Redoute's Choice産駒の独壇場となった(落札平均価格の約70万ドルは2位以下を離してダントツ)。このまま、Redoute's Choiceが父からバトンを受け継ぐのか、それともZabeelや何とかしてポストデインヒルを自牧場から出したいクールモアが送り出すEncosta de LagoやRock Of Gibraltarが伸びるのか。オーストラリアでは日本より一足早く大種牡馬の後釜争いが起きている。


メルボルンカップ

2005-11-01 22:50:01 | 海外競馬(オセアニア)
 今日、アイポッパーが出走したメルボルンカップが開催された。

 いきなり結論から言うと勝ったのは日本でもお馴染みMakybe Diva。アイポッパーは残念ながら12着。直線に入るまでは3番手辺りを追走していましたが直線に入ると沈んでいきました。天皇賞(春)で3着になっている馬でありますが距離が長いように感じます。この馬のベストは2400前後(京都であればなお良い)かな。

 結果は残念でしたがアイポッパーの挑戦には大きな意義があると個人的には思っています。森厩舎が4頭連れてオーストラリア遠征していますが、それ以外の日本馬にとってオセアニアは殆ど遠征の対象外でした(過去にホットシークレットやトップコマンダー、ギャラントアローなどの遠征も噂されましたが・・・。)

 そのような状況で遠征しなおかつ一定の結果を出した陣営とサンデーレーシングの手腕と先見性には驚嘆します。どうかこの馬だけに終わらずに、これから1頭、2頭とオセアニア地区への遠征を実現して貰いたい次第です。

 ところで勝ったMakybe Divaには本当に驚きました。コックスプレート~メルボルンカップの連勝はPhar Lapや Saintlyなど4頭(Makybe Divaで5頭目)しかいません。そして史上初のメルボルンカップ3連覇!Sunlineなどの名牝に並ぶとも劣らない実績を引っさげこのレースで引退するMakybe Diva。このような馬を日本の中山競馬場で見れたことを幸せに思います(厩務員ぽいスキンヘッドのオッサンがおっかなかったことは秘密です・・・。)