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「市場の失敗」と地球環境問題

2007-02-28 22:33:59 | ちょっと 『気になる』 はなし
 市場の失敗とは、厳密には、完全競争の条件が成立しているにもかかわらず効率的な資源配分が行われない場合(狭義の市場の失敗)のことをさしますが、市場メカニズムがうまく作用しない場合と広くとらえ、不完全競争の場合も含んで扱われることもあります(広義の市場の失敗)。いずれにせよ、家計と企業だけにまかせていてはこれらの問題の解決は難しいため、政府の介入がしばしば行われます。
 市場の失敗の例として、地球環境問題が挙げられます。最近はISO14001のしくみや、省エネ法による「エネルギー指定工場」制度などにより、自主的に省エネルギー投資を行い、CO2の削減を行っている例もあります。これらは従来の方法に比較して大幅にCO2の排出を削減することができます。これにより、エネルギーコストの削減ができ、経済的なメリットがあります。これは結果的に「外部性」を内部化したことになります。「排出権取引」は余裕のある企業が、余裕のない企業へCO2排出権を売ることになります。
 市場の失敗の原因とされる、外部性が市場取引という手段を得ることにより、内部化して、経済活動に組み込まれれば、そこに「インセンティブ」が働き、新たなビジネスが生まれることになる。CO2排出の問題や、ばい煙、騒音、振動、VOC排出、有害化学物質排出の問題も、企業の排出したものによる被害を、一般住民や、地球市民が被るという構図となる。今後どのような方法で改善できるのか、その手法が問われている。
 ISO14001のしくみは、このような外部性(経済活動などにより、その影響が市場取引を通さず、各経済主体に及ぶ場合外部性があるという)を緩和する作用がある。もちろんISO14001のしくみが正常に機能した場合の話ですが。これらの評価方法としては、環境会計がある。今のところ、環境会計の中で、外部に放出する有害物の社会的なコストを計算してる例はないと思いますが、今後はそのようなことも必要なことではないかと思う。
 今のところ、このような社会的なコストが発生した場合、どこがどのような費用負担をしていくのか?例えば地球温暖化により、海面が50cm上昇した場合、堤防の設置費用は誰が負担するのか?水没した島の保障はどなたがするのか?砂漠化した被害は誰が負担するのか?
 結局のところ、誰も負担できないことになりそうです。
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