福島県民は、被差別県民となりました。
今日も地元のラヂオ局は言っています。
本当のことなのか嘘のことなのか、誰もわからないまま。
「いわきナンバーの車が、県外のラーメン屋で入店を拒否されました。」
「福島の女性との婚約が、やんわりと破棄されたようです。」
「福島の産婦人科から、人がいなくなりました。」
「ホテルの台帳に福島と書いたら、宿泊を拒否されました。」
はじまりましたね。
当たり前なのかもしれませんが、当事者でないと、意外と他人事なんですよね。
被害や不幸というものは。
同じ日本でも、遠い遠い接点の無い地域での物語。
「ああ、かわいそうだな」で終わる話。
万一、その火の粉が降りかかりそうだったら、とりあえず払っておけば済む話。
反論が多くあることは十分承知ですが、俺自身、さんざん新潟地震で味わってきた感覚です。
多分、福島県民も、新潟地震のときはひとごとだった感覚の人が多いはずです。
それをせめる気はありませんし、だからこうして欲しかったというのもありません。
それは仕方の無い話だと思います。
俺だって、地震直前まで話題だった、今年の新潟の大豪雪は、ひとごとでしたもん。
ただ、「ひとごと」で済む話と、すまない話は分けて考えなければなりません。
「風評被害」による差別、それだけは絶対に許してはなりません。
将来、私の子供たちが、「福島県人」であることを理由に差別を受ける事態、それだけは絶対に避けなければなりません。
地震以前から、俺が本当に心から大嫌いなこと。
それは、本人に責の無い理由による差別。
ちょっとだけ話がそれますが。
俺が好きな作家やバンド、よく統一感がないと言われました。
それが、今回、やっと何が共通項なのか、わかったような気がします。
それは。
「本人は当事者では無いのに、当事者の痛みとして考えてくれるスタンスの、ホントの優しさをもったアーティスト達」
「うまれたところや皮膚や目の色で いったいこの僕の何がわかるというのだろう?」ブルーハーツ。
「いいんだぜ。きみがめくらでも。ぶち込んでやるぜ」中島らも。
「何言ってんだ~」清志朗。
「一度リストにあがればはじき出されるぜ」MODS。
他にも多くの優しきパンクス達です。
そして。今後。
もし、福島で育ったということを理由に、俺の家族が差別を受ける場面がくるのなら、全力で闘います。
そして、そして。
俺がくたばっちまいそうな時は、ちょっとだけ力を貸して欲しいな、と思います。
ブルーハーツだったらどんな風に唄ってくれるかな。
らもさんが生きていたら、どんな言葉をくれたのかな。
俺の仲間達は、どんなスタンスに立ってくれるのかな。
君の息子が、俺の娘と結婚したいと言ったら、ゆるしてくれるのかな。
そしてさらに、わがままかもしれないお願い。
他にも福島から発信されている生の声がたくさんあります。
ブログなどのリアルな声を、どんどん全国に、全世界に紹介して欲しいのです。
いろんなとこに紹介してください。
貼り付けてください。
生の福島の声。
お願いです。
最後に、中島らもの「いいんだぜ」を貼り付けておきます。
心から大好きな一曲。「君が被曝者でも…」
youtubeより「いいんだぜ」中島らも