とめちゃん's 本ログ

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2012/07に読んだ本のまとめ(from読書メーター)

2012年08月01日 | 毎月の読書まとめ

7月の読書メーター
読んだ本の数:24冊
読んだページ数:4804ページ
ナイス数:19ナイス

トライブ  新しい“組織”の未来形トライブ  新しい“組織”の未来形
「トライブ」とは何かについて、分かりやすく読みやすく書いてあります。さっくり読めるので「トライブ」というキーワードにピンと来た方は読むのをお勧めします。 http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/65ed19bc285665a44b8e243e64c2790c
読了日:07月29日 著者:セス・ゴーディン
自分の小さな「箱」から脱出する方法自分の小さな「箱」から脱出する方法
読了日:07月28日 著者:アービンジャー インスティチュート,金森 重樹,冨永 星
実践 自分の小さな「箱」から脱出する方法実践 自分の小さな「箱」から脱出する方法
読了日:07月28日 著者:アービンジャー・インスティチュート・ジャパン監修
アイデアのつくり方アイデアのつくり方
読了日:07月28日 著者:ジェームス W.ヤング
アイデアキャンプ ―創造する時代の働き方アイデアキャンプ ―創造する時代の働き方
いつでもどこでもワークショップをするための道具や、その使い方、さらには得られたデータのまとめ方などが、分かりやすく書かれています。 アイデアキャンプ、ライブワークという名づけ方自体が、発想をふくらませます。 残念ながら、チームサイズ文具は、セットで購入できるようにはなっていないようなので、画材屋で揃えてみようと思ってます。 A2サイズセットになりそうです。 http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/9c736b8ced5da6ca7dd62b15d3e8a599
読了日:07月28日 著者:中西 泰人,岩嵜 博論,佐藤 益大
仕事に追われる毎日を変えよう仕事に追われる毎日を変えよう
効率よく仕事をするための本。ブログに書いたので、日々繰り返し見直して体得していくことを心がけたいと思ってます(宣言) http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/b34aca02d855aaa1a5399bdffc0ecc26 仕事は楽しむが勝ち! http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/a41184a786e6a21b774020076554684d の内容とも一部重なるポイントがありました。
読了日:07月25日 著者:豊田 圭一
エクスペリエンス・ビジョン: ユーザーをみつめてうれしい体験を企画するビジョン提案型デザイン手法
ビジョン提案型デザイン手法について、プロジェクトの目標~企画提案書までの流れについて説明し、事例を掲載しています。この手法を理解するためにはワークショップを実際に行うのが一番早いと書かれているので、いつか試してみたいです。 構築した手法を評価するのが繰り返し書かれているあたりが理解しきれていないないので、再読するかも。 http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/e4e42b3c0c3304e9b9f53dae4655792a
読了日:07月25日 著者:山崎 和彦,上田 義弘,高橋 克実,早川 誠二
心のなかの幸福のバケツ心のなかの幸福のバケツ
やればできる―まわりの人と夢をかなえあう4つの力の中に書かれていた、ストレングス・ファインダーをやってみたくて購入。実質90P 位なので、さっくり読めました。とりあえず、バケツに水をそそぐための「カード」を5枚書くを実践してみようと思います。 http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/cfd3576837d04349907bddaec020bfd4
読了日:07月24日 著者:ドナルド・O・クリフトン,トム・ラス
仕事で「一皮むける」 (光文社新書)仕事で「一皮むける」 (光文社新書)
経営者の人たちが「一皮むけた」と感じた業務内容についてインタビューした結果をまとめたもの。 インタビュー実施時には、ミドルと言われる世代が同席し、経営者達の思いを共有することを行った。こういう経験が、ミドルにとって、これからの貨車人生に役立つものとなるとも書いてありました。 http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/d3bd4b05a7f809676020bee470614017
読了日:07月24日 著者:金井 壽宏
怒らない技術 (フォレスト2545新書)怒らない技術 (フォレスト2545新書)
やってやれないことはない、ことが書いてある本。 「人は結果から学ぶことはありません。人はプロセスからのみ学ぶ生き物なのです。」 「自分の見方を変えることで、いろいろなことが違った角度から見えてくる。」 「価値観の違いを受け入れよう!」 など、ワークショップに通じるものが、この本にもありました。 http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/1e96cfb547109dfdea513cb3cf8f5e05
読了日:07月22日 著者:嶋津良智
生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント (文春新書 868)生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント (文春新書 868)
長男の部屋の片付けはしたいけど、何かを見つけてしまったときにどうしようかと思っていたら、東京駅の書店で平積みしてあったので、思わず購入。聖人君子的な本でもなく、下品な?驚く言葉も多々もありますが、ある意味とんがったママの言葉もいいものです。 「小学五年生」作者の重松清さんからの相談への回答も書かれています。 ワーキングマザーは「きれいに整理して机の上に平積み」 WSD男子?は、「見なかったことにしておいてあげようよ」 西原恵理子「君臨すれども、統治せず」なので、WSD男子に軍配かも。 http://bl
読了日:07月21日 著者:西原 理恵子
利他のすすめ~チョーク工場で学んだ幸せに生きる18の知恵利他のすすめ~チョーク工場で学んだ幸せに生きる18の知恵
本の内容もさることながら、書かれている言葉がとても美しい本です。読みながら、心が研ぎ澄まされていくような感じがしてきます。 WSDで学んだ「他者理解」の最たる人かも。 http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/ccb4c20525ae623847a8d587ab7ac4fd
読了日:07月18日 著者:大山泰弘
楽しいこといっぱい 65楽しいこといっぱい 65
赤い表紙がとてもきれい。エキナカの本屋さんで見つけて衝動買い。2012年5月出版の本。 後20年たって、「思い返せば、ただ時間に追われ流されてきたように見える日常の日々でも、私はいつも楽しめることを見つけ、自分なりに工夫し、生き生きと喜びを感じてきた、そう気づいた」といえるような人生を歩みたいなと思いました。 http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/0d5c5e1e008831ffb6baa6d544ee5e40
読了日:07月17日 著者:栗原 はるみ
思考の整理学 (ちくま文庫)思考の整理学 (ちくま文庫)
・思いついたアイデアを逃さないための記録法 ・アイデアをもたらすための、本の読み方 ・本を読みためるだけではなく、書くことによ考え方の整理法 ・思い切って、捨てる など、考え方の整理がまとめられています。 http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/25928a1d5e7db091c9e64380681cecae
読了日:07月16日 著者:外山 滋比古
知的生産の技術 (岩波新書)知的生産の技術 (岩波新書)
情報をノート式で整理するというアイデアを書いた本。 ・発見ノートから発見カードへの変遷。 ・なぜ、カードをB6サイズのノートサイズにしたのか? ・垂直ファイリングによる整理 1969年出版の本だけに、手法自体は古いですが、カードに記載する項目に、今活用している読書メーターにある「読んだ本」「積読本」などの概念や、読んだ本の日付などをインデックスにするなど、引き継がれている考え方はあると感じました。http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/ebc9bf112d6a5efc6c
読了日:07月16日 著者:梅棹 忠夫
伝える力 (PHPビジネス新書)伝える力 (PHPビジネス新書)
伝えるための努力の大切さを改めて学びました。 http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/e26e4a824ef67e483f58cd1ee63e3089
読了日:07月16日 著者:池上 彰
職場学習論―仕事の学びを科学する職場学習論―仕事の学びを科学する
仕事場での学びについて、他者とどう関わっているのかを明らかにしようとする著者の研究内容がまとめられている本。 事例で語られている、パナソニックの技術伝承ワークショップの「語らないともったいないワークショップ」というネーミングがいい。思わずベテランが語りたくなるフレーズです。 http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/e8f886a1405d726694f11a9c172bb089 著者らの最近の著書「職場学習の探究 企業人の成長を考える実証研究」 http://book
読了日:07月15日 著者:中原 淳
ガンに打ち勝つ患者学―末期ガンから生還した1万5000人の経験に学ぶガンに打ち勝つ患者学―末期ガンから生還した1万5000人の経験に学ぶ
生きる・生かすためには、本人の強い意志によるところが大きいと改めて理解できる本です。 ・自分との対話を大切にしよう ・いまという貴重な瞬間をいきるようにしよう ・あなたの希望を分かち合おう 私自身、ガン患者ではありませんが、これからも「みんなの希望を分かち合っていきたい」というのが、私の宣言です。 http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/f91bd88ffb34a0961abe79ae52eb8088
読了日:07月15日 著者:グレッグ アンダーソン
仕事は楽しむが勝ち!仕事は楽しむが勝ち!
25歳で起業、37歳で紫綬褒章を受章した著者が語る、仕事を行う上で大切にするもの、してきたもの。 チャンスは素知らぬ顔して、目の前を通り過ぎていく。だから、チャンスがいつ来てもつかめるように、いつも最高の自分でいたい!」 本の帯に書かれているのは「大切な30代を後悔しない仕事術」なので、既に駆け抜けてしまった私ですが、後悔しない40代にするべく役立てていきたいと思います。 http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/a41184a786e6a21b774020076554
読了日:07月13日 著者:平澤創
佐藤可士和の超整理術佐藤可士和の超整理術
他人事を自分事として考えてデザインしていく。著者が、コミュニケーションデザインを行う上で大事にしていること。著者が考えている仮説をクライアントにぶつけて、相手の持つ隠れたコンセプトを浮かび上がらせるところに感銘を受けました。ワークショップデザインにも通じるものがあるなと思いました。 http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/fa88ed6a92ef65cc24981cdcd5d9a8f1
読了日:07月12日 著者:佐藤 可士和
モデル失格 ‾幸せになるためのアティチュード‾ (小学館101新書 24)モデル失格 ‾幸せになるためのアティチュード‾ (小学館101新書 24)
やればできる―まわりの人と夢をかなえあう4つの力 http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/8038ea86d9bd14b44fb5b8461088da20 の中に紹介されていたので読んでみました。とても華やかにみえるには、それなりの努力とポジティブな気持ちを持っているからなんだなと分かりました。いろいろ考えてしまうときには、本を読み漁るのは私も一緒なので共感持てました。 http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/baa355ba31e
読了日:07月12日 著者:押切 もえ
徹底図解 社会心理学―歴史に残る心理学実験から現代の学際的研究まで徹底図解 社会心理学―歴史に残る心理学実験から現代の学際的研究まで
徹底図解 社会心理学―歴史に残る心理学実験から現代の学際的研究まで http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/4583cc714d4cf99e3eb263f9b29f5ee9 社会心理学の近年100年の実験が、見開き左側テキスト、右側イラストで描かれているので、とても理解しやすい本です。心理学を俯瞰的にみるにはおススメの本です。 自分がふだんなにげなくしている行動が、実は社会心理学でいうと、こう表現されるのかと目から鱗でした。実験を実施する観点からみると、こういう実験よく
読了日:07月07日 著者:
やればできる―まわりの人と夢をかなえあう4つの力やればできる―まわりの人と夢をかなえあう4つの力
やればできる―まわりの人と夢をかなえあう4つの力 http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/8038ea86d9bd14b44fb5b8461088da20 人生初の勝間本。今日の私の気持ちを表すなら、「やればできる―まわりの人と夢をかなえあう4つの力」のタイトルはぴったり。 明日は6つの力でワークショップを乗り切って、この時間には、緊張から解放されていること間違いなし!
読了日:07月07日 著者:勝間 和代
小さく賭けろ!―世界を変えた人と組織の成功の秘密小さく賭けろ!―世界を変えた人と組織の成功の秘密
新しいサービスを始めるためには、小さな失敗に早めに気づき、果敢に挑戦していくことによって、大きな成功をつかんでいくことが大切ということを力説。 起業した時のスモール精神を忘れて、既に、サービスとして成功している領域に、莫大なお金をかけて参入したのに失敗しつづけたHPの例など考えさせられる内容が多かったです。 リーンスタートアップの考え方とも共通しています。 http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/92654dfc2d33f0562427d2ba994d3da4
読了日:07月03日 著者:ピーター・シムズ

2012年7月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター


メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学

2012年08月01日 | リスク関連

メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学 メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学

 

 

自分がこれまでに得ていた食品に関する知識を、もう一度調べてみなくてはと考えさせられた本。
著書も、記載している内容が100%正しいとは限らないので、調べる努力をしてほしいと訴えているところが、信頼感をもたせてくれるかも。

以下、抜粋■
○「〇〇」がいい に共通していること
・分かりやすい話であること
・良いか悪いか一刀両断、白か黒かの二分法

○科学には「グレーゾーン」が必要

○施錠された金庫の中に厳重に封をしておいてある「青酸カリ」と、机の上においてある「4リットルのウィスキー」は、どちらが危険?
・化学物質のリスクが、化学物質の量の大小、使用される条件によって大きく変わることを問いかける質問

○単位を理解する
残留農薬0.01ppmとは?
・横20m長さ50m深さ1mのプールを例えば、ジュースで埋め尽くし、食塩10グラム(小さじ2杯)を振り入れて均質に溶かし込んだもの

○日本では、科学に関する話題全般を緻密に検討し、高く評価すべき点と誤った点を整理してトータルで判断することが行われにくい。

○NIMBY(Not In My Back Yard)症候群
処理推進には賛成、でも自分の家の近くに建てられるのは困る

○フードファティズム Food Faddism
食べ物や栄養が健康や病気に与える影響を課題に評価したり、信じたりすること
(例)親が厳格なベジタリアンの子どもに各種の栄養素欠乏が見られること
 (例)特定のビタミンを過剰摂取してしまうこと

○内分泌攪乱化学物質
・日本では「環境ホルモン」とよばれることも。

○メディアが「危ない」と書く方が楽なのは事実。あとで安全と分かっても避難されることはあまりない。逆に安全と書いて、あとで危険と分かったら、非難される可能性は極めて高い。
・マスメディアの人も会社員!

○二重盲検法
・被験者にも試験者にも、割り付けられた試験条件を知らせずに試験を実施する方法

○誤解されている例
・日本人は食品添加物を一日平均10グラム、年間4キログラムも摂取している
・ハムやソーセージ、明太子などに使われる合成発色剤「亜硝酸ナトリウム」は強力な発がん物質である
・化学調味料を食べすぎると、頭痛や腕の震えなどの「中華料理店症候群」が起こる

○多くのコンビニは、保存料を使わない代わりに、調味料であるアミノ酸の一種グリシンや酸味料の酢酸ナトリウムなどの抗菌性を利用するようになった

○化学物質無添加の石鹸はない
・一般的に言われている無添加とは、普段の製造工程に着色料や防腐剤などの合成化学物質を添加するかどうかという点。そもそも石鹸は脂肪酸にアルカリ塩(合成化学物質)を混ぜて作られる

○せっけんと合成洗剤 論争の今
生協は以前つけていたマークを「環境負荷が他の洗剤と比較して少ないとする客観的根拠をしめすことが困難」として外している。

○天然の農薬、リスクのトレードオフ
農薬が極力使われず、できた残留農薬がなかったとしても、作物の体内で有害な物質ができている可能性がある
植物も、ストレスに対して体内で自ら防御物質を作り、身を守る性質がある

○英国では、「2003年に有機食品が通常の食品に比べて、より安全とかより栄養があるという科学的な立証は現時点ではない」という見解を示している

○野菜の味を決めるのは・・・ 「大久保 増太郎著 日本の野菜 産地から食卓へ」
「氏」:品種
「育ち」:土作りや農薬、肥料、水やり、気象条件などの栽培環境の全て
「頃合い」:収穫や食べるのに時期が最適か
「たて」:もぎたて、とりたて、収穫日から食べるまでに何日かかっているか

○有機農業、化学合成農薬利用農業、双方のメリットを鑑み、ライフスタイルや懐具合などで食べる野菜は決めればいい

○科学の騙しのテクニック(遺伝子組み換え商品に関して、ある科学者が用いたもの)
1.立派な肩書をもっている
2.病名がちりばめられている
3.繁殖試験の結果である
4.悪役を作っている
5.世界で唯一の実験とうたう
6.自分たちに都合の悪い情報は徹底的に隠す

○科学報道を見破る10箇条
1.懐疑主義を貫き、多様な情報を収集して自分で判断する
2.「〇〇を食べれば・・・」というような単純な情報は排除する
3.「危険」「効く」など極端な情報は、まず警戒する
4.その情報がだれを利するか、考える
5.体験談、感情的な訴えには冷静に対処する
6.発表された「場」に注目する。学術論文ならば、信頼性は比較的高い
7.問題にされている「量」に注目する
8.問題にされている事実が発生する条件、とくに人に当てはまるのかを考える
9.他のものと比較する目を持つ
10.新しい情報に応じて柔軟に考えを変えてゆく


もうダマされないための「科学」講義

2012年08月01日 | リスク関連

もうダマされないための「科学」講義 もうダマされないための「科学」講義

 

 

科学を正確に伝えるとはどういうことなのかが書かれている本。
3.11以降の原発に関する報道についても、科学者(科学を知る立場のもの)としての自省をこめています。
科学の問題について、一般の立場のものが、その内容の良し悪しを知り、正しい行動をとるのが如何に難しいのかが分かります。
また、平成23年度 文部科学省「科学技術白書」のはじめで、科学技術の関係者が国民との科学技術コミュニケーション活動に真摯に取り組むことによって、「対話」に基づく「相互理解」、さらには「参画」へとつなげ、社会と科学技術との新しい関係を築いていくことが、今、求められている、とあり、ワークショップとのつながりを感じました。


以下、抜粋■
#抜粋する内容について???と思ったら、納得のいくまで調べるのをおススメします。
○「政府見解」「専門家の結論」への信頼が大きく揺らいでいる現実

○科学と非科学を線引きするための基準は「線引き問題(Demoarcation Problem)と呼ばれ、科学哲学のフィールドで長く議論され続けているが、まだ決着はついていない。

○メディアでは根拠が明確でない、時に明確に誤った情報が流通され続けている。その理由の一つが「人は”自分が信じたいと思うこと”を信じる」という心理的特性にある

○科学者は・ジャーナリストは、今まで以上に高度なコミュニケーションを求められている

○ニセ科学が批判させる理由は、単にそれが間違っているからではない。ニセ科学を選択すること自体が、さまざまな社会的損失を招くためである
・個人の損失よりもむしろ社会的損失が問題。意味のあるもの、意味のないものを作るにしても、人手がかかり、時間がかかり、お金がかかる。こういう社会資本を無駄に使うよりは、ちゃんとした意味のあるものを作ったほうがいい

○科学であるかのように装っている、つまり見かけ上は科学的であるもの。この「見かけ」が曲者で、誰にとっての見かけなのかを言わなければならない。科学の専門家の目にも科学に見えるのだったら、多分、それは科学。でも、一般の人には、科学と区別がつかずに科学に見えても、専門家には科学に見えないものがあり、そういうことを問題にしている

○「ニセ科学ではないもの」
・科学的な間違い。科学的な手順を踏んで学説を提唱したのだけれども、結果として間違いであったというもの。科学は、そうやって進歩してきた。こういうことを、ニセ科学というのはまずい。間違いを否定すると科学は進歩しない。科学というのは、間違いがあって、なぜそれが間違っているかというところから次へ進む。間違いを大切にしなければならない。科学の手順は踏んでいたが間違いだったというものをニセ科学とか非科学とかいってしまうと、それは科学の手続きそのものを否定することになる。そういうものはニセ科学ではなくて、単に「間違いだと分かった学説」である。
・メカニズムとしは確立していなくても、現象は科学的事実と考えられるものはニセ科学とは呼ばない

○「捨てられた学説問題」
とっくに否定された学説の問題。間違いだと分かって否定されるまでは普通の科学的な手順。ところが、そういうとっくに否定された学説を拾い上げてきて、あたかもそんな学説がまだ活きているかのように利用する人たちがいる。間違いそれ自体はニセ科学ではないけれど、それをどう使うのかによってはやはり問題が起きてしまう。

○ニセ科学の例
・血液型性格診断
・マイナスイオン
 :「イオン体内革命」
・水からの伝言と波動
 :科学的に間違っているものを教えるのはまずい
 :科学の結果を使って道徳を教えようとする危険性、科学の誤用。科学に期待しすぎ。
・ホメオパシー
・ゲーム脳
・EM菌
・天皇家のY染色体継承説
・磁気水や活水
・百匹目の猿
など、これいがいにもある・・・

○科学では答えられない問い
・科学は人生の意味は答えてくれない
・哲学、宗教の領域に入るもの

○客観的事実と個人的な体験の区別

○例えば、「祈って効果があった」というためには・・・
・祈って効果あり
・祈って効果なし
・祈らなかったけど効果あり
・祈らなかったけど効果なし
の4項目を調べなければならない

○科学を魔法にする?
科学用語が比喩として日常用語になっている場合。「言葉には人を動かすエネルギーがある」という表現は物理的には間違っているが、べつに表現自体は間違えていない。この場合のエネルギーは物理的でなく比喩。

○アーサー.C.クラークの第3法則
・高度に発展した科学技術は魔法と区別がつかない
・科学が魔法に見えるなら、魔法と科学は区別がつかない

○「絶対安全」と「ゼロリスク思考」は表裏の関係にあるが、ゼロリスクを求められたからといって、現実に存在するリスクを説明することをさぼって「絶対安全」を主張してはいけなかった。どんなリスクにもあり、問題なのは、その程度。

○ローカルの知[local knowledge]
・もともとは人類学で使われている概念
・ある特定の領域で用いることのできる、実際の経験の中で見出されてきた知、というようなニュアンスのある言葉
・モード2科学、モード2の知識生産とよばれる領域にある

○CUDOS
・科学者がもつ精神的な特徴を表す
Communalism(共有主義):発見を共有する
Universalism(普遍主義):えこひいきをしないこと
Disinterestedness(科学の超越):自らの利害関係を他人の研究についての評価に持ち込まない
Organized Skepticism(組織的懐疑主義):他人の言ったことを鵜呑みにしないで、懐疑的な気持ちできちんと吟味する
※この本では、社会学者マートンのバージョンを用いている

○伝統的生態学的知識(Traditional Ecological Knowledge)
保全生態学において、現地にずっと住んでいた人たちが持っている知識を利用させてもらおう、という研究

○順応的管理(Adaptive Management)
前もって計画を立てることができないので、実際にモニタリングしながらどんどん計画を変えていくこと

○霞が浦「アサザプロジェクト」
・NPOの人たちが参加して場所を選定し、地域住民への聞き取り調査をして、昔は、そこになにがいたのかを確認し、それを復元するようなかたちで対策を行った。

○「神経神話」
[Understanding the Brain]によると、脳神経科学の発達に伴って広まった、脳に関する俗信

○境界設定問題 Demarcation Problem における「科学」の尺度をつかう
#この本で著者が改めて重要性を訴えている
科学を唯一の基準として判断すべきだという主張をしなくてもよくなる。
科学だってあらゆる面で優れていると考える必要はない。こう考えることで、科学とローカルな知とがお互いの長所を活かしつつ対等に情報交換することが可能となる

○科学の定義
以下の所与の制約条件の中で、もっとも信頼できる手法を用いて情報を生産するような集団的知的営み
(a)その探求の目的に由来する制約
(b)その研究対象について現在利用可能な研究手法に由来する制約
 ※科学の定義に絶対に外せないのは「信頼性」

○暴露マージン MOE
・人の摂取量(暴露量)と動物実験などで発がん性が見いだせる量を比較して、もしも両方の値が近ければ(MOEが小さければ)、発がん性の可能性が大きいということにして規制する。両方の値が遠ければ、規制の優先順位はかなり下がる
・MOEが大きければ、対策の緊急性はなく優先順位は低い。小さければ高い。MOEが10000より大きければ対策の優先順位は低い

○遺伝子組換え商品に関するもの
・食用油や、清涼飲料水に使われている異性化液糖は、遺伝子組換え作物を原料として使っていても表示義務がない
・「カルタヘナ議定書」:生物多様性への影響を規制するための国際的な取り決め

○外来生物
明治以降の移入種。江戸時代に入ってきたものは在来種。

○科学を伝えることの難しさ
・自然は安全で問題がないが、人工物、高度な科学技術が作り出したものはとんでもないことを引き起こす、という予断が市民や報道機関、社会にあること
・科学の不確実性に関する根本的な無理解が社会にあること

○マスメディアを利用するのはいいが、頭から信じ込むのではなく、科学的事実を自分で調べることが大切。まず、「自分で調べよう」と思ってスタートすることが大事

○3.11を経験した日本社会のリアリティの変化
過酷事故が起こらないことを前提とし、事故は理論的にありえても、事実上は可能性を無視できる「想定外」とみなすことが許された社会

過酷事故が起こることを前提にせざるを得なくなった世界

○平成23年度 文部科学省「科学技術白書」
:はじめに
 ・科学技術の関係者が国民との科学技術コミュニケーション活動に真摯に取り組むことによって、「対話」に基づく「相互理解」、さらには「参画」へとつなげ、社会と科学技術との新しい関係を築いていくことが、今、求められている
  ※科学技術コミュニケーションとは、さまざまな科学の情報や知識、関連する疑問や意見について、専門家や政府、企業、市民、メディアの間でやりとりし、理解を深め合うこと
:第3章第3節 対話と相互理解、そして参画が生み出す新しい地平
 ・政府や研究者・技術者などの関係による適切な情報の公開を前提に、これら科学技術の関係者と国民が真摯に双方向の「対話」を行い、「相互理解」の上に、ともに科学技術イノベーション政策の形成プロセスに「参画」し、よりよい科学技術ガバナンスを実現させることが政策の重点となる

○PUS(Public Understanding of Science)
1.科学技術に対する一般の人々の興味、関心を高め、科学リテラシーを広めること
2.リスクが懸念される新しい社会技術を社会に受容してもらうために、人々に当該の科学技術についての科学的理解をうながすこと
 
○PUSから公共的関与(Public Engagement)へ
・科学者、政府、産業界、一般市民の間の双方向的な「対話」や政策決定への「参加」を重視するとスタイルのコミュニケーションへ
・科学の信頼性を回復し確保するためには、単に「一般の人びとを教育する」ということだけではダメで、専門的知見が生み出され利用されるプロセスそのものの透明性や説明責任、専門家の民主化が不可欠

○より深刻でより切迫したこの分断をどう埋め、和解をもたらし、復興にむけての「連帯」と作り出せるかが、この課題を乗り越えることなく、科学技術コミュニケーションはあり得ないだろうと思う。

○デマのパターン
・情報、知識の根拠や、元の情報を示さない
・できるだけショッキングな話にする
・「前例がない」という誇張。「何が起きても不思議ではない」という先の見えない怖さを主張
・数字のごまかし
・事実の誤認


○「夕凪の街 桜の国」 こうの史代 からの引用
原爆の惨禍を伝えるのは大切だけれど、正しく、というのが大前提。それが誇大に伝われば、無駄に不シアワセになる人が今もいるという事は、原爆の惨禍と必ず同時に伝えねばならない、と思って描こうと決めました


○情報は吟味して、情報拡散は慎重に

参考URL http://d.hatena.ne.jp/warbler/